ラスト・エンブリオ6 激闘アトランティス大陸2018-12-29

竜ノ湖太郎  KADOKAWAスニーカー文庫  600円

「「問題児たちがい世界からくるようですよ」に続くシリーズなのだが、
なぜか世界観が変わってしまっているような気がしてならない。
小道具も引用する神話や伝承は変わらないのだけれど
その比重を物語の進行に都合のいいように比重を替えているというように感じてしまう。
この手のものは、小説であれ、漫画であれ、ときおり世界観が変わることはよく見られる。
単なる娯楽作品なのだから、目くじらを立てる必要はないが、
自分が読むとなると気にかかるのは仕方あるまい。

よくも広げたり大風呂敷。
既存の物理学を超越してしまうのは、そんなものなのだと割り切っているつもりなのだが、
それでも、ライトノベル全般に言えることなのだけれど、
やり過ぎなんじゃないかと感じてしまう。

拝火教あたりの二元論に、多神教の世界観を入れ込めば
何処か破たんしてしまうのは仕方ないことだろうと思うし、
科学とファンタジー世界を強引に結び付ければ
世界の揺らぎが始終起きたって仕方ない。
それぞれの神話・伝承を、それなりに勉強している点はわかるが、
それだけに現実世界をひきずり過ぎた点でぶれまくる。

そのように批判的に読むなら、読むのをやめればよいものなのに、
読み続けている。僕は馬鹿なのだ。
もう、仕事で読む必要なくなったんだからやめればいいものを。