アクセルワールド ― 2012-02-17
川原礫 アスキー・メディアワークス 500-700円
2009年から刊行されているライトノベルで、
現在10巻まで発売されている。
ラノベ好き同僚に、
ラノベなんてなんぼ読んでも意味ないし、
大体面白いものもないじゃん。
過去の作品の焼き直しみたいなもんばかりだし、
登場人物の造形も画一的だしね。
と言ったところ、猛反発されて読めと手渡されたシリーズです。
なるほど、ついつい全巻読んだのだから面白いのには違いあるまい。
だけれど…。
思考をオーバークロックさせるというアイデアはどこかで見たような。
アバターが仮想世界でアクションを起こすという話も似たようなものなかったっけ。
読みながらずっと反発も感じていた。
まあ、10代20代の読みものなのだから、
人生のたそがれ時に入りかけた人間にゃあ、
素直に褒めるようなことはありえず、
いろいろと重箱の隅をつついていちゃもんつけたくなるのだ。
この物語が受けている理由はというと、
つまるところ主人公ハルユキの据え方にあるんだろう。
成績優秀ではなく、容姿はふつう以下。
小太りでいじられキャラで、ピンクの豚が学内でのアバター。
いじめられているがひた隠し、ひたすら逃避的に生きている。
反射速度だけは早いからゲームでは高い得点を出せるものの、
ほかに自慢できるものはなし。劣等感の塊なのだ。
そのハルユキ君が、学園のあこがれの人=黒雪姫に見いだされ、
ブレインバーストプログラムの世界に引き入れられ、
次第に成長していくという物語になっている。
王道である。
部隊が設定されているのは2046年。
人間はニューロリンカーという携帯端末を用い、
生活の半ばが仮想ネットワーク上で行われている。
幼少時からニューロリンカーを常時装着しているものも生まれている。
その生まれてよりニューロリンカーを装着していた者100人に、
製作者不明のブレインバーストプログラムが秘密裏に配られ、
仮想世界での対戦ゲームが行われるようになった。
ゲームの世界に入る者たちは、自らをバーストリンカーと称した。
ブレインバーストプログラムは、
起動させると思考を1000倍に加速させる。
持続時間は1.8秒、体感時間で1800秒(=30分)。
プログラムをニューロリンカーにインストールすると、
プログラムはそれぞれの脳内を探査し、
潜在的な欲求を実現可能とする能力を付加されたアバターが生成される。
プレイヤーはアバター同士で格闘対戦ゲームを行うこととなる。
ゲーム世界はポイント制になっていて、
ポイントがたまるとレベルアップしていく。
一定レベルに達すると時間無制限のフィールドも使用可能になる。
それ以外に、意識はそのまま、身体反応を10倍にするフィジカルバースト、
さらに意識、身体とも100倍にするフィジカルフルバースとなるものも存在する。
このあたりの設定は、生物の構造から言って、達成は不可だと思うが、
目をつぶろう。
この加速世界ではポイントがなくなると退場となり、
加速世界の子とも忘却する仕組みとなっているとのことだ。
だからバーストリンカーのみが、その存在を知っている。
プログラムは一度だけ頒布権を持つ。譲られたものも同様だ。
プログラムの使用条件は二つ。
幼少時からニューロリンカーを使っていること。
大脳反応速度が一定以上であること。
ハルユキ君は二つとも満たしていたわけである。
で、ハルユキ君、加速世界初の自由飛行能力を獲得し、
注目を浴びながらバーストリンカーデビューするのである。
現実世界では、目立たずうずもれていたハルユキ君だが、
ブレインバースト世界では、なかなかに雄々しい。
ばかりか、現実世界でも黒雪姫から、
その他、並み居る美少女からもてまくる。
主人公の造形がみっともないものといえるからこそ、
世の大半の男性諸氏の希望をかなえているといえる。
売れる、受けるのは、こういうところによるのだろう。
もし、読んでみようかと思うなら、30歳以下が望ましい。
それより年上だと読んでいて赤面ものです。
2009年から刊行されているライトノベルで、
現在10巻まで発売されている。
ラノベ好き同僚に、
ラノベなんてなんぼ読んでも意味ないし、
大体面白いものもないじゃん。
過去の作品の焼き直しみたいなもんばかりだし、
登場人物の造形も画一的だしね。
と言ったところ、猛反発されて読めと手渡されたシリーズです。
なるほど、ついつい全巻読んだのだから面白いのには違いあるまい。
だけれど…。
思考をオーバークロックさせるというアイデアはどこかで見たような。
アバターが仮想世界でアクションを起こすという話も似たようなものなかったっけ。
読みながらずっと反発も感じていた。
まあ、10代20代の読みものなのだから、
人生のたそがれ時に入りかけた人間にゃあ、
素直に褒めるようなことはありえず、
いろいろと重箱の隅をつついていちゃもんつけたくなるのだ。
この物語が受けている理由はというと、
つまるところ主人公ハルユキの据え方にあるんだろう。
成績優秀ではなく、容姿はふつう以下。
小太りでいじられキャラで、ピンクの豚が学内でのアバター。
いじめられているがひた隠し、ひたすら逃避的に生きている。
反射速度だけは早いからゲームでは高い得点を出せるものの、
ほかに自慢できるものはなし。劣等感の塊なのだ。
そのハルユキ君が、学園のあこがれの人=黒雪姫に見いだされ、
ブレインバーストプログラムの世界に引き入れられ、
次第に成長していくという物語になっている。
王道である。
部隊が設定されているのは2046年。
人間はニューロリンカーという携帯端末を用い、
生活の半ばが仮想ネットワーク上で行われている。
幼少時からニューロリンカーを常時装着しているものも生まれている。
その生まれてよりニューロリンカーを装着していた者100人に、
製作者不明のブレインバーストプログラムが秘密裏に配られ、
仮想世界での対戦ゲームが行われるようになった。
ゲームの世界に入る者たちは、自らをバーストリンカーと称した。
ブレインバーストプログラムは、
起動させると思考を1000倍に加速させる。
持続時間は1.8秒、体感時間で1800秒(=30分)。
プログラムをニューロリンカーにインストールすると、
プログラムはそれぞれの脳内を探査し、
潜在的な欲求を実現可能とする能力を付加されたアバターが生成される。
プレイヤーはアバター同士で格闘対戦ゲームを行うこととなる。
ゲーム世界はポイント制になっていて、
ポイントがたまるとレベルアップしていく。
一定レベルに達すると時間無制限のフィールドも使用可能になる。
それ以外に、意識はそのまま、身体反応を10倍にするフィジカルバースト、
さらに意識、身体とも100倍にするフィジカルフルバースとなるものも存在する。
このあたりの設定は、生物の構造から言って、達成は不可だと思うが、
目をつぶろう。
この加速世界ではポイントがなくなると退場となり、
加速世界の子とも忘却する仕組みとなっているとのことだ。
だからバーストリンカーのみが、その存在を知っている。
プログラムは一度だけ頒布権を持つ。譲られたものも同様だ。
プログラムの使用条件は二つ。
幼少時からニューロリンカーを使っていること。
大脳反応速度が一定以上であること。
ハルユキ君は二つとも満たしていたわけである。
で、ハルユキ君、加速世界初の自由飛行能力を獲得し、
注目を浴びながらバーストリンカーデビューするのである。
現実世界では、目立たずうずもれていたハルユキ君だが、
ブレインバースト世界では、なかなかに雄々しい。
ばかりか、現実世界でも黒雪姫から、
その他、並み居る美少女からもてまくる。
主人公の造形がみっともないものといえるからこそ、
世の大半の男性諸氏の希望をかなえているといえる。
売れる、受けるのは、こういうところによるのだろう。
もし、読んでみようかと思うなら、30歳以下が望ましい。
それより年上だと読んでいて赤面ものです。
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