夏の終わりにオフサイド2008-01-03

山際淳司   角川書店   500円

1995年に46歳でこの世を去った、
スポーツライターの第一人者、山際淳司。
彼の残した著作は、死後10年を越えた今でも輝き続けている。

名高い「江夏の21球」を始め、
彼の作品は徹底的なインタビューを重ね、
人物の心の襞を描ききるところにある。
その徹底振りは、時として本人さえ意識していないものをあぶりだす。

本書は、そうした一連のものに比べると、
やや軽く書き流しているかの印象がある。

アリやマッケンローのほか、
無名の成功者ではないものたちにスポットを当てている本書から、
スポーツに魅せられ囚われた者たちの思いが、
直接体にしみこんでくる。

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