著作権。2007-05-30

AA関連のブログやサイトを見ていると、
しきりに著作権について言っている。
中途半端な法律解釈はやめるほうがよいと思うのだ。

(ブログ・サイト上の)画像および文章を無断で 掲載・引用することは、法律で禁じられています。

よく見かける注釈であり、一見正当であると受けては見るだろうが、
画像や記事全文の無断掲載は禁止事項だが、
正当な目的を持っての引用は、著作権法上の例外規定に当たり、
著作権法上の保護から除外される。

もちろん引用としての正統性がなければならないのは当然のことである。

たとえば僕の記事から、
今日の全文をコピペしてしまえば天才にあたり引用にはならない。

しかし、
「たとえば僕の記事から、
今日の全文をコピペしてしまえば天才にあたり引用にはならない。」
を、抜き出し、
「天才だって、こんな誤記ばかりで恥ずかしくないの?転載でしょ。」
と、書けば引用である。
この後に続く文章しだいによっては、
単なる指摘に留まるかもしれないし、名誉毀損に到るかも知れないが、
その程度の文章が抜き出されるのは、
引用箇所をカギカッコなりで閉じたうえ、
出典を明記していれば引用の範疇に過ぎない。
僕の著作権法上の考えが、「200×念までの条文解釈であり、
200Y年に改定され現在は引用の範疇はさらに狭められている。
彼の条文解釈は改正法を見落としているものである。」
とか、
「引用することが著作権法違反にならないというのなら、
著作権法の権利保護を強化するよう改正が望まれる。」
と、したなら批判である。正しい意味での批判なのである。

もちろん引用箇所の趣旨が、
前後の趣旨を無視して意図的に曲げられていては、
引用という性格から逸脱する。
それはあってはならないことである。

なにが言いたいかといえば、
そもそもインターネットなどという空間で自己の考えを述べ発信する以上、
引用はまかりならんというのがおかしい。
意見発現のための引用は、互いに認められてしかるべきものである。
で、なければ、すべての言葉は封印されてしまう。
法律というものの解釈を意図的に狭めて記載し、
ただしい引用も含めて「禁止されている」とするのがおかしい。
そう、言いたいのだ。

しなこ氏にしろ、AAにしろ、自分たちへの意見が賛同者で゜あれば、
引用を承知しているのに、反対者の引用は否定する。
非常にアンフェアな態度である。

ブルセラ犬騒動では、
AAやしなこ氏も「花鳥風月」や「ちゃりぼら日記」を引用している。
自らが行っている行為を、他人に対してのみ強制する。
そうした姿勢は誤りである。
文書を保管されるのも、いったんインターネットに書いてしまった以上、
覚悟のうえでなければならない。
固定資料を出版した場合、その閲覧はすでにして止められないのである。
何故魚拓されるのか、
その原因こそ考えてみてはいかがだろう。
一度発信した言葉を、
いつの間にか書き換えてなかったことにしようとするから、
不信が募り、魚拓されるのである。
魚拓するという行為に対しては、僕自身もいい気分で見てはいない。
しかし、しなこ氏の言う非礼と、
コメント欄の削除という手段を見比べてみれば、
その主張の矛盾に頭を悩ますものである。

一旦であれ、ブログのコメント欄について、
書き込まれた内容によっては削除するという一文もなく、
事実上のフリーにしているのであれば、
重大な人権侵害などがなければ、
無断削除は著作権侵害に当たるのではないか。
しなこ氏のブログで起きたコメント欄削除は、
一連の書き込み者に対して、了解も求めず削除した。
この行為のほうが、実は著作権法上は引用よりボーダーに位置する。
無断掲載と無断削除。共に著作者としての権利を侵害しているといえないか。