偉そうな講釈はたくさん!2009-05-15

犬の十戒
http://www.animalone.co.jp/10kai/
10数年前から、ネットで徐々に広まりだし、
さまざまに引用されたり、映画題名になったりで、
今では、犬好なら誰もが知っている。
訳も幾種類か存在する。
そのどれもが、それぞれにすばらしい。心に染み入る名文・美文だ。

犬の一生を、人の思いつきで決定付けてしまう。
そのことに対する戒めとして読むものだ。
したがって飼い主が犬を飼う折の契約事項と考えるべきなのだ。
その犬と飼い主との間の血の儀式とすべきものなのだ。

そういう意味では、たかが保護団体ごときが、
軽々しく使うべきものではない。
僕はそう思う。

犬を物のように扱うことへの戒めとして使うならともかく、
いったん譲渡されたものの、戻ってきた犬臥いるからと、
その経緯を攻め立てるような意図で使う。
すでにして保護団体としての思想の薄さが透けている。

不幸にして戻してきたとはいえ、
厳しい譲渡条件をパスした人と認めたのであろう。
その揶揄のために『犬の十戒』を使うべきではない。
その犬に対して一生を背負うことのない団体が、
犬の一生を背負う決心をした譲渡希望者に向けて、
あるいはひそかに決心し犬と暮らしている者に対して
尊大な態度で講釈垂れるようなものではない。

いつもながらのことだが、活動日誌は人が頑張っていることに力点がある。
やれ、糞尿まみれで世話しています。
    シャンプーしすぎで腕がパンパン。
    などなど
上っ面だけがきれいなものに騙されてはいけない。




おまけ

「犬の十戒」は作者不詳とされているが、

TEN COMMANDMENTS OF PARROT OWNERSHIP
- From a parrot's point of view -
By Jane Hallander

という『鳥の十戒』と訳されるものが出典という説がある。
真偽のほどは不明だが、両者の内容はほぼ同一といってよく、
どちらかが模倣したというのは事実だろう。
『犬の十戒』が作者不詳としているから、
おそらくは『鳥の十戒』が大元となっているのだろう。

おそらく多くのペットに当てはまめられる、
語句に工夫すれば、
ペットと暮らす人のみならず、人間関係にも置き換えられる。
高い普遍性を持っている名文といえる。