ひろしまドッグパークの向こう側で2006-10-05

広島ドッグパークが倒産したため、500頭近い犬たちが生死のハザマにあり、
その惨状を助けようと保護団体がネットで呼びかけた。
呼びかけに応えて、多くのボランティアが現地で活動し、
もっと多くの人たちから、物品支援と支援金が寄せられている。
おかげで多くの犬が死の寸前から生還した。
この活動に立ち上がった人々の存在は、
日本も捨てたものじゃないとのさわやかさを感じさせる。

が、保護活動で中心となっている方のあるブログでは、
意見が錯綜し、一部混乱が起きてしまっている。
誹謗中傷は見ていて不快なものだが、そういう投稿の問題ではなく、
文字表現が拙い点を捉えて、空疎な議論が起きているのだ。

保護活動は、純粋な気持ちからなされており非難されるべきではないが、
その活動の中で原因となった人間たちの行為に憤るあまり、
「地獄に落ちたらいい」とか「苦しめ、」といった言葉が使われていて、
そういう言葉を使うことをやんわりと否定した人が、袋叩きに近い非難を受けている。
もちろん、あの惨状を生んだ者たちの責任が追求されることは当然だ。
しかし、それを口汚くののしってしまうのは、やはり納得しかねるのだ。
非難するにも、不特定多数を相手にするネットの上ではルールがある。
そのルールを忘れることは、結局ドッグパーク運営を行っていたものと同じ品性に落ちてしまう危険性を秘めていると思うのだ。
2チャンネルを見てみると、現に同列視している人もかなり存在する。

大部分の人は、そうした読まれ間違いに気をつけて情報を発信している。
だからこそ、保護活動の中心にいる人たちには、
過激な表現を押さえて欲しいものだと思っている。
自分たちが書く文章もだが、レスに対しても注意を喚起して欲しいものだ。

今回の動きの中では、保護団体が保護団体を非難しているところもあった。
具体的なことが見えない一般人にしてみれば、
正確な経緯がわからないから、誤解が生じる。
そのことを示す書き込みは2チャンネルにやはりあった。
誤解の生じない表現を行うこと。それが果たされなければ誹謗中傷をするものたちに格好の材料を与えるのだ。
保護活動は誇ってよい。
だからこそ、常に冷静でいて欲しいと思う。
これはレスをつけているすべての人にも共通する課題なのだと感じている。