幕末まらそん侍2019-04-22

土橋章宏   角川春樹事務所(ハルキ文庫)  600円

2015年に文庫化されている。
つい先ごろ映画が公開されて話題になった。
「超高速!参勤交代」が映画化され、注目の作家のひとりになり、
本作に続き「引っ越し大名三千里」も映画になる。
1969年生まれで、小説を書く前は脚本を手掛けていたらしい。
小説は時代小説が多いが、現代ものも手掛けているようだ。

新たな創作というより、
先人たちの創作を再構成しているようにも見える。
「幕末まらそん侍」が扱う「安政遠足」は
1956年に同史実を基にした映画が製作されている。
近作の「駄犬道中おかげ参り」も、多くの先行作品がある。
新境地を切り開くことより、こういう料理の仕方もありますとの感じか。
司馬遼太郎的歴史小説ではなく、
最近主流の史実を踏まえつつも、途中史実から発想を飛ばせ、
史実からの逸脱を避けつつ、別な物語にしてしまう作家なようだ。

さて、この「安政遠足」は日本初のマラソン大会として紹介される。
下記に「スポーツ紙研究」誌上で原典が紹介されている。
http://sportshistory.sakura.ne.jp/publication/history30/history30_79_86.pdf
これを巧みに料理しているのだが、
著者がどこをどういじって仕上げたか、比べてみるのも面白い。

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