スパイク ― 2008-01-24
松尾由美 光文社 533円
そっくりのビーグル犬を連れた男女、林幹夫と江添緑がが出会い、
初対面なのに惹かれあい、つかの間のティータイムをすごす。
驚いたことに飼い犬の名前も同じ「スパイク」。
奇妙な偶然に驚きながら、意気投合し二人は再会を約束する。
ところが再会の日に幹夫は現れなかった。
気落ちしているところに突然「スパイク」が話しかけてくる。
「僕は幹夫のスパイクだ」
緑は幹夫の消息を求め、スパイクとともに行動を開始する。
恋の結末は皮肉なものに終わるけれど、
究極の恋の形と言えなくもない。
救いのない恋の結末だけれど、
行動の過程で出遭った異性との始まりを予兆させていて、
悲恋ではなくしているところで物語りは、
明るい予兆を感じさせて閉じられている。
一言で言えばパラレルワールドもの。
並行する宇宙が、特定の場所では交差しやすくなっていて、
犬という存在は、その世界を繋ぐ要素を持っているという設定。
平行世界の壁を越えて「スパイク」が入れ替わったとき、
人語能力を身に着けるというところが味噌。
ビーグル犬は、ちょいと哲学的に見えるところから、
この物語での主人公の位置を獲得したということか。
並行宇宙を持ち出したことで、完全にシンクロする恋を出現させえたが、
並行宇宙との連絡の取り方や、分岐点からの違いの説明に、
やや不満が残った。
SFとして読めば物足りないが、恋愛小説としてなら成功しているといえる。
そっくりのビーグル犬を連れた男女、林幹夫と江添緑がが出会い、
初対面なのに惹かれあい、つかの間のティータイムをすごす。
驚いたことに飼い犬の名前も同じ「スパイク」。
奇妙な偶然に驚きながら、意気投合し二人は再会を約束する。
ところが再会の日に幹夫は現れなかった。
気落ちしているところに突然「スパイク」が話しかけてくる。
「僕は幹夫のスパイクだ」
緑は幹夫の消息を求め、スパイクとともに行動を開始する。
恋の結末は皮肉なものに終わるけれど、
究極の恋の形と言えなくもない。
救いのない恋の結末だけれど、
行動の過程で出遭った異性との始まりを予兆させていて、
悲恋ではなくしているところで物語りは、
明るい予兆を感じさせて閉じられている。
一言で言えばパラレルワールドもの。
並行する宇宙が、特定の場所では交差しやすくなっていて、
犬という存在は、その世界を繋ぐ要素を持っているという設定。
平行世界の壁を越えて「スパイク」が入れ替わったとき、
人語能力を身に着けるというところが味噌。
ビーグル犬は、ちょいと哲学的に見えるところから、
この物語での主人公の位置を獲得したということか。
並行宇宙を持ち出したことで、完全にシンクロする恋を出現させえたが、
並行宇宙との連絡の取り方や、分岐点からの違いの説明に、
やや不満が残った。
SFとして読めば物足りないが、恋愛小説としてなら成功しているといえる。
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