高島市、その後。2.3の気になる情報。2007-10-17

揉めに揉めていたアーク・エンジェルズと高島市住民の戦い。
市長の政治問題化する捨て身の作戦と、
地域住民の高い結束力で膠着状態のまま、日が過ぎていた。

市長のブログは多くの市長の決断を支持する声と、
政治問題化することへの不信と、AA擁護の声で混沌としていた。
いつでもそうなのだが、AA関係者が発言しだすと、
その発言に反論、また反論、という状況が続き、
次第に論点がずれていくといえことになる。

市長ブログは、これまでの傾向に加えて、
市長の決断に単純に疑問を持つ声が混じってしまったことで、
さらに焦点がずれてしっまていた。

今回の騒動は、
AAを動物愛護団体として認めるのかという点。
住民が公道を封鎖したことの正否。
市長が住民を守るため、違法行為に加担したことの是非。
アニマルシェルターという存在が持つ問題点。
犬を助けることと地域住民の生活権を守ることの両立の視点。
自然環境と人為的環境の問題。
そういったものが同時に並立に、
それぞれの立場から意見として発せられてしまったため、
争点が拡大し、問題点が埋没してしまったものだと思う。

本来の論点は実に単純であり、
地域に対して説明を十分に果たさなかったAAの手法をどう考えるか。
に、尽きるのだろうと思っている。

土壌汚染の問題にしても、いつの間にか糞尿処理にのみ焦点が当てられたが、
本来は、病気の犬などに対する治療経過で用いられる薬剤の問題があったはず。
その観点がいつの間にか吹き飛んでしまったこと。
野生動物と人為的に持ち込まれる動物の問題を並立にさせてしまうなど、
AAのシェルター計画の不備を訴えていたものが、
一般化しようとした意思に振り回されてしまったのである。
AAへの不信のはずが、いつの間にかシェルター批判に摩り替えられ、
地域住民のエゴという論調へと導かれてしまったと考えている。

相変わらず、AA批判者の論陣の張り方には反省がない。
水と油は交わりあうことはないのだ。

ともあれ、AAから再度の話し合いが申し入れられたということらしく、
とりあえず混乱は一時停止状態となっている。
林代表のブログでは、相変わらず浄化槽の設置などは行わないというように取れる記事がある。
動物愛護団体であるなら、自然保護、環境保護の視点は最低限知っているべきことなのに、
こうした基本的な思想について無視するあたり、
その適格性については、大きな疑義を持つ。
滋賀県、高島市、住民は思想的な部分でも理論武装し、
決して横車に屈しないよう取り組んでもらいたいものだ。


AAをめぐっては、ほかにも大きな動きがあった。

「つばさ」というAA管理下にある犬が10月5日に脱走したとのことである。
所有権確認訴訟において保全中の犬の脱走ということだ。
その「つばさ」を10月16日現在でも、AAが捜索しているようには見えない。本来、保護団体であれば、失踪した犬を探す方法については承知していることと思う。
保健所や警察、周辺獣医等へ連絡を取ること、
訪ね犬ポスターの失踪地付近での掲示、
HPでの呼びかけなど有効とされる手段はいくつもある。
なのに、AAの公式ページでも捜索の広告はなされていない。
半年も都島の事務所で暮らしていた犬なのに、
探すための努力を放棄しているかのような沈黙が解せない。
半年も面倒を見ていたのなら、即座に探す努力はしそうに思う。
この僕の考えは普通ではないのだろうか?
所有権確認訴訟の被告側はネットや各種施設への問い合わせをしているだけに、
ますます違和感を強くする。
なお被告側を中心とした街頭訪ね犬ポスターがはがされているとの未確認情報もある。
誰かの悪戯としたら、やめて欲しいと思う。

林代表の『ずばり一言』、林総括の『活動日誌』も不思議。
高島市長のブログに合わせて出された記事では、
こめんと欄が書き込み可能にされていた。
管理者の承認待ちのコメントが、いくつも書き込まれているのだが、
ひとつも公開されることもなく、多くのコメントが削除されているようだ。
コメント数自体は気がついた範囲では2-30とそんなに多くなかったが、
コメントに対しての発言がないままの削除である。
コメント欄を後で閉鎖した記事もある。
AAを応援しているコメントなのか、
批判しているコメントなのか知るべくもない。
しかし、こうした扱い方は、どこか無理があるように感じてしまう。
公開できない理由はあるのだろうが、長くコメント欄を閉じていただけに、
この扱いにも違和感を感じてしまう。
変に公開してしまえば荒されると思ったとしても、
削除せずにおいていたってよさそうに思うのだ。

所有権確認訴訟も10月15日に開廷されていたらしい。
AAサイドの見解が発表されていないので、
事実関係の情報としては被告側の物だけの紹介は不適切かもしれないが、
事態の推移を知ってもらうため紹介しておく。
http://atarasiikazoku.blog85.fc2.com/blog-date-20071015.html
↑参照

コメント

コメントをどうぞ

※メールアドレスとURLの入力は必須ではありません。 入力されたメールアドレスは記事に反映されず、ブログの管理者のみが参照できます。

※なお、送られたコメントはブログの管理者が確認するまで公開されません。

名前:
メールアドレス:
URL:
コメント:

トラックバック

このエントリのトラックバックURL: http://kumaneko.asablo.jp/blog/2007/10/17/1856629/tb

※なお、送られたトラックバックはブログの管理者が確認するまで公開されません。