ボッタクリ資本論2008-01-05

青木雄二   光文社・知恵の森文庫    495円

2003年に58歳で他界した漫画家・エッセイスト。
漫画の代表作は「ナニワ金融道」である。

マルクス主義者で、現代の主流の自由経済については懐疑的なスタンスを取っている。
資産を持たないものの生き残り術というべきものを描き、
道徳観などは有資産者の陰謀と決め付けるなど、
思想的な偏りが顕著であるが、
その分析は傾聴するに値し、多くの示唆が得られる。

本書でも労働者には言論の自由はない、などとしている。
ゴーン改革に揺れた日産自動車にも言及しているが、
こちらは予言的には半分当たっている。

とにかく、国が国民を守ることなどありえないとする視点から、
現代を生きる術を提案していく。
昨今の年金問題、薬害肝炎問題を考えれば、
青木雄二の説く生き残り術は記憶にとどめておいたほうがよいのだろう。

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