夜叉の瞳 ― 2006-02-18
高橋留美子の人魚シリーズの第3集。
小学館 524円 2004年発行のもの。
このコミックも中古書店で見つけたもの。
サンデーで発表されたときに呼んだ記憶もあるが
改めて読んでも悲哀がにじむ作品で、一種の感動がある。
『人魚の森』『人魚の傷』に続く第3集には
3つの作品が収められている。
人魚の肉を食べれば不老不死になる。
肉体の再生能力も高く傷なども瞬時にふさがるのだ。
これを殺すには、首を刎ねるしかない。
人魚の肉は毒性が強く、ほとんどの場合死んでしまうか、
生き残っても人間性を失った『なりそこない』という怪物となってしまう。
主人公には湧太という少年が設定されている。
人魚の肉を食べて以来500年もの間、
人魚に出会い、普通の人間に戻ることを追い求めている。
それから500年後、湧太と行動することとなる真魚がいる。
真魚は人魚たちによって、食用とされる運命を
雄太との出会いで助けられた人間だ。
湧太が真魚にで合うまでの放浪を描く作品と、
真何であってから放浪する生活を描く作品とが
人魚シリーズでは交錯するようにしてかかれている。
高橋留美子は『うる星やつら』でデビュー後
『めぞん一刻』で新境地を開拓したやに思ったが、
この人魚シリーズには思い入れがあるのか、
思い出したかのように新しい作品を書きつづけている。
今後とも、この物語がつむぎだされることを期待している。
さて、この新装版では全2集同様、不老不死の悲しみが溢れている。
「舎利姫」では、ある僧が子を失った男の嘆きを静めるため、
反魂の法で『棗』という少女を甦らせた事で起きる悲劇を描く。
甦ったものの死肉を食らう生き物になってしまったのだ。
僧は棗を成仏させるため各地を捜し歩いている。
棗は湧太と出会い、一緒に旅しようとするが、
親の孤独を知り、自ら滅する道を選ぶ。
その他の2作品も、不老不死であることの哀しみが深く伝わる構成となっており、読ませる。
コミックが小説とは違う表現形式だということを強く感じさせるものとなっている。
7点
小学館 524円 2004年発行のもの。
このコミックも中古書店で見つけたもの。
サンデーで発表されたときに呼んだ記憶もあるが
改めて読んでも悲哀がにじむ作品で、一種の感動がある。
『人魚の森』『人魚の傷』に続く第3集には
3つの作品が収められている。
人魚の肉を食べれば不老不死になる。
肉体の再生能力も高く傷なども瞬時にふさがるのだ。
これを殺すには、首を刎ねるしかない。
人魚の肉は毒性が強く、ほとんどの場合死んでしまうか、
生き残っても人間性を失った『なりそこない』という怪物となってしまう。
主人公には湧太という少年が設定されている。
人魚の肉を食べて以来500年もの間、
人魚に出会い、普通の人間に戻ることを追い求めている。
それから500年後、湧太と行動することとなる真魚がいる。
真魚は人魚たちによって、食用とされる運命を
雄太との出会いで助けられた人間だ。
湧太が真魚にで合うまでの放浪を描く作品と、
真何であってから放浪する生活を描く作品とが
人魚シリーズでは交錯するようにしてかかれている。
高橋留美子は『うる星やつら』でデビュー後
『めぞん一刻』で新境地を開拓したやに思ったが、
この人魚シリーズには思い入れがあるのか、
思い出したかのように新しい作品を書きつづけている。
今後とも、この物語がつむぎだされることを期待している。
さて、この新装版では全2集同様、不老不死の悲しみが溢れている。
「舎利姫」では、ある僧が子を失った男の嘆きを静めるため、
反魂の法で『棗』という少女を甦らせた事で起きる悲劇を描く。
甦ったものの死肉を食らう生き物になってしまったのだ。
僧は棗を成仏させるため各地を捜し歩いている。
棗は湧太と出会い、一緒に旅しようとするが、
親の孤独を知り、自ら滅する道を選ぶ。
その他の2作品も、不老不死であることの哀しみが深く伝わる構成となっており、読ませる。
コミックが小説とは違う表現形式だということを強く感じさせるものとなっている。
7点
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