クレートの寄付があったそうだ。2010-09-26

バリケンの4段積みはないやろと思っていたら、
活動日誌に、次のような報告がされていた。

9月24日
そして、クレートが沢山送られて来ました。
感謝です。
綺麗に並びました♪
(写真)
現在、常駐ワンコとは別にしておりますので、隔離ルームで集合しています。
クレートは、連結しておりますので、落ちる心配はございませんので、ご安心下さい。

9月25日
クレートのご協力で、8割方が快適に過ごせるようになりました。
あとは、チワワ軍団のお部屋設置で完了です。


9月21日付活動日誌の4段積みのバリケン写真では、
一番上で犬が暴れたら崩れるやないかという状況だった。
それから比べたら、
この両日の写真では犬たちの環境はましになった。
犬たちにとっては良かったとは思うが、
この報告で、またまた頭が痛くなってきた。

彼らが欲しがっている
クレート3000にしろクレート1000にしても、
もともとは積み上げて使うことを想定した小商品ではない。
クレートの構造上、上部に重量物を乗せてはいけない。
犬を飼っている人であれば、クレートを段積みしようという人は、
まずはいないだろう。

ちゃんとしたシリアスブリーダーであれば、
http://petech.jp/models/shp.php#
(開店器具2から犬舎アルミなどを見てください)
こういうのを使うか、
あるいは、クレートを乗せるベースを作ったうえで並べる。
じかに積み上げてしまうことはしないだろう。
ひとつが何らかの理由で破損したり、
その場所で清掃しきれないほど汚れたりすれば、
作業効率は極端に悪くなるからだ。
隙間なく積み上げ並べ、犬が入っている状況では、
クレート自体の強度に不安もある。
固定していようが、固定していなかろうが、
根本的に積み上げて使うことが奨励されるものではないのだ。

安定だけを見れば、連結しているほうがましだとは思うけれど、
壁面に止めるなどの処置をしていないと、
万一の場合倒れることもある。安全面では不安が残る。
そういう意味合いで言えば、
積み上げているという事実だけで、
ぼくにはエンジェルズの犬の扱いが、
そもそも伴侶動物と考えているように思えないぐらいだ。
考え方の根っこに、パピーミル経営者と似通った、
犬を経済動物と見ているのではないかと疑う。

もちろん、保護団体ということで、
資金繰りに苦心しての選択であるといわれれば、
積み上げて犬舎としているという事実だけで、
似非団体だと決め付けるつもりはない。
だけれど、エンジェル・シェルターには、
4000万円もの工事費がかけられているのだ。
最初に紹介したような犬舎を買うことも可能だったろう。
それでは高額になるというのなら、
コンクリなどで台を形成しておけばよい。
その程度の工事なら数百万もあればできたろう。

エンジェルズのホームページをよく読めばわかるだろうが、
犬舎棟は、もともとの施設をペンキを塗り替えたり、
古い扉をホームセンターなどで資材を買いしただけである。
工事費に、どう見ても1000万円もかかっていそうに見えない。
電気工事代金などでさえ、
元理事の父親にボランティアでしていただいたといったくらいだ。
以前、見物に行ったとき、
犬舎にもクーラー設置しているとのことでよく見たら、
シェルターができてから一年足らずなのに、
すでに室外機にはさびが出ていた。
新たに工事したというけれど、どこをみても、
そんなに新しいものというように見えない。
もし、4000万円掛っているとするならば、
外から見えない部分に金をかけたのだとしか思えなかった。
犬のためとも思えないウッドデッキや、
林夫妻の居住区などに使ったのかなという印象だ。
犬のためのシェルター建設に支援金が使われたという印象がない。

横道にそれてしまった。
クレートの固定についてだった。

クレートを連結したということは、
清掃が異様にしにくくなったということだ。
写真で見ればわかるとおり、
クレーとは網状の構造物が使われている。
連結した以上、一つずつを洗うわけには行かず、
くみ上げたままの形で洗うしかない。
要は、20個を連結していたら、
その20個からすべて犬を出し、
それからペットシーツを取り出し、トレイを抜いたあと、
網状部分などに付着している糞や食べ残しなどの固形物を取り除き、
本体に消毒液をふりかけ、
それから消毒液を水で流すということになる。
ホースの水では洗い流すのは難しい。
塩素系消毒剤であれば、当然腐食作用がきついから、
霧状にするアタッチメントでもつけて、念入りにすることとなる。
高圧洗浄機が使えればよいけれど、クレートには使えない。
もし使ってしまえば、クレートが水圧によってゆがみが生じる。

水で洗い流した後も、、水滴はきれいにふき取らなければ、
クレートの寿命を著しく低下させることとなる。
クレートを連結したままでは、
水滴をふき取る作業がいかに大変かは言うまでもない。
これだけ丁寧に仕事をしたとて、
下段のクレートの寿命は長くはなさそうだ。
なまじ連結しているため、ゆかの水分によって腐食が早められる。

クレート本体の洗浄作業の傍らで、
取り出したトレイを洗い、乾かす必要がある。
トレイは簡単に取り外せるものとしているが、
連結の仕方によっては、
トレイを取り出すにも困難が生じる怖れがある。
連結をより安定させようとすれば、
上下と左右に金具で止めることとなる。
その金具がトレイの取り出しのさい、
干渉してしまうことが考えられるのだ。

こういうことが考えられる作業だということだ。
毎日毎日、犬舎を消毒していては、
犬を出したり入れたりする作業だけでも一時間掛ってしまうぞ。

毎日犬舎を洗浄消毒しているというのが本当で、
これからも続けられるというのなら、
お外のドッグランでは毎日犬が走り回っていることになるだろう。
お外のランに監視人がいないと、
犬同士の不幸な事件が起きるに違いなかろう。

地元の人たちから窺視されると林代表がこぼしていたように、
不信の目で見られている以上、
ランでの様子も観察xれているのだろう。
これからランで毎日遊ばせてやってね。
自分たちの主張どおりのことをしているのなら、
ランで遊ぶ姿はきっと見られることになります。
犬たちの世話をしている姿を見せておくのは、
地元の理解者を増やしたいのであれば必須条件だと思いますよ。
ただし、犬だけがいて、人が見えないようなら、
放置しているだけの団体と見做され、
さらに不信を高めさせる結果となりましょう。