9月の走行距離2010-10-01

ヴェルファイアの積算距離計は3420キロになっている。
9月の走行距離は約1200キロとなる。
犬たちの搭乗距離は600キロ。

今年の走行距離は15500キロほどになった。
お犬様搭乗距離も9830キロと1万に迫ってきた。

1000キロの次は3000キロでオイル交換をした。
3000キロでオイルフィルターも換えた。
次は6000キロでオイル交換の予定だ。

それにしても、
トヨタのクルマはそつがないというか、
面白さにかける。
不足を感じることはないが、満足に至らない。
文句を付けるところはないが、粗を探したくなる。
こういうのは出かかったあくびとか屁のようで、
なんとなく居心地が悪い。
洗練しているというのかもしれないが、
どこか未完成なところがあるほうが気持ちいいような気がする。

この感覚、わかってもらえないかな?

小知恵は身を滅ぼす。2010-10-03

語りつくせぬほど、エンジェルズについて言いたいこととはあるが、
書くのがバカらしくなって、疲れてしまった心を休めることにしていた。
一時は、彼らの発信を鵜呑みにしてしまう人は、
もはやいないだろうということもあり、
しかし、ここに来ての発信の杜撰さに我慢しきれなくなって、
またぞろ書き出すはめになった。
おかしいことはおかしいといい続けていたい。

まずは非常にかんたんなものをひとつ。
10月1日付の活動日誌「劣悪繁殖業者の実態」
http://teamangels.blog89.fc2.com/blog-entry-1106.html
この日誌は、前後の脈略もくそもなく、おかしなところ満載だ。

内容について、事実かどうかを言う気はない。
繁殖場経営者がワクチンを与えていたことに対して次のように書く。
「当時、繁殖場の冷蔵庫にワクチンが有り、これは何?と聞いたら動物病院から仕入れたワクチンで自分で注射していた、と。これは明らかな獣医師法違反と薬事法違反になる、と注意した。」

ワクチンとは何かだ。
狂犬病ワクチンなのか。混合ワクチンなのか。
それとも他のワクチンなのか。
獣医師の指導を受けていて、
なおかつ自分の犬に対してのみワクチンを接種する場合、
必ずしも獣医師法違反になるわけではない。

また、薬剤の保管についても、
毒劇物や禁止薬物については保管し所持していることは、
薬事法違反が問われることもあろうが、
一般的な薬剤であれば罪に問われることはないはずだ。
そんなものでいちいち罪に問われていては、
ふつうの家庭常備薬だって家に置けないでしょう。

そもそも統括の言うとおりであれば、
すべての畜産農家が、摘発をうけてしまう。
そのことをお忘れか。

法律というものは時折、とんでもない矛盾をはらむ。
インシュリン投与など、本人がする分には医師法違反ではないが、
医師免許、看護免許を持たないものが行えば、
以前は医師法違反で捕まっていた。
ここに来て特定の状況下では免許なき者の罪が問われなくなった。
こここにみるように本人が本人へ行う医療行為は、
医師の指導がある場合や、緊急性があるならば許されている。
(緊急性があれば誰でもというわけではない。)
獣医師も同様だったはずだ。

もしかしたら、繁殖場に置かれていた薬剤投与は、
獣医師の指導の下、行われていたのなら、
エンジェルズの行為とは違い、
許容されている性質のものなのかもしれない。

問題なのは、この繁殖場の犬たちに対して、
エンジェルズが行った医療行為が
はなはだしい違法性をはらむのではとの疑いだ。
押しかけレスキューともいえる状況なのに、
何かわからない薬剤を注射したエンジェルズの行動が問われている。
自分たちの犬となったかどうかという微妙な状況で、
獣医師の指導もなく、医療行為を施した。この点が問題なのだ。

そもそも事件から2年過ぎた今頃になって、
そういうことがありましたといっても、証拠もない状況で、
それも自分たちの不正行為が暴かれたことへの報復として、
その信憑性自体に疑問が残る。
この繁殖場経営者が発言するたび、
告発するぞ、告発するぞと恫喝じみた発言を小出しに繰り返す。
その行動にも不審を感じる。

自分たちがビルコンSやノルバサンシャンプーを転売しようとして、
薬事法違反や獣医師法違反についてを指摘されたから、
それを中和させる狙いもあるのだろうが、全く無意味な告発といえる。
今となっては違反が事実としても、摘発のしようもない。
告発は同時に自分たちの首も絞める。

馬鹿なことを書いたものだと思う。

書いた理由のひとつには繁殖場の杜撰さを訴えたいのであろうが、
これはエンジェルズを追い続けているものから言わせれば、
アンフェアなものと映る。
自分たちは支援薬剤の不正転売と、
自分たちの犬かどうか妖しい状況で指示を伴わない医療行為。
他の保護団体に眼を向けたら、
兵庫県の保護団体が、
並行輸入物のフィラリア薬を販売して摘発されたことも思い出す。
繁殖場だけが不正行為しているように書くのは、不正義だ。

ほんとうに、元繁殖場経営者を告発するのなら、
同時に自分たちを自分たちで告発してはいかがか。

東大阪レスキュー。MIXIへの投稿について2010-10-03

MIXIに「保健所で殺処分されるペットたち」というコミュニティーがある。
http://mixi.jp/view_community.pl?id=2689068
そのトピックのひとつに
「奈良県山中に遺棄された犬達 悪徳ブリダーを排除する為ご協力お願いします。」
http://mixi.jp/view_bbs.pl?id=55815332&comm_id=2689068
というものがある。
当初は表題のブリーダーが話題となっていたが、
ほぼ同時期の事件だということで、東大阪の件が話題の中心となっている。
で、なにやらエンジェルズを信奉する人がいて、
エンジェルズの活動に疑問を感じる人たちとは別に、 一所懸命書き込まれている。
「鳥の広場」管理人の言うノーキル派というのでしょうか、
犬を助けていたら良いじゃないかという論調や、
エンジェルズの中には、犬を助けたいという人が多いと弁護したりしている。
ミクシーアカウントがあるなら興味深いトピックなので見てください。
 
これを読んでいたら頭の中が踊り始めた。
ええじゃないか♪ええじゃないか♪犬を助けりゃ ええじゃないか♪ええじゃないか♪金をどう使おうが ええじゃないか♪ええじゃないか♪生きてるだけで ええじゃないか♪ええじゃないか♪犬が助かりゃ ええじゃないか♪ええじゃないか♪不動産買っても ええじゃないか♪ええじゃないか♪電化製品買っても ええじゃないか♪ええじゃないか♪酒盛りしたって ええじゃないか♪ええじゃないか♪ポッケないないしたって ええじゃないか♪ええじゃないか♪世話をしていなくたって ええじゃないか♪ええじゃないか♪ボラがするから ええじゃないか♪ええじゃないか♪仲間内でも ええじゃないか♪ええじゃないか♪引き取り先みつかりゃ ええじゃないか♪ええじゃないか♪ハーレー買っても ええじゃないか♪ええじゃないか♪
   以下延々と続く

なんで突然ええじゃないか踊りが頭ん中を踊り狂ったか。
その訳がMIXIの投稿にある。
MIXIに縁のない人のために、少し引用しながら、説明しよう。
本命の投稿以外にも79のものなどでも、踊りは始められかけた。
「今回告訴された方も、レスキュー後、お手伝いされるとおっしゃってました。
(別のサイトにて、メールしてました)」
告訴は告発の意でしょう。
で、告発したのはエンジェルズでなければならないので、
お手伝いしに行くものではない。笑止。
同じ人は次のようにも記しています。
「AAの中でも、本気でわんちゃん達を、救いたい思いでされてる方達がほとんどだと思っています。」
これには、複数の人が理事などまでになった人の退会を示し、
反駁されてしまって、二の矢がありません。
この投稿者の言うような人がいたとしたら、
裏を知ろうとしない、ある意味素直で人間味溢るる人が、
代表たちの言葉の巧みさに幻惑されているだけでしょう。

あるいは、同じ穴の狢であるかです。
あの元愛知支部長ですら、いまやAAのやり方に疑問を投げかけています。
本気の人が多い、そういう事実は確認しづらいですね。

楽しいのは9月23日の投稿。
その投稿を最後に誰も書き込まなくなってしまった。
二度に分けられた投稿の面白いこと。
太宰府でも同様なことがありましたが、
エンジェルズの発信より具体的なことが書かれています。
この投稿をしたかたは、何度も投稿されているのですが、
途中では『われわれ』というような表現もされており、
エンジェルズの会員であるかと見受けました。
この投稿を読んでいるときに、頭の中で大群衆が
ええじゃないかと踊り狂いました。

とにもかくにもこの人は
「知人からレスキューなどの詳しい情報が来ましたので宜しくお願いします」
としたあとで、9月20日付のメールを転載しているのである。
文中の知人とは、エンジェルズで機関決定能力を有するもの、
すなわち、代表・統括を含めた当日のレスキューに関与した人物でなければ、
内容からみて、つじつまが合わないのだ。
途中のHPの紹介以降、
投稿者が補足をしたのではと感じるかもしれない。
だが、そう考えると、この投稿者はエンジェルズ内部の人間となる。
しかも中枢にいなければならなくなる。よく読めばわかるはずです。

9月20日に書かれたメールは以下転載とされた以降の全文とすれば、
21日に起きたことを予言していることに驚くことでしょう。
翌朝に生まれたはずの子犬が紹介されている。
「レスキューされた子達の様子は随時エンジェルズHP内『スタッフ活動日誌』にて報告しています。
(レスキュー翌朝.仔犬が産まれました)」
字句に注目ください。20日付のメールなのに翌朝という表現。

こんな予言は前代未聞です。

そういう預言者エンジェルズは擱いても、このメールの存在は驚異です。
エンジェルズ本体で述べられているより詳細な情報になっています。
その内容の一端には
「当初の情報では犬猫合わせて200~300頭(未確認)でしたが、繁殖業者の情報で220頭と判明」
「しかし行政が重い腰を上げなかった為.レスキュー交渉が難航.その間に70頭近くが何処かに移動させられてしまいました」
レスキュー交渉は早い時期にエンジェルズとブリーダー側とでされています。
9月中旬には、マスコミから繁殖場側の発言として全頭譲渡が伝えられています。
また、どうぶつ基金佐上理事長が9月16日に行われた環境省への意見聴取で示した資料に、
この東大阪市の繁殖場のものと思われる写真が使われているのです。
中旬には、すでに譲渡契約が交わされていたと見るのが自然です。

なのに、
「当日も繁殖業者の代理人とエンジェルズ代表が所有権引き渡しの同意書を取る交渉
代理人情報によると繁殖場にいるのは約90頭
減った頭数は繁殖業者が知人や親戚や近所の人達に譲渡したとの事です」
ここで代理人が90頭と表現していることを覚えていて欲しい。
しかもこのメール全体がエンジェルズの発信だと示しているのに、

この部分だけ伝聞体である。 伝聞体が使用されているのには、それなりのわけがあろう。

何か不都合な事実があると窺わせるものではないか。

「正午.代表のG0サインでレスキュー決行!!
トラックとスタッフが繁殖場に入ります
(関西テレビの取材クルーも到着)
外から中が全く見えない繁殖場の扉を開けると物凄い鳴き声…
と言うより叫び声です」
ここも読みながら首を捻る。
まるで取材されるのを待っていたかのような感じが拭えない。
広島で一度掘り当てた犬の遺体を埋め戻しておいて、
取材のときに発見場面を撮らせたことを思い出させる。

「中にいたアルバイトの男に尋ねると当日の朝.見知らぬ夫婦が10頭もらいに来たから渡した…と
その他にも近所の人達がもらいに来たから渡した…」
交渉の中で代理人は90頭といっている。
報道では、保護団体に譲渡すると、かなり以前に伝えられている。
すでに譲渡の約束ができていたと考えられるのだ。
代理人が相当に恐ろしい人だったのだろうか?
約束違反を責めることすらせず、その後も追跡さえ使用としていない。
これまでのやり口とは、根本が違いすぎる。
時間軸から考えれば、このアルバイトの言う渡した事実は、
代理人の頭に入っていない可能性もある。
そうであるなら、犬の頭数は80頭を割り込んでくる。
実際に助けた頭数と計算はあっているが
それだとテレビクルーの到着は正午ころ。
このときに90頭いたといっているのだから、話のつじつまが合っていない。

「トラックにバリケンを積んでいると近所の小学生の兄弟が『犬を下さい』とやって来ました
数日前から.この様に近所の人達が来ていた様です
もちろん丁寧にお断りさせてもらいました」
レスキュー着手後には譲渡していないと明言している。
やはり90頭でなければならないように思う。

「今回.レスキューされた子達は元気な子が多いので10月くらいには譲渡会も開催したいと考えています」
獣医師の判断さえ仰ぐことなく、譲渡時期を発表している。
レスキュー当日に比較的元気と犬たちの状態を表し、
皮膚疾患やその他の犬の変調について確認する前の譲渡会宣言。

ひろしまドッグぱーくの再現としか言いようがない。
広島での反省とは何だったのだろうか。

そして実際に、里親募集の発表と同時にトライアル開始予定とされる犬がいる。
これらからなにを読み込めば良いのか。
考えられることのひとつとしては、
9月23日時点で、すでに犬の状態についてわかっていた。
そうでなければ、
支援金を集める一方で、団体の負担を最小限に抑えるための、
引き取り手への医療費まる投げを意図した。
あるいは、その両方を企図した。
他に考えられるケースは存在するのだろうか。

ぼくには思いつかない。

レスキューは創られている。
このメールの存在に、ぼくは震えを覚える。

こういうレスキューでさえ、やらぬより、やったほうがよい。
そう主張する人たちの存在があることが驚異である。
いつの間にか定着した定型句。
エンジェルズを批判しているのなら、
批判している人が救えばよい。あなたにできるのか。
バカ言うな。
もともとは不幸な犬を助けるために結集したのはエンジェルズだ。
十分に社会的に成功して有り余る資産があるから、
残る余生を犬たちのために使いたいとは、誰の弁だ。
支援がなくたって、助けるつもりであったのではないか。 初心を忘れるな。自分の資産をちょっとは使え。
人の財布ばかり狙うな。
自分たちが始めた事業なのだ。人の手を当てにするな。
ぼくは不幸な犬たちを救けることに異論はない。
そういう目的を掲げ自己資金で活動している団体なり個人がいたら、
その人の信用力が高ければ、呼びかけに応えて、
大きい支援は無理でも、少しの協力はしてもよい。
でも、しなければならないなど、くそ喰らえ、ごめんこうむる。
自分が助けないなら批判するな。
冗談じゃない。
批判されるような活動をしさらすな!
彼らと、その支持者、
それから模倣者に対して、そう思っている。

元仲間からも背を向けられる。2010-10-03

ずいぶんとカメな記事の引用です。
元愛知支部長のブログからです。

{AAを告発しました}さんなどでも触れておられましたが、
愛知支部長が何故突然辞任し、
辞任ばかりかエンジェルズから退会されたのかが、
これまで全くわかりませんでした。

この日の記事と、コメント欄6-10を見れば、
その理由の一端がわかります。

愛知支部長については、エンジェルズのスポークスマンとして、
しばしば行き過ぎた表現などをされていたため、
ひろしまドッグぱーくで、エンジェルズにより深く傷つけられた人たちは、
代表夫妻と同類と思い、保護が目的ではないと考えています。
が、エンジェルズから退会してからは、
すっきのとした保護活動をされているように、見受けられるのです。

このブログ記事とコメントにに書かれた事情以外にも、
退会に至った動機があるのかもしれません。
それにしても、この『名古屋市民』へのお返しコメなど、
エンジェルズに対する痛罵となっています。
10では『名古屋市民』が、本人と示唆させるようにもなっていて、
脅しには負けていません。
裏事情に通じていず、恫喝に対して抗し切れず、
自らの理念さえ捨てさせられ、自責の念から、
自らが作り出した甘い幻想に逃げ込むしかなくなった、
元広島支部長のようなひ弱さは微塵もありません。

『名古屋市民』が誰かわかったことで、
過去の『ハッピーWE”Sデイ』や『毛むくじゃらの天使たち』のコメント欄が、
これまでと違った読み方ができるようになります。

内容については、各自でお確かめください。
念のために文書として保存しました。
万一の場合にも、対応できます。

毛むくじゃらの天使達 (時々悪魔)
{嬉しい再会♪}
http://ameblo.jp/kemukujyara-daisuki/entry-10577148850.html#cbox

ローリスク・ハイリターン2010-10-04

とは、公益財団法人どうぶつ基金理事長・佐上邦久氏が
環境省「動物愛護管理のあり方検討小委員会」に提出した説明資料
http://www.env.go.jp/council/14animal/y143-02/mat04.pdf
の中に書かれている言葉である。

ぼくたちはローリスクローリターンとハイリスクハイリターンということばは、
それこそ耳にたこもので聞いている。
大きな見返りを求めるのは、大きな危険をはらんでいる。
安全を望めば小さな見返りしか期待できない。
FXだとか、その他もろもろの金融・投資の世界を現すことばとして
うまい話にはご注意といった風に聞かされている。

国際投資家でも、年収ではなく時給が1億という相模理事長が言う、
ローリスクハイリターンは、これまでの常識で見れば、
思わず飛びつきたくなる素敵なことばに映る。
佐上理事長が使ったこのローリスクハイリターンは、
飛びつきたくなるようなことばで使っているわけではないらしい。
が、ぼくにはむしののいい話ではないという説明が理解しかねている。

ぼくは、すすんで投資はしたことがないし、これからもしないだろう。
(証券会社のしつこい勧誘に音を上げ任せたことはある。大損させられた。)
ゲームに勝ち抜くほどに暇な時間はないし、勝ちきるほどの知識もない。
そもそもマネーゲームは、大きな資金があるものに有利で、
小さな金しかないものには不利なシステムだと思っている。
投資というものは実体経済を取り残して、
さまざまに暴走していくものだと思っているので、
僕のような自転車操業的な収入で手を出すものじゃないと思っている。
そういう僕の目で佐上理事長の提案を読むと、
投資家の目線というものは、利益というものに対してシビアで、
あらゆる物を投資家目線で割り切って考えられるのだと感心し、
ただただ驚いてしまうのである。

で、そういう驚きを感じながら、佐上理事長の提案を見ると、
なるほど、愛護思想もペット生産も産業として捉えるのもありかと思わせる。
繁殖場団地構想など、さすが新しい発想と思わせる。
ただ、提案の内容では動物保護団体の大半は、
佐上理事長の提案では閉鎖するか、業態として整備しなおす必要に迫られるのかもしれない。
もう少し読み込んでから、いつか、感想を書いて見たいと思っている。

さて、先ほども述べたが、エンジェルズは、この佐上提案を先取りして、
すでに実践しているように映る。
ローリスクハイリターンやこの報告の眼目を積極的に実践しているのが
エンジェルズのような気さえしている。

佐上理事長が
「動物愛護を地元産業とする企画は以上のような前提に立ち、事業規模は
非常に小さく、またどこででも通用する提案ではないものの、どこか一カ所でも
「壷にハマれば」、当該地域の再生に貢献出来る可能性」
と、述べているのに呼応したかのように、
しきりに地元との融和(事実は決裂)をアピールし、
観光資源の目玉として、地域の特産物販売の書くとして共同できると、
シェルターの効能を開設時前後に訴えていた。

さらに
「ローリスクハイリターンな事業を展開するためにインターネットや携帯活用が可能な業種を
企画すること。」
もひろしまドッグぱーく以降の手法として定着している。
動物保護活動に強い関心を持つ人たちの間を電撃的に情報が広がっていく。
先般書いたMIXIの記事のように、強い支援者であるか、
または本人たちの成りすましというべきなのか、
大変なことが起きているとの情報を事前に流し、
さらにマスコミなどを呼び込んで過剰に劣悪さをアピールするなどしている。

佐上理事長が書いている
「ローリスクハイリターンは、「リスクが少なくて利潤が大きい」という虫のいい話ではなく
「失敗の可能性は高くても失敗によるダメージリスクが少ない(ので成功するまで再挑戦
出来る)と理解すべきである。」
と、言う要旨を具体的に実践している。
もちろん佐上理事長の提案趣旨は違うのだろうが、
形だけなら踏襲しているのだ。
ひろしまドッグぱーくでは、集めた寄付金がエンジェルズ発表で約1億3千万円だった。
そのうち1億1千万円が手元に残った。純利益8割越えだ。
まさしく少ない投資で最大限の収益を上げていた。
その後は、思うように支援金が集まらなくなったのか、
1億1千万円あった繰越金は昨年度には残り1000万円を切っている。
それを補うかのように、繁殖場レスキューを数々仕掛けている。
これが再挑戦だとしたらなんて想像してしまう。

繁殖場レスキューの多さは、もはや活動主旨に挙げている
『最終処分場の犬を救うことを最重要課題とする』
との目的が、しばしば忘れられてしまったのかと思えるほどだ。

佐上理事長の提案を実現に移すためには、
こういう実践があるかもしれないと疑わせる点で、
乗り越えるべきものが多数あるのではないかと思った次第。

どうぶつ基金とエンジェルズは非常に近しい間柄である。
その一方に疑惑がもたれていることを、まさか知らないわけではあるまい。
今のままでは提案の中身については検討の価値はあるかもしれないが、
一般人のうち、少なくともひろしまドッグぱーく事件なりで、
エンジェルズと関わった人たちからの共感は生まれにくいと感じるところです。

仲良しば゛かりで、爽快な日2010-10-05

土曜日はドギパ。我が家の犬たちの定番です。
ドギパがオープンし8年目。『そらん』が生まれて8年目。
ほとんど同い年なのだ。
オープン当初の常連犬は天に召された犬もいれば、
老境のため、広い運動スペースが要らなくなってきているようだ。
今ドギパに来る犬は、ほとんどが『そらん』より若い犬。

今、『そらん』は新しい犬との出会いを楽しみにしている反面、
未虚勢の雄犬に対しては異様に攻撃的になる。
だから『そらん』が、誰とでも仲良く遊んでいた頃から知り合いの犬を除けば
犬の入場時に注意して監視し、入ってこられる前に係留して、様子見が必要。
せっかく遊ばせてやろうと思っていても、時としてリードに繋いだままになったり、
ランから出て行くしかなくなってしまうことがある。

そんな『そらん』だから、毎回行くたびにびくびくものとなる。
2日は先客が2頭いた。
一頭は前にあっている犬で、少し臆病な雌犬。
前回は、帰り間際になって、ようよう『はいら』とは少し近づけた子だ。
この日は『そらん』の匂いもかぐようになっていた。
『そらん』は、このこのことは気に入ったようだ。
もう一頭は、小型犬サイズの中型犬。
こちらも雌だったので、小型であることも作用して、
『そらん』はいたく気に入った様子。

平和だ。

と、油断したばかりに、大脱走。
事務所に向かう。
ジロー君がお目当てではない。ジロー君の飼い主が目当てなのだ。

             どうです。↑この表情。    

ちょうど腹が減っていたので、
『はいら』を連れて『そらん』を迎えに行くついでに食事時間にした。
食事中にコーギーとMIXがやってきた。
コーギーは何度もあっているラブちゃん。
MIXははじめてみる。『そらん』が吠えたのでやばいなと焦る。
食事が終わって再入場。
とりあえず『はいら』だけ連れて様子を見る。
まっったく問題なし。
ついで真打『そらん』の入場。
MIXが近づいてきて挨拶するも興奮なし。
また、このMIXの挨拶が礼にかなっている。
目を合わせないようにしながら、しっぽを振りフリ、
鼻を触れ合わせてから<
自分の匂いを匂ってもらえるようにしながら、匂いに来る。
ある意味では無防備に近づいてくるので、
突然『そらん』が怒りださないか心配していたが、
怒るというより、むしろ、『そらん』が好き好き状態を示している。
未去勢だと思い込んでいたが、去勢済みだったのだ。
いっぺんに脱力だ。
ランになれていないとのことなので、
今しばらく係留したままにしていたが、全く問題なし。
『そらん』の係留をといてやった。
そうこうしているうちにジロー君も入場。
MIXのししまる君は遠慮がちに、『そらん』はマイペースに、
『はいら』はのんびりと、ジローは爆走。
ラブちゃんはジロー君狩りと、思い思いに遊びだす。
お互いのおもちゃを交換して、相手を時々替えて、
ご機嫌に遊べた。
こういう日ばかりだと、下僕冥利に尽きるのだ。

遊び疲れた頃合におやつタイム。
みんな行儀よくお座りして待っています。
ししまる君は恥ずかしがりやさんなので、後ろのほうでお座りしているのです。

東大阪市レスキュー進捗状況2010-10-06

9月20日に、いったんは犬75頭、猫8頭と発表したのに、
なんの注釈もなく犬75頭、猫7頭と訂正された東大阪レスキュー完了から、
                (↑泣く犬75頭、猫8頭と から訂正10/6)
早いもので半月が過ぎた。

個体識別が終わるか終わらないかといううちに、
次々とトライアル開始予定の花印が、里親募集欄で踊っている。
また、活動日誌によると連日問い合わせが殺到しているとのこと

どうか皆さん安心のほど。
エンジェルズの公式発表で順調なのです。
何の心配もなさそうです。

先週末、つまり10月1日、2日あたりには、
エンジェル・シェルターは引き取り希望者とボランティアで溢れかえっていたそうです。
10月5日付活動日誌では
「全ての事が、スムーズに進んでおります。」
「週末は、沢山の方がシェルターに譲渡面談やワン達に物資を持って来て下
さいました。」

と、いうわけで、東大阪市レスキューの子たちについては心配してあげる必要はありません。

むしろ心配なのは奈良山中に捨てられた21匹の犬たちではないでしょうか
徳島の愛護団体が引き取った総数は70頭を越えます
引き取った団体は『ハート』
http://www.heart-tokushima.com/JAPANESE/Blog/Blog.html
ブログもあり、今回の経緯をかいておられます。

すべてが順調というエンジェルズですので、
もはやける必要はないと思います。
どうせなら、より困られている団体に支援の手を差し伸べるほうが良いでしょう。
感謝される度合いも、きっと違うと思いますよ。

エンジェルズでは、寄付金等返還訴訟の原告の一人など、
当時のエンジェルズの事務所で現金100万円を寄付したのに、
受け取った事実は認めているのに、
自分たちが勝手にめた期間内じゃないから組み戻しされませんでした
犬の医療費の支援のつもりだったのに、
いつのまにやら、シェルター建設資金に組み込まれてしまったのやら、
なにに使われたのやら、さっぱりわかりません。

今回の支援要請でも、すでに餌などは大手企業からトラック2台分が寄せられたとありますし、
おやつだって盟友というべき人からトラック一台分貰っています。
ましてや状態が良い犬で早期に譲渡できるようです。
そんなにたくさんの資金は必要としないでしょう。

最近ではあまり強調されていませんが、
エンジェルズでは第2第3のシェルター構想があります。
お金がなくて犬が苦しんでいると思って医療費とえさ代のつもりでいたら、
シェルター建設に協力したことにされる。これ、結構驚くでしょ。

信じられないことに、それよりひどい状況。
なにに使われたのかさえわからなことも考えられます。
親族の口座に1000万円移すとか、なんの罪悪感も持たないでできる人たちです。
「賽銭返せとは言いまへんわな』
との理論を誇る団体です。
寄付さえいただければよいという態度なのでしょうか、
あとは会計報告ひとつまともにしようとはしていません。

だから寄付金を出す人は、エンジェルズに呉れてやる感覚でないといけません。
でも、どうせ呉れてやるのなら、
資金難から新規保護を停止中のハッピーラブズ
http://www.happylabs.jp/
とか、
エンジェルズが犯人を勘違いしたから救えなかった奈良山中の犬たちに、
あなたの大切なお金を託すのが良いと思います。

エンジェルズでは、すべてがスムースといっています。
その中には当然お金も含まれているというものです。
緊急とか明日の餌がないとの呼びかけは、常時掲載されていますので、
いわば安定飛行中のシートベルトのようなものです。気にする必要はありません。
本当にやばくなったら、もっと悲壮感丸出しのなんでもええから呉れに変わります。
ロイヤルカナンだとか銘柄指定している間は大丈夫です。
切羽詰るまでは、緊急との常套句に反応してはいけません。

MIXIトピック、無残なり。2010-10-07

東大阪レスキュー。MIXIへの投稿について
http://kumaneko.asablo.jp/blog/2010/10/03/5382176
を書いた後、急に止まっていたトピックが動き出した。

10月4日から、これまでに書き込んだことのない人が数名、
突然書き込み始めている。
古くからいる りむ&akie(10 38 71 79に書き込み)さんと
以前から知り合いらしい R隊長 本さん というエンジェルシェルターの内実に詳しい、
エンジェルズ礼賛者が登場して、エンジェルズに対して懐疑的な意見を持つナリさんと、
ややこしいバトルを展開している。
R隊長 本さんともエンジェルシェルターの内部事情について、
我が目で見たように書いているし、知り合いである可能性が高い。
りむ&akieさんは本さんという人を知っているということもわかります。
本さんについては「実際に動かれている、本さんがいらっしゃって、安心しました 」と、
りむ&akieさんが表現していますので、エンジェルズの人と断定してよさそうです。
りむ&akieさんは同じ投稿で「このトピは、わんちゃん達をレスキュー するために作られたトピなのに、エンジェルズを否定するばっかりのカキコミ=妨害があって、とても嫌でした。」
とも書かれています。
でもねぇ。奈良山中に捨てられた犬たちのことについては、
この人なんの感想も述べていないのよ。
トピ主もトピたてしただけで、その後は何も書き込まないし、
不思議なトピックだと思います。

トピ主を含めて、まるでエンジェルズ以外のレスキューについては語る気すらないようです。

こんなんでいいんかい?

猫まる さんという人も不思議な人です。 26 48 51 57 61 65 70 88 89と、
9つも書き込んでいる。書き込み数で言えば、ナリさんという人を除けば最多。
56である人が猫まるさんに転載元はどこかということを疑問にしつつ、
ある問いが発せられているのですが、
猫まるさん知り合いの情報といっていたのに、
なぜか当事者として答えています。
しかも、奈良山中の犬についての情報も知っているのに、
そのことも情報提示だけでスルー。
徹底して何も語りません。
北海道に住んでいるらしいけれど、61のコメでは関西テレビを見損ねたと表現されますしね。
70では、(レスキュー主体が)エンジェルズでないことを望むといいながら、
「(ナリさんは)今現在動いている愛護団体に任せられない,なんとか自分で全頭助け出すお考えな様なのでその後の報告をお待ちしております。」
と、書いています。わけがわかりません。
エンジェルズが動いていることは知っていなければならないはずの猫まるさんの発言とも思えません。

こうしてみると、このトピックって、エンジェルズで立てたトピックなんだなあと、
想像しておかしくないようです。
エンジェルズと無関係な顔して書き進めていても、
ついぼろが出てしまった。
もしかしたら、そんな感じなのかもしれませんね。

とにかく、トピックの奈良山中の遺棄犬が忘れられてしまった、
とんでもない流れに驚きが隠せません。

今やMIXIは、紹介者がなくとも参加できます。
ぜひ動物愛護・保護に関心のある方はご覧ください。
今、保護の世界で起きているおかしさが、このトピックに凝縮されています。
ますます保護に関わる人たちが信頼できなくなりそうな気分です。

繁殖場村2010-10-07

どうぶつ基金佐上理事長の繁殖場村成功のための計算は
以下の如し。

飼育する犬種は中型犬、小型犬、超小型犬とする
1 組(2 人)の母犬飼育頭数 30 頭
年間出荷頭数 200 頭 (総数6,000 頭)
売り上げ 1,200 万円 60,000×200
飼育に関わる経費 300 万円(母犬と子犬の飼育費医療費など)
犬舎維持管理固定経費 200 万円
当初資金の償却 100 万円 (5 年償却)
利益(2 人の人件費) 600 万円


想定しているのは、家族内工場的な繁殖業。
母犬30等で年間200頭の出荷と想定されています。
つまり、母犬一頭当たり年間6.7頭が出産されると見込んでいます。

あれ?

なんかおかしくないかい。

母体の年齢が高いと出産頭数が減るのはよく知られた事実です。
大体2歳から7歳が出産適齢期といえ、
8歳を超えると高齢出産となり、
10歳を越えると、もはや出産させないほうがいいといいます。
ゴールデンなどの多産系の犬でも一度に10頭生まれるのは、
若い間だけであり、年を取れば7-8頭が平均でしょう。
もっと年をとれば2-3頭ということもあります。
チワワやダックスフント、フレブルなどといったところは、
一回の出産で5頭も生まれれば高いスコアといえます。
平均したら4頭に満たないのではないか?

母犬30頭で、年間200頭産ませるには、
一年2回の交配スケジュールでないと困難です。
ちゅうより、年2回交配させないと絶対に無理。

あれ? あれ?

交配慣行によれば、種付け料として一頭を譲り渡すか、
10万円程度をオスの所有者に渡すことになっています。
そのことも考え合わせれば、
ふつうの犬であれば年2回産ませて、やっと成り立つ計算です。

あれ? あれ?

年2回交配でよかったのか?

ほんまに年2回産ませ続けていいの?

一般に出産させたら、シーズン一回は休ませましょうといいますよね。

連続して交配させたとしても、出産させる母犬30頭を常時確保するためには、
無条件で30頭以上の雌犬が必要となる。
とりあえず8歳で母体としての使役を引退させるとして、
実働6年。最低40頭の母体を確保しないといけません。
高値安定を目指すなら、
雄・雌とも標準犬として良血統でなければなりません。
訓練競技会なり、ショーでChampionn取得することも必要かと。
経費はもっと膨れ上がりますがな。
このch資格を取るのは、めっちゃお金掛りまっせ。
ch直子を母体に迎えたいと思ったら高額になるのは避けられません。
いづれにしろ初期投資は100万円では少なすぎると思います。

そもそも8歳の引退後は、
否応なく繁殖に不適なものとして処分が前提になる。
そうでないなら、安定的に30頭の母体を確保しながら、
年一回の交配も同時に守りながら、
年間200頭出産させようとしたら
大よさ0-12歳という年齢の雌犬を抱え込むことになります。
その総数は120頭以上に達します。
8歳以上の雌犬をすべて処分したとしても80頭を必要とします。

6万円で売っていては企業として成り立ちません。
最低でも12万円でないと売れないと思います。

佐上理事長、どこかで計算を間違えておられるのではないかなあ?


投資家の考え方は、効率重視なんでしょうか?

ちょっとした疑問を感じます。

繁殖場村 22010-10-09

前回『繁殖場村』で、
どうぶつ基金理事長・佐上邦久氏のレポートについて、
ど素人ながら、少し考えた。
佐上氏は、長年動物愛護に関わってこられ、
先ごろ動物愛護に功労があったとして表彰された、
前どうぶつ基金(当時は富岡操動物基金)理事長・山口武雄氏と伴に、
数々の業績を残してきているらしい。
(そのあたりは、『鳥の広場』などでも確認できます。)

プロ中のプロといってよい佐上氏が提言する繁殖場村構想とは、
どれほどの雄大な構想なのだろうかと期待していたのです。
綿密にシミュレーションし、業として十分な利益確保ができ、
さらに劣悪繁殖工場といった概念を吹き飛ばす、
犬への慈愛に満ちたブリーダー経営スタイルが示されているのだろうと、
ブリーダー業の3Kのイメージを覆す画期的提案に違いないと、
大いなる期待していたのだが…

30頭の母犬で年間200頭作出するというところで、
基礎的な理念が、経営シミュレーションの前に、
無残に潰えるしかないという現実を知らされた。
プロ中のプロが考えても、繁殖を事業として捉えるためには、
犬たちの劣悪な環境改善は犠牲にせざるを得ないのかと思った。

多くの動物愛護関係者f夢のように語る。
美しく清潔に保たれた環境で、
動物好きな経営者が、ストレスを感じさせられることもなく
大切に育てた母犬たちに産ませた子犬たちを、
犬を飼いたい人に継いでいく。
そういうイメージは成り立たない現実に気づくものとなっている。


前回は母犬の交配スケジュール上の見込み違いについて触れた。
今回は、佐上氏の考えている規模が適正として、
飼育に関わる経費の内容について吟味したいと思います。

まず佐上氏の提案骨氏の一部をもう一度載せてみます。

-------以下、佐上氏提言------------

想定されるネガティブな反応と対応
1. 実績がないので不安・・自治体の理解と応援を得ている。
2. 収入は確保されるのか?・・犬の感染症などに備えて組合内での相互扶助組織
ブリーダー経営のアウトライン
団地では30 組のブリーダー経営者による運営を第一期(開設後3 年まで)として想定します。
なお、1 組とは 家族を指します。
その際の経営シミュレーションは下記の通りです。

飼育する犬種は中型犬、小型犬、超小型犬とする
1 組(2 人)の母犬飼育頭数 30 頭
年間出荷頭数 200 頭 (総数6,000 頭)
売り上げ 1,200 万円 60,000×200
飼育に関わる経費 300 万円(母犬と子犬の飼育費医療費など)
犬舎維持管理固定経費 200 万円
当初資金の償却 100 万円 (5 年償却)
利益(2 人の人件費) 600 万円

------以上、引用終わり。-----------

前回は、作出頭数への見積もりの甘さを感想としてあげたが、
今回は飼育に関わる経費の見積もりの甘さである。
母犬の負担を最小限にしながら、年間200頭生産するためには、
母犬30頭は厳しいという考えは前回で述べた。
この条件自体が厳しい条件とは思うのだが、
あくまで母犬30頭として以下考えてみる。

飼育費と医療費、あわせて300万円で足りるか。
ずばり、絶対に足りないと思う。
一頭あたりの経費として考えたら、
母犬一頭あたりで年間10万円の予算となる。
その費用内で2度の出産に堪えられるかということを考える。

フィラリア予防、蚤ダニ予防、混合ワクチン、狂犬病予防注射。
これらの基礎的な経費だけで、一般家庭では2.5-3万円掛る。
(うちなどは大型犬なので一頭当たり5万超しています。)
ブリーダーなので、獣医師の指導の元での代理接種や、
大口需要者割引があったりで、1万円にまで圧縮はできるかもしれない。
しかし、いくら経費を切り詰めても、そのあたりが限界となろう。
そのほかに母犬の健康チェックも定期的に必要となろう。
交配時期にはエコー検査やレントゲン検査も見込んでおく必要がある。
そのように考えれば母犬1頭あたり、
仮に妊娠していなくとも2万円が医療経費と見られよう。

母犬のえさ代として、(中型から超小型としているので)
一日の平均給餌量は200グラム程度と仮定する。
母犬一頭当たり、年間70キロ。
アイムスあたりの初級フードでも、,一般家庭なら3万円。
ブリーダー価格であっても2.5万円。
しかし、母体として使うのだから、
もう少しバランスの取れた餌料を与えなければならないだろう。
なにかのサプリメントを遣うようなことも考えられるか。
おやつの類は一切与えないと仮定して、
最低でも3万円程度は掛るというものだろう。

そのうえに、小型、超小型犬の場合、
帝王切開などが必要なケースも多い。
どの程度の異常出産が在るのかは不明だが、
仮に5%相当あるとすれば、
これに掛る医療費は相当額となる。
延べ60回の出産に対して3回程度の異常出産は、
想定できる数字と思う。
獣医への報酬がいくらになるか想像もつかないが、
帝王切開だけと仮定して15万円以上は掛りそう。
その他の症例もあり、出産がらみの経費総額の算出は難しい。
一頭あたりの経費としては5千円ほど組み込んでおくことにする。

次に、子犬の成育に眼を向けよう。
出生から出荷までの基本診断は絶対に必要だ。
特にレントゲン撮影は出荷までに一度はしなければならないだろう。
これらの費用は原価に近い額でも3千円はいるだろう。
母犬一頭あたりの経費に直せば2万円だ。
さらに、2ヶ月過ぎには一度目の5種混合が待っている。
この5種混合ワクチンは、無駄がないと仮定して、
1ビンを使い切るまで使用すると仮定しても一頭千円。
一般の飼い主の治療では、
獣医は注射針や注射器は一頭ごとで替えます。
また、ビンの残液も捨て去ります。
繁殖場で胴体でいっせいに接種できるから、
ワクチンに無駄がないようにできたとして、
母犬一頭当たりに6700円掛ります。
合計で医療費は葉は犬一頭辺りの子犬に対して2.5万円。
その他、成長過程での小さなトラブルからの怪我、
軽度な病気にかかることもあろう。
それら突発的に必要な別途医療費が加算される。
これらは状態に応じての費用となる。
ここでいる医療費は一頭当たり千円を、
保険的に見込んでおけば何とかなるのかもしれない。
200頭を出荷していく上では無視できない要素ではある。

フードについては
全頭母乳で成育できれば良いが、
さまざまな理由から母乳で育たない個体が発生する。
人口授乳は結構負担が大きくなる。
離乳期から離乳後は、親犬とは別の、
子犬の成育に適したフードを与えるなりする必要がある。
そしてその量は半端ではなくなる。
生後3ヶ月過ぎまでは市場に流通させず、
母犬の元で、兄弟と一緒にしておき、
社会化期を経させ、社会性を見につけさせようとするのが、
動物愛護団体の主張である。
その考え方に、全面的な賛意を示すものだ。

そうすると、離乳期から90日齢までの間の食費が掛る。
子犬の必要とするカロリーは成犬と比較すると大きい。
つまり多量に消費する。
大雑把に200頭の子犬に使用するフード量は600キロを超してくる。
(佐上氏の提案が超小型から中型)なのでシミュレートできない)
おそらく25万円以上80万円未満の範囲と想定できる。
一頭辺りでは2千円程度から4千円程度と見て良いだろう。
ここでは2千円と見ておく。
一頭あたりの母犬の子犬に与えるものとして1万3千円。

この時期の給餌については、一日に何回も与えたほうが良いとされ、
週齢にもよるが、大体は一日4回と考えたらよいだろう。
政権とは違い排便排尿も一定した時間にということは望めず、
糞尿処理なども頻繁となる。
家族だけでの零細繁殖業者であれば、
アルバイトで良いから一名程度のスタッフが必要となるのではないか。
この人材確保については、
繁殖場村を作り上げることでの恩恵がありそうだ。
繁殖場ごとの契約でなく、村としての契約であれば無駄を削減できる。
この人件費は、
佐上案では犬舎維持管理固定経費 200 万円に含まれているのかもしれない。
光熱水費と施設什器の更新で200万円というのは、
他の見積もりと比べたらやや大きい。
しかし、人件費が含まれると考えたら、低すぎる。

人件費がどこに含まれているのかは無視して、
ざっと合算したら犬1頭あたりの経費は次のようになる。

母犬餌代              2万円
母犬医療費            3万円
子犬餌代(6.7頭分)       1.3万円
子犬医療費(6.7頭分)     2.5万円
               
母犬が30頭として、全くのロスが発生しないとの前提で考えても、
一頭当たり経費の額は10万円に対して8.8万円。
ほとんど繁殖工場的=子犬製造工場な乗りを余儀なくされそうです。

動物愛護団体が主唱する年一回出産を守ろうとしたら、
母犬の経費が倍になると仮定できます。

そうすると夫婦で業に従事して600万円の収入は期待できなくなります。
アルバイトをどの程度採用するかによってはね
一家の収入が300万円を切ってくることも考えられます。

この状態を保つのには、
8歳以上の繁殖不適犬を持たないということも条件となります。
もし繁殖に適さない犬を抱え込んでしまえば、
さらに収入は少なくなっていきます。
場合によれば、癌やその他の医療費を払うことになってしまえば大赤字になります。
手取りが0円になったとしても不思議ではなくなります。

そのために考えられているのが、
繁殖工場村に対応する、動物愛護村構想のようです。

一方の繁殖工場村構想の成功が非常に厳しいので、
対となる動物愛護村構想も成功の道は狭いといえそうです。

繁殖場村企画を、もう少し深くシミュレートされないと、
動物愛護村構想も企画倒れに繋がりそうです。
対象が生き物でないのなら、とりあえず事業展開を実験的に行うのもありでしょう。
でも、生き物対象の事業を町村主導で行っての失敗は、
取り返しの効かないダメージになります。
現時点の提案では甘言というほかありません。
もう少し採算性などを見直した上での再提案があるまで、
安易に乗せられないよう慎重な吟味が必要なようです。