美しい嘘。汚い嘘。 ⅰ2009-02-26

「林代表はバブルの時代に、充分な成功をおさめた方です。今も幾つかの会社を持っておられますが、すでに経営は人に任せておられるので、この活動にすべての時間を投じて取り組むことが出来るのです。成功者ゆえの経済的余裕や時間的余裕がなければ、このような活動を続けていくことは不可能です。もし、生計の苦しい人がこのような大きな寄付金を扱うことになったら、安心して寄付などは出来ません。」
これは女優・杉本彩がひろしまドッグぱーくで林代表と会話した結果、
杉本氏自身が語った言葉だ。
http://aya-sugimoto.at.webry.info/200611/article_3.html
きっと、お金持ちの正真正銘のボランティア活動だと信じたんだろうね。

この2006年11月には、アーク・エンジェルズ並びに代表・林俊彦氏はある種の英雄だった。
杉本氏の書くような人物、
林俊彦氏は事業に成功し、いくつかの会社を経営して裕福となり、
それらの会社の会長職として、今も多額の収入を得、
そうした社会的成功者として、社会還元を行うため、
他の人たちから見捨てられてている動物愛護に、残る人生を使うと読んだのだ。

ところが、現地ではその尊大な態度や、犬への理解力のなさ、
そういった部分をボランティアから指摘され、次第に不信を向けられるようになる。
朝令暮改といってよい方針転換。経験がない大規模レスキューなのに、専門家のように振る舞い、
ボランティアに対ししては感謝の心さえ示さず、
この杉本文氏が訪れた頃から、不満が爆発していくのだ。

あたかも、杉本氏が「安心して寄付などは出来ません。」と指摘した、
その状況を自ら招いてしまったということだ。
しかも、その理由が募金を私化しているのではないかというものだったのだ。

林氏が関わったとされる事業は、僕はよく知らない。
それでも彼が連絡先としていた住所には、クレジット現金化の事業があり、
一部では、VIVという聴覚障害者を食い物にしようとした会社との関連も出ている。
さらに、過去にはコピー商品を扱っていたという噂まで聞こえてきた。
杉本氏が言う、十分に富を築いた人というようには感じられないのである。
非合法と合法の狭間にあれば、稼げるかもしれないが、失敗することだったあるのだ。

私財と時間をなげうって、動物愛護に奉じたいといっておきながら、
蓋を開けてみれば、高島シェルター兼住居は、ひろしまドッグぱーく支援金で購入している。
それもつじつまを合わせたかのようにシェルター基金と記載された額が5000万以上あるとしてだ。
実際には、シェルター基金として振り込まれた額は、
原告団によれば、2007年1月までなら、わずかに1件・5000円というのだ。
だから何も私財をなげうったというわけではない。
私財をなげうつどころか、シェルターの運営費用の中には、
自分たちの生活のためのライフライン費も含まれているんじゃないだろうか。

もちろんプロ愛護家を標榜し、愛護活動をする以上、報酬を得てもかまわないと思う。
そのために寄付金を集めているのなら、それはそれでよい。
自らの手を汚し、糞尿に塗れ、地べたを這いずり回るようにして犬のリハビリをし、
えらぶることもなく、自慢するでもなく、淡々と命を救い続けていくなら、
そうならば清々しい。すばらしい実践ともろ手を挙げて褒め称えよう。
まあ、そういうことをはっきりと唱えれば、どれほどの支援が集まるのかは不明ではあるが。

アークエンジェルズには、このような脚色が随所に見られる。
非常に不気味だったものに、ひろしまドッグぱーく初期のテレビ放映がある。
多くの犬たちがボランティアによって世話されている、まだまだ安定していない状況のとき、
犬の死体が埋められた場所を武田氏から聞いたのか、
生きている犬の世話をしないで、探し当てた上で埋め戻し、
遺体発見から発掘の様子をテレビ局に取らせたことがある。

似たようなものとしては、チャイクレの犬を抱き、
「こんなになって、可哀想になあ」とする姿をとらせたというものもある。
ひろしまドッグぱーくを撤退した後も、随所でそれに似た行動をとる。
今回の太宰府レスキューでは、愛知支部長と林統括、林代表、
三人が三様の表現で悲惨さをアピールするが、そのどれもが状況に違いがある。
アークエンジェルズの発信の中だけですら、内容にずれがあるなんてね。

傑作なのは、愛知支部長のブログ。ブログをドッグカフェで存在を示しているのはよいが、
喫茶のお客様に対して不親切なことにリンクを貼っていない。
喫茶のブログでお客様との交流のために設置しているのに不親切。
だから、訪問者が訪れにくいから、2/25現在でカウンターは1250ほど。
1月に開設しているのに、ね。
1250という数字だって、太宰府レスキューのおかげで激増という始末。

愛知支部の活動を紹介するスペースとしては、さらに中途半端。
喫茶のページはアークエンジェルズからリンクされてはいるが、
ブログにはリンクなし。(2/25現在)
アークエンジェルズ愛知支部で検索したって、上位にヒットすらしない。
そんなところで活動アピールしたって意味ないじゃん。

このブログでは、2/14付けで
「まったくもってくだらないです!
代表から「自分達が戦う相手は違うところにある。だから言いたいやつには言わせておけばいい。ほおっていきなさい」と釘を刺されていましたが、黙っていられませんでした。」
などとかっこよく書かれているが、
あちこちに連名で削除依頼を出しているのは誰なのかな?

それよりも脚色が濃いのが、
太宰府レスキューでの犬の葬儀をした方からのメール公開。
自分に対しての抗議の部分だけ外すって、どういう態度よ。
謝る気もないということなのね。

まあ、これもひとつの脚色ではある。

美しい嘘。汚い嘘。 ⅱ2009-02-26

小説だったか、漫画だったか、印象に残っている言葉がある。

詐欺師なら一流であれ。
騙されているとわからせないのが超一流。
騙されたと知って、なお、かばいたくなるのが一流。
だましがばれて開き直ったり、脅したりするのは2流。
嘘だと知れた後、あがくように嘘を重ねるようなら適性がない。

正確な言い回しまでは覚えていないが、概ね上記のようなものだった手と思う。

そう、一流の詐欺師の言葉は人を傷つけない。美しい嘘だといえる。

いまだに引きずる「ひろしまドッグぱーく」。
参加したボランティアたちは、一部を除いて、関わってしまったことへの後悔を引きずっている。
ある人は中枢近くにいただけなおさら。精神を病むほどに。
あるときには、徹底した強気で物語を書き連ね自己弁解して見せるが、
言葉は根を持たず、事実を知る者から見れば、
つじつまを合わせただけの、嘘だとさえ言えないものと知られてしまう。
そうして逃げ出していく。自分がまだ英雄だった頃を懐かしみながら。

2流にすらなれない惨めで汚い嘘。
そうしたものを積み上げて、背いた己から逃げ出そうとする。
だけど逃げても、逃げても、過去の自分を知って欲しくて足跡を残すから、
怨嗟の思いは付いていく。どこまでも。どこまでも。

元は本当に助けたかっただけなのだろう。
ほんの小さな虚栄心と、ほんの些細な欲望が、道を踏み誤らせたのかもしれない。
後戻りできない地点に追い込まれたと信じて、嘘に嘘を重ねていく。
より傲慢で恥知らずでいられるタフさを持ち合わせていもしないから、
揺れる。
居心地のいい場所だけで生きようとするが、
怨嗟の声を聞くたび、揺れる。

人を騙しとおすことができないなら、いっそ嘘を白状すれば楽になれるというのに。

人として、ごくふつうにある感情を、うまく絡め取られて地獄に落ちた。
より鉄面皮な、嘘がばれても平気な人たちに利用されている魂。
それが真実なのかもしれない。