ジョンと暮らした1年半2007-09-13

ジョンが来てからの3日間、ジョンは『そらん』がいるとバリケンから出てこない。
ご飯も散歩もおやつも、『そらん』と一緒だと食べない、行かない、欲しがらない。
これには困った。

僕の空虚さを埋めるためでもあったが、
『ごお』がいなくなった『そらん』の寂しさを埋めるために、
もう一頭、飼おうと思ったのだ。
ジョンに『そらん』は決して怖くないことを、
どうやったら理解させられるのか、途方にくれていた。
日曜も、月曜も、ジョンは『そらん』をバリケンに入れない限り、
寛ぐことができなかった。
バリケンの前で、ひたすら呼び続けていた『そらん』の声もかすれてくる。
月曜の未明には、『そらん』はしょんぼりとして2階に上がってきた。

火曜日は『そらん』には訓練の予定が入っている。
朝飯時になっても、ジョンはバリケンにこもったまま、
9時に『そらん』が訓練に行ってから、
やっとバリケンから出てきたのだ。
初めてゆっくり寛ぐジョン。家の中を探検し、ゆったりと寝た。
少しは落ち着いて繰れたらと願っていた。

『そらん』の訓練に参加した後、出勤、夜遅く帰ってくると、
玄関を開けるなり驚きが待っていた。
ジョンと『そらん』が並んでお出迎えしてくれている。
詳しく話を聞くと、『そらん』が訓練から帰ってきたとき、
ジョンは『そらん』に挨拶をしたというのだ。
感動の場面を見損ねてしまったわけだ。

この日から、ジョンが我が家の犬として馴染んでいくことになったのだ。

ジョンは、『そらん』が激しく遊びに行くと、困惑顔はするものの、
バリケンに逃げ込むことは少なくなり、
逃げ込んでもしばらくすると出てきて、
『そらん』と一緒に寝るようになっていった。

なぜか、僕の言うこと端初日から聞いていたし、
バリケンの中に手を入れても、僕には一切逆らうことはなかった。
母には、威嚇の声をあげるなどしていたが、
こちらは徐々に慣らしていくしかないと思ったものだ。

翌日から、ジョンの体のチェックをしだした。
指向がかなり着いていて、口臭がきつい。
よく見ると歯肉にも炎症があるようだ。
あまり洗っていなかったのか、体臭もきつい。
前・後肢とも関節の稼動範囲が少なく、おまけに痛みを感じているようだ。
眼球は左右とも白濁しているように見える。
上半身に比べて下半身が細く、力感に欠ける。
被毛はばさついている。
耳はかなり汚れていて、耳垢もかなりたまっている。
全体として、かなり傷んでいる。

飼主が引っ越してから、うちの家に来るまでの間、
大型犬の飼育経験のない人が面倒見ていたということで、
散歩などが十分にできていず、
そうなってしまったのかもしれない。

とりあえず、一度目のシャンプーをしてみることにした。
洗っている最中、ジョンは緊張していてがちがちになっていた。
それでも『寝ろ』といい指示するとおなかを見せて洗わせてくれたし、
結構乱暴な洗い方になったけれど、じっとしていた。
ただ、手足を洗うときには、関節が痛むのか、悲鳴を上げるし、
痛みのためか、僕の手を咥えてやめて欲しそうにもした
洗い終わっても、皮膚のくろずみが取れないため、
色素沈着してしまったのかと思った。

ちょっとこぎれいになったものの、耳のほうは依然匂っている。
『そらん』がしきりににおい舐めるので、
軽く掃除をしてみたら、耳垢が出る出る。
膿状とは言わないまでも、かなりひどい。
ちょっとやそっとじゃ、きれいにならず、匂いもなくならないから、
『そらん』はジョンの耳を舐め続ける。
外耳燕なりに掛かっていることも考えられるので、
かかりつけ獣医に健康診断もかね、診てもらうこととした。。

が、その前に始めてのドッグランに連れて行った。
僕の指示を聞くかどうか心配したが、
『そらん』より聞き分けが良く、何の苦労もなかった。
呼べばすぐ来るし、他の犬には興味を示さなかった。
ほんとに楽ちんな滑り出しとなった。

それから、獣医に行ったときも、手が掛からず良い子で診察を受けられた。
口臭も関節の痛みも年相応だろうということで、
シャンプーのときに見つけていた浮腫も、まず死亡主と診てよいと診断を受けた。
眼球の白濁も白内障ではなかろうということだった。
心臓にも問題はないようだし、フィラリアも大丈夫。
血液検査の結果も上々。
ただ耳垢だけは、外耳炎ということで抗生物質が処方された。

診断を受けて、関節の痛み対策には『ジョイント・レスキュー』、
口臭対策は歯磨き、
そういったものをすぐに手配した。

『そらん』との関係は完全に安定していて、なにをされてもじっとしている。
『そらん』と一緒にいるのが嬉しくなっていくようだったが、
道付き合っていけばよいのか迷っている。そう感じていた。

そうそう、『そらん』を怖がらなくなった日から数日は1階で寝ていたジョンが、
7日目辺りから、おぼつかない足取りで階段を上がり、
僕の寝室で寝るようになりました。
ベッドに上がるまでには、2月かかりました。

写真は1階にある『そらん』のベッドです。
日中はこのベッドでよく寝ます。

シェルター稼動を急ぐ団体2007-09-13

恐喝容疑で送検されたものの、不起訴となった代表のいる団体が、
どうやら滋賀県に作ったシェルターに、兵庫の疥癬犬を持ち込むそうだ
現在のところ、96頭以上の保護犬を団体は集めている。
ついこの間は大阪の本部で2頭の犬が、
相次いで原因不明の奇病により死亡したとしている。
団体によれば、誤飲による事故ではなく、原因のわからない病気だということだ。
2頭の死が事故による多臓器不全でないのなら、
重大な感染症、あるいはある種の毒性のあるガスなどが原因かと思わる。

2頭を診たと思われる獣医師の見立ては明らかでない。
:多臓器不全というのは、結果としての死因に過ぎず、
必ず原因となる疾病が存在するのである。
病気と言い切るところが、どうにも解せない。
誤飲誤食により、急性膵炎などを起こすと急性多臓器不全といえる状況となる。
急性と名がつく症状は毒物を飲んだか、
『ごお』のように異物を食べ、急激な臓器不全となるのではないか?
事故でないとしたら、感染症しか考えられないような気がする。
他の犬は大丈夫なのだろうか。
団体の本部付近では徹底的な検疫の必要があると考えられる。

そういう危険性も秘めているというのに、 そこにいる犬たちと、疥癬が完治したと主張する犬を連れて行くのだそうだ。
大阪の本部周辺、移送先の高島市とも不安が増しているのではないだろうか。
兵庫でレスキューしたという58頭の犬たちは、 産経新聞の報道によると、疥癬症に詳しい獣医の談話として、
『疥癬が完治したといえるまで、約一年の経過観察が必要。』
『疥癬に掛かった犬と他の犬を混在させるのは危険』
『疥癬症は野生動物にも感染する。人にも発祥する恐れがある』
などの点を指摘したと伝えている。
一方、団体代表は産経新聞の記事に対して、
『取材もせずに書いた』『良識は地に落ちた。』
などと主張している。
これに対して、獣医師として取材に応じたムクムク氏が、
自信は記者からの取材を受けており、団体が取材されていないとしたら、
由々しき問題であるとして、産経新聞に問い合わせをしている。
その結果は、適正に取材しているとの回答だったそうだ。
ムクムク氏は、団体に対して公開質問をしているが、
今日現在団体からの回答はないようである。

そもそも団体は、地元高島市住民の理解を求めたうえで、
シェルターを運営したいといっていたのに、
地元の理解は、いまだ得られていない。
その状態で、9月15日には犬を移送し、シェルターを稼動するさせるのである。

人を大事にしない愛護活動などありえない。
彼らの行動力を支持している人たちは、人間社会に生きるうえで、
絶対に忘れてはならないものを見失っているのだ。
奈良の騒音おばさん以上にはた迷惑な存在といえよう。
こういう活動のあり方は、愛護団体としては適切でないと考える。

もうひとつ未確認情報のようだが、団体はARKから、
団体名称の差し止めの訴えを起こされているとの情報もある。
嫌疑不十分で恐喝容疑は不起訴となったものの、
障害のほうは結果がわからない。民事訴訟はいくつも抱えている。
この団体に理解を示しているものがいるのが不思議だ。

「アーク・エンジェルズの進出反対期成同盟」を支持します