犬ブルセラとアークエンジェルズ ― 2008-10-23
ブルセラ症は人畜共通感染症だ。
致死率は低く、さほど危険な病気とはいえない。
例え感染したとしても、適切に治療し管理すれば、
怖れるものではないとは専門家に共通する意見だ。
菌自体も嫌気性のようで、生命力も弱いようだ。
犬と人が濃密な課関係になければ人への感染力も弱い。
ただし犬同士への感染力は、犬の終生から考えれば強いと考えられる。
人が感染すれば発熱症状や肝機能障害を伴う。
罹患した時期が妊娠期などであれば流産や死産の可能性もある。
既往症があった場合は死に至ることもありうる。
軽いというには適さない、深刻な病気といえる。
現代のペット事情では、犬から人への感染は容易い。
僕のように犬と一緒に寝ている人は存外に多いのだ。
その意味では愛犬家にとっては深刻な感染症と捉えておく必要がある。
犬のブルセラ病は、一部の大規模な繁殖場を除けば、
これまで日本では大量感染は報告されていない。
繁殖業者のところで発症が見られたら適切に処理してきた成果といえよう。
繁殖場にとっては経済動物としての繁殖犬が発症した場合、
直ちに生産性に関わること、また発症を公表すれば閉鎖するほかなくなるため、
これまで発症犬は殺処分してしまっていたように読める。
昨年に起きた大阪府和泉市の繁殖場において大量感染が発生した折、
経営者は責任を放棄し、保護団体に救いを求めた。
大阪府がさらに介入することで、陽性犬の殺処分が検討されることとなった。
この決断には賛否が渦巻いたが、結果的には方針通り殺処分が実行された。
悲しい事実であったが英断だったと僕は思っている。
ところが「ひろしまドッグぱーく」で巨額の資金を得たアークエンジェルズが、
感染犬レスキューを打ち出したことで、愛犬家を二分する騒動になった。
この大阪府を中心とする救援チームをさんざんに罵り、
殺処分反対運動を展開したのは、保護団体の一部である。
中でもアークエンジェルズ、また旅獣医団、くすのき動物病院などは、
激しく決断を糾弾した。
また、その主張に同意する保護団体も、
「動物命の会岩手」をはじめ、相当数に上った。
これらの団体はブログやホームページで、
去勢・避妊し、抗生物質投与で完治するとした上で、
人への感染力も弱く、仮に人が感染したとしても軽微な症状だとした。
反殺処分キャンペーンを展開した。
具体的な方策は示されていなかったと記憶している。
ただ感情に訴え、一般家庭の犬が発症しても殺処分に繋がるとの、
救援本部が言ってもいないことを、
さも事実のようにしてネガティブ・キャンペーンを展開した。
実際には感染した犬の完治は難しく、再発率も高い。
人が感染すれば、冒頭に書いたとおりの状況となる。
状況しだいでは致死率も軽視できないレベルにある。
この感染症を市中に蔓延させないためには、
繁殖場での水際作戦こそ必要なのだ。
本来なら、繁殖犬によって利益を享受している経営者が、
自己の利益を守るため適切な個体管理をしなければならないのだ。
万一、自己の繁殖場で感染が起きたとしたら、
経済基盤を守るため適切な対応をとるべきなのだ。
また、犬の業界全体に対しても、封じ込めを果す責務がある。
保護団体が肥大化する以前は、
大規模繁殖場という特殊な環境下での大量感染事例への介入は、
大きな資金力がいることもあり、これまで救済されることはなかった。
あったとしても秘密裏に行われてきた。
また繁殖場経営者も経営を続行するため感染犬の処分を前提にしていたようだ。
こうした流れが病犬をも保護すべきだとするアークエンジェルズの登場で変わった。
この流れにより、これまで大規模繁殖場に限られていた大量感染が、
保護団体経由で拡大する危険性が生まれたのだ。
保護団体という幻想性が、
一般の飼い主に感染症に対する危険性から目をそらせてしまう。
現実には病犬を治療すらせずに引き渡している団体に、
保護団体というフィルターを重ね、その良心を信じ、
彼らの主張の故根本的な問題を発見しないまま、
無条件に受け入れてしまっているのだ。
繁殖場経営者にとっては、アークエンジェルズという団体は利用のしがいがある。
崩壊を演出して引き取らせれば治療するには及ばないし、
殺処分に掛かる経費すら不必要となる。
もともと経済的に見合うことのない繁殖業者にとって、
願ったり叶ったりの存在が保護団体ともいえる。
シリアスブリーダーが所有の犬を生涯面倒を見ているのに対し、
保護団体が救済に入っている繁殖場は、
利益追求の姿勢が優先し、
繁殖不適犬を生涯面倒を見ようという気はない。
それは6―7歳の繁殖不適な犬を譲渡しようとしている小さな繁殖場の存在からも見て取れる。
こうじょょう生産的な活動を実施している繁殖場にとっては、
アークエンジェルズと廃業の約束をしたとしても、
何の強制力も持たない民間団体との約束など効力はない。
約束など保護にすればよいだけであり、
契約書自身ダミーを作れば、同義的な責任すら回避できる。
一挙に繁殖に適さない犬も、病気の犬も押し付けることができる。
こんなにおいしい話はないのである。
こういう輩は、自己の利益さえ守られれば、
ブルセラが蔓延する結果になろうが一向に構わない。
実に保護団体という存在と、その活動を支援する人間がいるのは都合が良い。
アークエンジェルズが繁殖場救済チームと揶揄される由縁である。
繁殖場レスキューに手を出す保護団体にも問題は多い。
和泉市の現場に初期に介入したワンライフには、
犬の持ち出し、子犬の転売疑惑が、
他ならぬアークエンジェルズが指弾した。
そのアークエンジェルズは、大阪府に対する抗議活動の最中、
一部のボランティアと示し合わせて、制止を振り切り犬を連れ出した。
水際で蔓延を阻止しようとした救援本部の活動は、
保護団体の活動によって、一部が決壊していたのである。
今東京・千葉を活動拠点とするレンタル犬業者、
兼ね繁殖場経営をするジャネット村でブルセラ病の大量発生が起きている。
59頭の検査した犬のうち擬陽性の犬を含めると56頭の犬に感染が疑われる。
実に95%という高率である。
和泉市での擬陽性の犬の陽性率を考えれば、
おそらく陽性犬は30頭半ばに達しよう。
最低でも感染率50%は、到底軽視できない状況である。
ジャネット村は治療も済まない現段階で、
経済的価値のなくなった犬の生涯飼養を放棄し、
引き取り先を探し始めている。
ネット上の噂によれば、
よりにもよって、福岡から51頭を引きとっつたばかりの、
平日スタッフがわずか3―4名のアークエンジェルズが、
引き取り先として浮上しているらしい。
これがもし事実なら、
ブルセラ問題は一挙に脅威へと発展する。
コニー・ウィリスの書いた「最後のウィネベーゴ」の世界が、
案外近くなってきているのかもしれない。
少なくとも、ジャネット村には保護団体に譲渡するなら、
せめて譲渡先は明らかにする責務がある。
犬を愛するものとしてなら、他の犬好きな者への、
道義的な責任があるのも忘れてもらいたくない。
本来なら企業の責任で始末をつけるべきところだ。
病犬を抱えていたら倒産するからと引き取り手を捜すこと自体、
企業倫理としておかしい。本来なら倒産するから探すのだ。
健康な犬であればまだいい。
仮に病犬だとしても、排菌がなくなっての状態というなら、まだ良い。
どうか自分たちの危機管理のミスを繰り返さないで戴きたい。
アークエンジェルズなどの保護団体への譲渡は不安増大に拍車をかけることとなる。
致死率は低く、さほど危険な病気とはいえない。
例え感染したとしても、適切に治療し管理すれば、
怖れるものではないとは専門家に共通する意見だ。
菌自体も嫌気性のようで、生命力も弱いようだ。
犬と人が濃密な課関係になければ人への感染力も弱い。
ただし犬同士への感染力は、犬の終生から考えれば強いと考えられる。
人が感染すれば発熱症状や肝機能障害を伴う。
罹患した時期が妊娠期などであれば流産や死産の可能性もある。
既往症があった場合は死に至ることもありうる。
軽いというには適さない、深刻な病気といえる。
現代のペット事情では、犬から人への感染は容易い。
僕のように犬と一緒に寝ている人は存外に多いのだ。
その意味では愛犬家にとっては深刻な感染症と捉えておく必要がある。
犬のブルセラ病は、一部の大規模な繁殖場を除けば、
これまで日本では大量感染は報告されていない。
繁殖業者のところで発症が見られたら適切に処理してきた成果といえよう。
繁殖場にとっては経済動物としての繁殖犬が発症した場合、
直ちに生産性に関わること、また発症を公表すれば閉鎖するほかなくなるため、
これまで発症犬は殺処分してしまっていたように読める。
昨年に起きた大阪府和泉市の繁殖場において大量感染が発生した折、
経営者は責任を放棄し、保護団体に救いを求めた。
大阪府がさらに介入することで、陽性犬の殺処分が検討されることとなった。
この決断には賛否が渦巻いたが、結果的には方針通り殺処分が実行された。
悲しい事実であったが英断だったと僕は思っている。
ところが「ひろしまドッグぱーく」で巨額の資金を得たアークエンジェルズが、
感染犬レスキューを打ち出したことで、愛犬家を二分する騒動になった。
この大阪府を中心とする救援チームをさんざんに罵り、
殺処分反対運動を展開したのは、保護団体の一部である。
中でもアークエンジェルズ、また旅獣医団、くすのき動物病院などは、
激しく決断を糾弾した。
また、その主張に同意する保護団体も、
「動物命の会岩手」をはじめ、相当数に上った。
これらの団体はブログやホームページで、
去勢・避妊し、抗生物質投与で完治するとした上で、
人への感染力も弱く、仮に人が感染したとしても軽微な症状だとした。
反殺処分キャンペーンを展開した。
具体的な方策は示されていなかったと記憶している。
ただ感情に訴え、一般家庭の犬が発症しても殺処分に繋がるとの、
救援本部が言ってもいないことを、
さも事実のようにしてネガティブ・キャンペーンを展開した。
実際には感染した犬の完治は難しく、再発率も高い。
人が感染すれば、冒頭に書いたとおりの状況となる。
状況しだいでは致死率も軽視できないレベルにある。
この感染症を市中に蔓延させないためには、
繁殖場での水際作戦こそ必要なのだ。
本来なら、繁殖犬によって利益を享受している経営者が、
自己の利益を守るため適切な個体管理をしなければならないのだ。
万一、自己の繁殖場で感染が起きたとしたら、
経済基盤を守るため適切な対応をとるべきなのだ。
また、犬の業界全体に対しても、封じ込めを果す責務がある。
保護団体が肥大化する以前は、
大規模繁殖場という特殊な環境下での大量感染事例への介入は、
大きな資金力がいることもあり、これまで救済されることはなかった。
あったとしても秘密裏に行われてきた。
また繁殖場経営者も経営を続行するため感染犬の処分を前提にしていたようだ。
こうした流れが病犬をも保護すべきだとするアークエンジェルズの登場で変わった。
この流れにより、これまで大規模繁殖場に限られていた大量感染が、
保護団体経由で拡大する危険性が生まれたのだ。
保護団体という幻想性が、
一般の飼い主に感染症に対する危険性から目をそらせてしまう。
現実には病犬を治療すらせずに引き渡している団体に、
保護団体というフィルターを重ね、その良心を信じ、
彼らの主張の故根本的な問題を発見しないまま、
無条件に受け入れてしまっているのだ。
繁殖場経営者にとっては、アークエンジェルズという団体は利用のしがいがある。
崩壊を演出して引き取らせれば治療するには及ばないし、
殺処分に掛かる経費すら不必要となる。
もともと経済的に見合うことのない繁殖業者にとって、
願ったり叶ったりの存在が保護団体ともいえる。
シリアスブリーダーが所有の犬を生涯面倒を見ているのに対し、
保護団体が救済に入っている繁殖場は、
利益追求の姿勢が優先し、
繁殖不適犬を生涯面倒を見ようという気はない。
それは6―7歳の繁殖不適な犬を譲渡しようとしている小さな繁殖場の存在からも見て取れる。
こうじょょう生産的な活動を実施している繁殖場にとっては、
アークエンジェルズと廃業の約束をしたとしても、
何の強制力も持たない民間団体との約束など効力はない。
約束など保護にすればよいだけであり、
契約書自身ダミーを作れば、同義的な責任すら回避できる。
一挙に繁殖に適さない犬も、病気の犬も押し付けることができる。
こんなにおいしい話はないのである。
こういう輩は、自己の利益さえ守られれば、
ブルセラが蔓延する結果になろうが一向に構わない。
実に保護団体という存在と、その活動を支援する人間がいるのは都合が良い。
アークエンジェルズが繁殖場救済チームと揶揄される由縁である。
繁殖場レスキューに手を出す保護団体にも問題は多い。
和泉市の現場に初期に介入したワンライフには、
犬の持ち出し、子犬の転売疑惑が、
他ならぬアークエンジェルズが指弾した。
そのアークエンジェルズは、大阪府に対する抗議活動の最中、
一部のボランティアと示し合わせて、制止を振り切り犬を連れ出した。
水際で蔓延を阻止しようとした救援本部の活動は、
保護団体の活動によって、一部が決壊していたのである。
今東京・千葉を活動拠点とするレンタル犬業者、
兼ね繁殖場経営をするジャネット村でブルセラ病の大量発生が起きている。
59頭の検査した犬のうち擬陽性の犬を含めると56頭の犬に感染が疑われる。
実に95%という高率である。
和泉市での擬陽性の犬の陽性率を考えれば、
おそらく陽性犬は30頭半ばに達しよう。
最低でも感染率50%は、到底軽視できない状況である。
ジャネット村は治療も済まない現段階で、
経済的価値のなくなった犬の生涯飼養を放棄し、
引き取り先を探し始めている。
ネット上の噂によれば、
よりにもよって、福岡から51頭を引きとっつたばかりの、
平日スタッフがわずか3―4名のアークエンジェルズが、
引き取り先として浮上しているらしい。
これがもし事実なら、
ブルセラ問題は一挙に脅威へと発展する。
コニー・ウィリスの書いた「最後のウィネベーゴ」の世界が、
案外近くなってきているのかもしれない。
少なくとも、ジャネット村には保護団体に譲渡するなら、
せめて譲渡先は明らかにする責務がある。
犬を愛するものとしてなら、他の犬好きな者への、
道義的な責任があるのも忘れてもらいたくない。
本来なら企業の責任で始末をつけるべきところだ。
病犬を抱えていたら倒産するからと引き取り手を捜すこと自体、
企業倫理としておかしい。本来なら倒産するから探すのだ。
健康な犬であればまだいい。
仮に病犬だとしても、排菌がなくなっての状態というなら、まだ良い。
どうか自分たちの危機管理のミスを繰り返さないで戴きたい。
アークエンジェルズなどの保護団体への譲渡は不安増大に拍車をかけることとなる。
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