ジョンの状況2007-08-01

今日も抗生物質と栄養点滴に行く。

流動食は暇があるたびに食べさせているが、家では60CCほどで精一杯。
獣医でも流動食を与えてもらっている。
今日は都合240cc飲んだことになる。
一日の必要エネルギーに換算したら1/3ほどにしかならない。
点滴をやめてしまえば衰弱が一挙に進むと思われる。
抗生物質の投与もしなければ、
現在の熱はさらに高熱になるかもしれない。
この数日39.5-40.3度の間を行き来している状態だ。

ジョンの衰弱振りは激しい。
昨夜はまだ外出できたし、排尿姿勢も取れた。
今日は排尿中に前部から崩れ落ちてしまった。
補助ハーネスを買ってこなければなるまい。

筋肉は、もともと少なかったが、この2週間で細ってしまい、
前肢の筋肉まで落ちてきている。
この様子では、仮に回復状態が来たとしても、
これまでのように遊ぶことは困難だろう。
年齢からみても、再び筋肉がつくとは考えにくい。

ジョンは我が家に来て、やっと楽しいを覚えたころなのに、無念。

気になっていた目の腫れは、夜には引いていた。
抗生物質を強いものに変えたことが効果となって現れたのだろうか。
何とか回復基調につながって欲しいものだ。

今日はPLの花火大会の日。
僕が不在の間、家で「そらん」は花火の音におびえていたらしい。
ジョンをつれて帰宅したら、激しい頭突きを久しぶりにされた。
危うくめがねを壊されるところだった。

8月1日 11235
再診料               500
点滴(栄養剤)          3000
静脈・皮下・筋肉注射     6000(3回)
内服薬              700(2回)
強制給餌             500

回復の兆し?2007-08-03

獣医に向かう前に餌をやったところ、600ccの流動食をほぼ一気に飲んだ。
それ以外に、この1週間で初めての固形物を口にした。
姫たらの干物を1匹半食したのだ。
心なしか顔に生気が感じられる。

十位での血液検査の結果も、
赤血球数の値は変化がないものの、
白血球数は1300まで上昇し、血小板数も8.2まで回復している。
赤血球の働き具合も弱含みとは言え活性化してきているようだ。

おとつい使ったG-CSF剤(商品名「グラン」)が効果を表したのかな。

朝、姫たらを食べたから、魚なら食べるかと思い、かつおを買ってきた。
帰ってきてから焼いて近づけたが、食べてくれなかった。
それでも流動食は60CC飲んでくれた。
獣医でも100CC飲んだとのことなので、
この1週間で最も量を食べたことになる。
食欲が涌いてきているのだとしたら、回復できるかもしれない。

しかし、足腰が想像以上に弱っている。
10メートル歩くのが精一杯になっている。
排尿中に崩れてしまうし、後ろ足には神経症状が出ているように感じる。
ここまで弱ってしまった足腰を、
回復したとしてもリハビリが可能か心配だ。

8月2日 15015
再診料               500
採血料               500
血液検査(形態・白分画)   1500
静脈・皮下注射(抗生物質)  6000(3回)
点滴(栄養剤)          3000
内服薬              800(3回)
留置処置            1000
強制給餌            500
クリニケア            500

歩けない。2007-08-03

今日も獣医に行ってきた。
熱は下がってきたというものの、依然39.3度と、やや高め。
抗生物質を続けたほうがよかろうとの判断である。
絵栄養点滴も続けなければ、生きていくのに必要なエネルギーは足りないだろう。
抗生物質は強いものに変えて3日間経つ。
あまり続けると腎臓に障害が生じるらしい。
今日か明日で中止するほうがよさそうだ。
あちらを叩けばこちら、が化学療法の欠陥といえる。

顔に生気が出てきた上に、「そらん」に拒否の唸りを上げられるようになった。
体は少し楽になって股らしい。
しかし、日一日と経つうち、歩行はますます困難になってきている。
昨日辺りから立ち上がれなくなってきている。
立ち上がろうとすると、後ろ足に力が入らないためか、後方へ滑っていく。
おなかを支えて立たせてみたら、数歩は進むが、
足が思うように動いていないように見える。
どの足でもひっかかかったら崩れるように倒れる。
排尿排便で踏ん張ることは、もはやできないみたいだ。
オムツの使用を考えるべきなのだろうか。

8月3日 9187
再診料               500
静脈・皮下注射(抗生物質)  4000(2回)
点滴(栄養剤)          3000
内服薬              750(3回)
強制給餌            500

アーク・エンジェルズの提訴は却下2007-08-03

アーク・エンジェルズが放送倫理委員会に提訴していた。
http://angels1947.blog104.fc2.com/blog-entry-74.html
と、いうことらしい。
その朝日放送「ムーブ」の報道のあり方についての結論が出た。
http://www.bpo.gr.jp/brc/index.html
(このページから、左側アイコンの「委員会の決定事項」を参照)
アーク・エンジェルズからの訴えに対して、
適正な報道の範囲内との見解だ。

アーク・エンジェルズの疑惑報道が報道として適正なものとされたことで、
彼らの活動の正当性への疑問は、
報道するレベルとして適正と結論づけられたということだ。
そこには若干の表現の行き過ぎはあったということではあるが、
人権侵害・名誉毀損は含まれていないと結論されている。
この決定に関して、アーク・エンジェルズが、どのようなコメントを出すのか、
はたまた無視するのか見ものである。

私には、彼らが活動を続けられる現状がある限り、
ほとんどすべての活動に名誉欲と金銭欲が絡んでいると考えている。
アーク・エンジェルズもワンライフもまたたび獣医団も川北氏も、
保護活動を看板にしている人たちは怪しいとしか見えない。

腰はパンク寸前。でもジョンは回復期に入ったよ。2007-08-08

抗がん剤の2度目を打つ前の体重は32キロ、今の体重は27.5キロ。
やせたとはいっても大型犬。それなりに重い。
『ごお』の38キロに比べたら軽いとは言え、
腰痛持ちの僕にとっては軽視できない体重です。

ジョンはうちに来て以来、ほとんどを僕の傍らですごしている。
だから、どんなにしんどくても2階に来ようとする。
立たない後ろ足と踏ん張りの利かない前足なのに、
階段下までやってきて、上がりたいと甘えた声で啼く。
だから腰が痛くとも、2階に上がるときには一緒に連れて行ってやるのだ。
これが一日に何度となく繰り返されるわけで、
もともと腰痛持ちの僕の腰はパンク寸前です。

一週間前には、パンでさえ顔を叛け、何も口にしなかったジョン。
この間土曜日からは、かつおや豚肉、ささみにさばといったものを水煮し、
パンと一緒に与えている。
そのときの食欲は明らかに回復している。
今朝はささみ100グラム、パン一枚、魚50グラムを一気に食べきった。
薬も飲むのを拒否しなくなった。

食べだしたからか、上半身を持ち上げ、立ち上がろうというそぶりも見せ始めている。
目にも力がある。
月曜の検査結果より、さらに改善しているのではないかとの期待がある。
明日、獣医に連れて行くのだが、期待が現実であれと強く思う。

金曜から出張だ。
2泊3日で入院してもらうことにしたのだが、
その間に元に戻ることのないよう、願うばかりである。

自力で立つ2007-08-09

昨日までは寝ている状態から立ち上がるのは困難を極めていた。
それが今朝は自分の意思で立てるようになった。
まだ腰が差定まらず、立ち上がっては見たものの、
バランスがとれずに倒れてしまうこともあるが、
すぐに立ち上がりを試みて、歩き出せるようになっている。

まだ20メートルも歩けば座り込んでしまうような状態だけれど、
とにもかくにも歩けるのだ。
先週の半身を支えられない状態から考えたら、その回復振りに感激する。

食欲もずいぶんと回復してきた。
一切れずつ口元に持っていかなければ食べなかったものが、
食器に盛ってあるものを自ら食べるようになった。
相変わらずドッグフードには口をつけないものの、
鳥の胸肉やささみとパンは武者ぶるように食べている。

昨夜は踏ん張りきれず寝たままで大便をした。
今日は自力で立ち上がったままできた。
一日のうちでも、どんどん回復振りが目に見えてくる。

だけど、血液検査の数値は厳しい値が続く。
せっかく回復していた血小板数はまた低下した。
赤血球数も思うように回復せず、横ばい状態だ。
焦らず挫けずジョンの回復を目指していく。

食べないから弱っていき、回復できるか心配だったものが、
食べるようになり、体力も戻り、V字回復の状況。

なのに明日から出張で2日間家を空ける。
今日の晩から3日間、念のために入院させる。
その間に再び歩けなくなるようなことがなければよいのだが。

心配は杞憂2007-08-11

出張中の急変が怖いこともあり、ジョンを病院に預かってもらっていた。
薬の聞き具合をよく観察してもらうという目的も兼ねている。
だけど、せっかく食欲も戻り歩けるようになってきたのに、
入院させたことで、体調が落ちてしまわないかと心配もしていた。

出張から帰ってきて、『そらん』の歓迎を受けてから、
汗も引かないうちに病院へお迎えに急いだ。

結果としては、より回復しているジョンとの再会となった。
数十メートルが限界だった歩行も、
しっかりとした足取りになって、よく歩くようになっている。
獣医との面接で尋ねたら、持ち込んだご飯は3回とも寛食したということだ。
10日間前には死を覚悟したほどの状態だったのが嘘のようだ。

だけれど血液検査の結果は厳しい。
血小板数は0.0という数値になってしまっている。
赤血球数も23%で頭打ちになっている。
白血球もまた下降気味だ。
どうも骨髄に腫瘍が転移してしまっているようだ。

同じ抗がん剤治療は中止するほかない。
これ以上骨髄にダメージを与えてしまっては、
死が眼前のものとなってしまいかねない。
他の抗がん剤の使用も現状では困難だろうということだ。
こち隋の働きを活性化させるには、
骨髄移植なども考えられるが、ジョンの余命、ドナーの問題、
僕の経済状況から考えて現実的とは言えない。

今後は、ジョンが苦しむことのないような治療方針で臨むことしかできない。
リンパ腫が再活性化した場合はステロイド投与。
フダンは抗生物質や、他の薬剤を用いた体調の維持程度しかできないだろう。
アスパラキナーゼなら、もう一度くらいは使えるかもしれない。

非常に残念なことだが、ジョンへの積極的な化学療法は注視する。
できることなら血液検査の結果が向上し、
『そらん』と一緒にドッグランに行ける日があればよいと思っている。
それが実現する日を待っている。
この後の治療方針は、週に一度血液検査を行うことと、
数種類の薬剤を継続して与える。週当たり8500円程度が必要だ。
リンパ腫との戦いを中止する決意をしたため、
参考に治療費を記してきたが、もう記入しない。

検査に行く。2007-08-14

ジョンの血液検査に行く。

あいかわらず血小板は0.0。その他の数値も代わり映えなし。
その割に元気だ。
昨日までは階段、段差を超えたり登ったりもできなかったのに、
今日は軽やかに段差を越え、休み休みでも階段を上がった。
食欲も元気なころと一緒くらい旺盛。

血液検査の数値の悪さが信じられない。.

ジョンの治療に手が掛かるため、『そらん』と遊んでいない。
動きたくてうずうずしている。
ジョンがしんどいのを理解したのか、ジョンに乗ったり、遊べ攻撃もしない。
『そらん』の聞き分けのよい信望に報いるため、
盆明けから訓練の日を増やしてもらうことにした。

ますます貧乏になる飼主である。

書類送検2007-08-16

「ひろしまドッグぱーく」が動き出している。
虐待した元経営者が動物愛護法違反で書類送検され、
AA林代表が、元共同経営者に対する恐喝未遂で送検されたらしい。

実際に立件され起訴されるのか、恐喝未遂が事実なのかは、
専門家でもない僕にはわからない。
林代表は自己のブログで次のように表現している。
http://angels1947.blog104.fc2.com/blog-entry-80.html
なんか強気なのか、弱気なのか、よくわからない表現だが、
とりあえず送検されたことは迷惑そうだということはわかる。
自己の団体への風評被害は気にしているけれど、
他団体に掛かっている風評被害は考えも着いていないようだ。
AAがガラス張りの活動を行っていたなら、
他団体に迷惑をかけることがなかったとは思いつかないらしい。

いくつもの訴訟を起こし、起こされている団体のあり方が、
赤っ恥だと考えていないのは、感覚として理解できない。
この団体を信じている人たちがいることが、
僕にはかなり不思議に感じている。

ともかくまたひとつ疑惑の核心に近づいた。
BRCに続き、警察が送検したということで、
確定とは言えないが、事件性が存在するという判断がなされたと言える。
起訴されるほどの状況に到るのかは不明だが、
彼らの説明とは違う判断が下されたことは確かである。

その彼らから犯罪者扱いされた団体は、いったい何なんだろう。
その彼らと結託した某獣医団も、何なんだ?
やはり動物愛護を食い物にしたやからが多すぎると感じる。

情けなし

孟嘗君 12007-08-17

宮城谷昌光  講談社  1553円

食客を多数抱えたことで有名な孟嘗君の生涯を描いた大作。
第一巻では誕生か数奇な運命へと巻き込まれる幼年時代を描く。
5月5日生まれの子は不吉として、父から死を命ぜられながらも、
母親の忍びなさに同情した人物により助けられ、命永らえ、
斉の皇室の血を引く女児と共に預けられる。
しかし、女児の命を奪おうとする陰謀があり、
それに巻き込まれる形で養父母は殺害される。
そのとき、男児を探していた風洪により助けられ、
やがて数奇な運命の変転を経ることとなる。
この巻は孟嘗君=田文の育ての親となる風洪の人となりに焦点を当てている。
風洪の周りに集まる
綺羅星のごとき時代の寵児となる人物たちとの邂逅を描く本巻は、
一時代を描く者たちが田文に与えるものを提示している。
風洪という人物のさわやかさが心地よい。