いぬのメリー 幸せを運ぶ伝書犬2011-07-27

栗原美和子   リンダパブリッシャーズ   524円(抜)

BeeTVで配信されているというドラマシリーズの原作なのだろうか。
原作ではなくノベライズ作品なのかもしれない。

著者の栗原美和子は、テレビプロデューサーとして活躍しているようだ。
一方で小説家としての活動も行ってきている。
猿回し芸人の村崎太郎氏と結婚し、
「太郎が恋をするころまでに…」などを発表した。
部落差別を真正面から取り上げた小説ということで注目を浴びる一方、
厳しい批判も受けているようである。

小説家としても、プロデューサーとしてもラブ&ビューティーがテーマのようだ。
だそうだが、僕にはどちらでもぴんと来ない。

なかなかに激しい性格のようで、いろんな武勇伝があるようだ。
いろいろな意味で風雲児と言えるのかもしれない。
物議は醸すけれど、どこか抜けている。
小説家としての彼女の作品を読み、そう思ってしまった。

「犬のメリー」は、養育放棄された子供たちを収容する施設が物語の舞台となる。
親の迎えを待つ子供たち。理由は様々だが、親から離れて施設で暮らす子供たち。
その子供たちが、捕獲された一頭の犬を助けることで始まる物語だ。

愛護施設卒園者の郵便配達員の述懐で始まる。
一頭の犬と一人の少女の心の交感がすがすがしい佳作。
(とでも書くしかない。苦笑)

犬がいなければ、なんも面白くない話になる点が悲しい。

動物を書けば、そこそこに売れる。
その典型のような作品だと思う。
本を読むより動画で楽しむほうがよいだろう。

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