ちょっとお疲れ。2006-04-30

毎週末は犬とお遊びというのが、僕の生活なのだが、
昨日,今日と定刻の散歩だけ行っている。
後はひたすら寝る。寝る。寝る。
ジョンはそれでもかまわないらしいが、
『そらん』はエネルギーを持て余していて退屈なようで、
庭先で人と犬が通るたび、吼えながら追いかけ、
遊べ遊べとと主張している。
そんで時々は2階に上がってきて、僕の上に立ち、
起きろ起きろ、いい天気やし遊べ、と暴れるのだ。
普段なら、『そらん』の主張を受け入れ、
近場にでも繰り出すのだが、あきません。完全にエネルギー切れです。

黄金週間の後半はどっかに行くから堪忍や。

死んでも治らない2006-04-30

若竹七海 光文社 552円

元警察官・大道寺圭の事件簿。

この著者のものも始めて読む。
結構人気があるようなのだが、
ミステリ界に占める位置がどういうものか、とんと見当つきません。
東野さんあたりよりは、読んだ作品から類推すると、
軽めなような気がします。
解説ではコージー・ハードボイルドなるものが示されていたりもしますが、
『コージー』という言語のニュアンスが、よく分からないのです。
文字通りとするなら『寛いだ非情』みたいなところになるのか。
さっぱり分かりません。

ともあれ、この作品集は楽しめました。

警察退職後の大道寺圭が係わった
すっとこどっこいな犯罪者との邂逅を描く5短編を、
警察時代の最後の事件の間にはさむ形式となっている。

この趣向は、それなりに計算どおりの効果を上げているかもしれない。
最後の事件の進行と5つの短編はリンクしていて、
登場人物全員が、結局最後の事件に端を発する人間関係のなかで、
まさしく『死んでも治らない』愚行を繰り返すのだ。
大道寺圭は古典的探偵像を踏襲しているが、
おもしろい人間設定がなされている。
タイトルの『死んでも治らない』は、警察在職中に知ることとなった、
間抜けな犯罪者たちの生態をまとめた著作ということになっている。
ここに書かれていることが引き金となって、
大道寺の下に更なる間抜けな犯罪者が集まってくるという仕掛けになっている。

作品全体を覆う皮肉な笑いが、清々しい。
なんて書くのは少し変かな。