夫婦別姓反対?よくわからない話。2021-03-24


選択的夫婦別姓を求める運動がある。
それに対して通称使用を認めたら不要でしょうとする向きがある。
法的には、とか、なんかいろいろな議論があるようだが、
基本は世論が夫婦別姓を望む傾向が強いのだから
黙って認めればいいじゃないか。そう思うのだ。
何も夫婦別姓をしなければならないわけじゃなく
なんでもいいといっているわけでもない。
どちらかの姓に集約しろというほうが理不尽だと思うのです。

家父長制が前提としてあった民法の規定なんだろうが、
過去の風習だった家制度は崩壊寸前で、家長なんて考え方も消滅寸前。
長子相続が改められた段階で、旧時代の制度になっている。
しがみついているほうが美しくないと思わないのかなあ。

今は男も女も働き続ける時代になっている。
姓が変わるというのは、やはりめんどくさい話だと思う。
一昔前なら、同じ姓を名乗りたいとの憧れを持ち、
一生を添い遂げるのが幸せな暮らしと刷り込まれていた。
だけれど、今やバツ1×2なんて普通にいっぱいいるし、
そのたんびに姓を変えるのもあほらしい手続きに思う。
多少行政を煩わせてしまうのだろうが、
別姓を選択しても気が向けば同姓にできる、
同姓にしていても元の性にいつでも戻せるようにしていたって
何の不都合があるだろう。ささっと認めたらいい。
マイ・ナンバーカードを広めるのだから簡単に処理できるだろうに。

たぶん伝統的日本姓制度を壊すことが、
日本の伝統的価値観の崩壊を招くなんて言っているのだろうが、
そんなもの最初から神話にしか過ぎなかったのでしょう。

正直の頭に神宿る。
前総理にしたって、今の高級官僚にしたって、
言い訳にもならないはぐらかしで押し通しているだけ。
そこに正直なんてありはしない。

道徳の世界で貴いとされる価値観は、
現実社会では失われている。(というより理想論でしかなかった)
そもそも道徳なんてものは、人社会を円滑に回すための指針であるが、
中に支配階級に都合のいい論理を混ぜ込み形成される。
ずっと変化を拒むのは、支配(上位)層の利益存続が深層にある。
選択的夫婦別姓に反対している人たちの守るのだとしているものは、
苦しい理論建てでひねり出す屁理屈のような日本の伝統で、
端から存在していなかった幻に過ぎない。

幻想に酔うのではなく現実から考えるがよかろう。
戸籍の性と通性を使い分けるなんて、そんな面倒を、
女性だけに押し付けかねない国なんだから。
姓名は自分を表す大切な記号。誰だって守り続けたいと思う。
別姓にすれば子供が混乱する?
将来結婚するなら現制度では1/2の確率で混乱する。
いつでも父母の性のどちらかを選択変更な制度にしておけば問題なし。
姓選択の機会の均等化につながるから公平感増し増しでしょう。
選択の機会は増えるけれど、
社会人となった後の変更より、ずっと違和感は少ないだろう。

個人個人の尊厳を守る方向に世界が動いているのだから
もういい加減に議論を混ぜ返して反対するのはやめて欲しい。
別姓が基本で、場合によって家族記号として通姓という考え方だってあるでしょう。
(ミドルネーム的、ニックネーム的使い方。元の性+配偶者の性+名)
(子供は仮の姓+使わないほうの性+名、成人時にどちらかの姓を選択)
ややこしく考えないなら選択的夫婦別姓が理想的だがや。

僕が判らないのは、同性婚を認めよという運動。
婚姻を戸籍上に記載されるよう図ることで、
何がどう変わるというのだろう。
婚姻届けを受理されるようすることが、性的マイノリティーへの差別解消になる。
そういう狙いなのだろうか。
性的マイノリティーが望む生活を送られることは正しいと思うが、
国から婚姻を認められることが必要なのと思う。
男女間での婚姻でも、そもそも婚姻届が必要なのかとも思う。
現実には婚姻関係にあれば様々な援助が受けられるから届けておいて損はない。
でもメリットを感じない人なら事実婚選択もある。
同性カップルが婚姻届けを出しておくことで、
さまざまな行政上のサービスが、税法上の優遇があり
必要だというのなら解るのだが、あいにく勉強不足、情報不足でよくわからない。
現行制度下では同性婚であっても同姓にすることになりそうだし、
なんかいろいろ複雑だなあ。

同性婚を認めるというより、
家族かな?共同体として認めさせる新たな考え方を示せれば
LGBTの婚姻を認めるやり方より広い範囲になるような。
婚姻という考え方にこだわらない方法はないものか。

さて、この項を見て僕が別姓論者と思われるだろう。
実は別姓に同意しているわけではない。同姓でいいと思っている。
男性が女性姓を選択したら婿養子に入ったと特別視する。
そこにあるのは古い家意識からくる尊厳を踏みにじる差別的扱いだ。
同様に、うちの家の娘になったという考えは尊厳を踏みにじっている。
古い価値観が生きていて、姓を変更するのは圧倒的に女性に課す。
姓の変更に伴い、いろいろな義務を押し付ける。
そういう現実から出ている女性の願いなのだから反対できない。
家に縛り付けられず一人の人間として生きていく権利があるはずなのだ。
同姓を守るべきというのは、崩壊した家制度に根差し、
家に入るという考えを無条件で押し付けてしまう。
家に縛り付けられるために婚姻するのではないのに、
姓を変えたばかりに、望みもせぬ義務を押し付けられる。
そうしたありように対する抵抗なのだ。
切実な声に耳を貸さない社会であるから、夫婦別姓を認めるべきだ。