MERIDIAN 5082015-10-18

いろいろな人に聞くと、CDプレイヤーで音が変わるという。
使っているD/Aコンバータ回路の優劣が一番大きな理由だという。
そのほか高級機ほど物量を投入しているのだから、
より熱対策、振動対策など施されているのも当然で、
どうしたって高い機器は、価格に見合った良さを持つ。
そのように口をそろえる。

セパレートアンプをあきらめたことで、
ややゆとりができた。
当初は20万前後の中級機を買おうと
DENON 、TEAC、SONYあたりを候補にしていたけれど、
40万から50万あたりまで範囲にいれられるようになった。
そこで候補に挙がったのが、ESOTERICの製品だ。

店頭で相談し、S3100とMA6800に組み合わせるには、
適当かどうか相談しつつ、試聴させてもらった。
おもに聞くのはJAZZで、テナーの音がすき、
ダラー・ブランドが一番気に入っているプレイヤーで、
ECMの温度か下がる硬質の音も好きだ。
だけれど、やっぱりブルーノートがいいね。
なんて言っていると、強く薦められたのが、
MELIDIAN 508だったわけだ。

試聴室にはマッキンのセパレートアンプがつながれていて、
兄弟機のS2600も置かれていた。
そこでESOTERIC X-1sだったかX-10だったかと、 
MERIDIAN 508を鳴らしてもらった。
正直なところ、どちらがいいかわからなかった。

違いがあるのは確かなのだが、
僕の耳が、この世界について行けなかった。
ESOTERICは、低域から高域まできれいに出ているけれど、
なんだかおとなしい気がする。
MERIDIANは、やはり音域は上下とも出ているけれど、
重みのある音で、それぞれの楽器が自己主張している気がする。
ベースラインが、よりよく締まっている気がする。
切り替えてもらって聞き直すと、
ESOTERICのほうが、良いような気がする。
でも、テナーの音ではMERIDIANが気になる。
そういう感じだった。

MERIDIANは英国のメーカーで、
当時購読していた雑誌では注目されていない記憶がある。
だけれど数々の賞を受賞した経歴を持つらしい。
ESOTERICのほうが、ホントはいいのじゃないかと思いながらも、
サックスの主張と店員の薦めを信じて、MERIDIAN 508を選んだ。

さて、今回新調した機器がそろったことで、
S3100、MA6800、MERIDIAN 508を接続した。
DP-8020も比較のためつないだ状態にする。

最初にかけたのは、たぶんダラー・ブランドだったと思う。
左手の使いが心地よいピアニストだ。
これまで聞いていたより、豊かに低温が響いている。
高音の立ち上がりも鋭くなった。音場感はぐっと広がる。
楽器が一段前に来たように感じた。が、重心が低音に偏っている。
DP8020に替えて聞く。
全体に聞きやすいバランスになるが、
広がりは薄い。音の立ち上がりが、やや甘い。
トータルに見れば、MERIDIANが圧倒している。
ついで、ケルンコンサートをかけたはずだ。
音のふくよかさ、粒立ちの明瞭さ、MERIDIANが圧倒している。
だけれど華やかさでは同格。
結果として満足はしているのだけれど、
費用対効果が満足できるレベルにあると言えるほどなのか。
高価である分、いい音がするのかと問われても、
確信をもって、いいおとです、と言い切れない。
そういう微妙さを感じるのだ。

DP8020は、一昨年、ついに壊れた。
つなぎで使っているのはDENON DBP1611UD
これはユニバーサル・プレイヤーで、
DVD藻SACDも、なんでもかけられる機種であるが、
これの音が、専用機と比べて悪いというわけではない。
よほどのハイエンドで構成されているのならともかく、
サブシステムで聴く分には不足はない。
MERIDIANと付け替えたところで、
耳が壊れている僕には、おそらく差が感じにくいだろう。

DBP1611UDは専用機でないことからDISC判別に時間がかかりすぎ、
それが不便で、CD専用機を物色中だ。
その時なら、価格の比較ができるのかと思う。