新型コロナ感染症に関して2021-01-19

95歳の母が感染し、入院、19日間の隔離を経、先日退院してきた。

母は介護付き老人ホームに入所している。
身体障碍4級のため自立歩行が困難になっていて
要介護5認定を受けている。心疾患、腎臓疾患もある。
コロナ感染症の入院基準でいうと優先度が高いグループになる。
だけれど陽性が確認され入院先が見つかるまで1週間近くかかった。

経過は次のようになる。
12月21日に施設で最初の感染者が確認された。
濃厚接触者や施設職員のPCR検査を実施したところ
12月23日に5名の陽性者が確認された。
そのうちの一人だったということになる。
本人に自覚症状はないが、37度前後の微熱と多少の咳がある。
軽症に属するが、基礎疾患があるうえ自立できる状況ではないため
保健所が入院先を確保するまで施設待機となった。

大阪の感染者は11月中旬頃から200名/日を超えていて、
12月の頭には400名前後で推移していた。
その後、飲食店への時短要請などがあり、微減傾向が見られたが、
300人/日当たりの高い水準を維持していた。

介護度の高い人はホテルでの療養には適さない。
適さぬというより不可能である。
で、入院調整に時間がかかるだろうということは予想できた。
それでも、施設にも家族にも情報が入らないまま日数が過ぎていき
あまりにも長引いていたので、
基礎疾患でお世話になっている病院に連絡を取り、
受け入れの余地について尋ねるなど独自に打診し、
当該病院は受け入れ可能な病床はあるが、
入院については府が一括管理しているので
府にその旨を連絡するよう助言を受けた。
早速連絡したところ、前後して入院先が決定していた。
結局12月28日に入院ができた。

要するにこの時点で入院調整はかなり困難になっていてたわけで、
その後大阪では感染が爆発的に増加したから
現在ではもっと時間がかかることになっているだろうと推定できる。

入院時に病院事務から連絡があり、
おむつ等消耗品についての打診があった。
その時に家族で合意している治療に関する考え方や
身体状況等(感染発覚時に文書を作っていた)を改めて伝えた。
入院当日にレントゲンを撮ったところ、中程度以上の肺炎症状があり、
アビガンを使用すると姉に連絡が入った。
また作成した文書に目を通したと医師から報告があった。

アビガン投薬後の経過は順調で、
1/4に退院可能と姉に連絡が正月にあったが、
むしろ早すぎると感じ、再度連絡があった場合、
施設の受け入れが可能かの確認が必要と伝えるように言った。
そうしたところ1/8に延期するとの返答があった。
連絡がないまま退院前日を迎えたのだが、
今度は施設から保健所の指示により
1/15まで経過観察を行うと連絡があった。
この判断について文句を言う気はない。
そのようにしなければならないことなら素人が口をはさむものではない。
が、だ。本人にとっては退院できるという喜びがぬか喜びにかわってしまうわけで、
この辺りはもう少し患者の心に配慮してくれていたらなと思う。

施設で介護されているほうが、病院で看護されるより、
ずっと快適なのは間違いなく、入院が長引けば気落ちするのは確実なのだ。
退院後2度会ってきたが、ひどく被害者意識を持っていて、
とっても聞き分けが悪い駄々っ子になってしまっている。
忙しいし、そこまで心のケアを望むのは無理なのかもしれないが
情報を家族に伝えてくれれば、励ましもできるし、電話越しであれ不安をやわらげられたのに。

入院中の待遇については、本人の記憶が上書きされていて、
必ずしも現実反映しているわけではないと思うが、
別な記事で聞き取った限りのことを記してみたい。

一つ言えるであろうことは、介護認定まで進んだ人は
コロナにかかれば、たとえコロナが完治したとしても
確実に体力が落ち弱る。かかってはいけない。