死体を買う男2009-05-12


歌野晶午    講談社    695円

1961年生まれのミステリ作家。1988年に『長い家の殺人』でデビューし、
途中で作品の発表のない空白期を挟むも、安定した作家活動を行っているようだ。
『葉桜の季節に君を想うということ』(2003年)で
第57回日本推理作家協会賞と、第4回本格ミステリ大賞を受賞している。
本格推理作家と分類されているようだ。

『死体を買う男』は1992年に発表された。
本格ミステリの名作「夢幻」で知られる細見辰時は、
畢生の作を書いてしまったことで、筆を置いた老作家である。
その彼が月刊新小説の中に見た作者不明の「白骨鬼」に興味を持ち、
昔知り合った編集者に連絡を入れ、作品掲載の経緯を聞く。
『白骨鬼』は少し読めばこれが江戸川乱歩の作風を髣髴とさせる。
しかし以外にも全くの新人の作品ということであった。

この作中作『白骨鬼』がなかなかよい。
萩原朔太郎と乱歩が探偵役として据えらている。
作家としての自尊心を失いかけていた乱歩が旅した白浜で自殺を考える。
そのときであった青年によって、乱歩は自殺を制止される。
その青年が女装しつきを見てはなくという奇行の後、首吊り自殺をした。
目撃者もいるし、状況も自殺を裏付ける。しかし肝心の死体がない。
乱歩の目撃談を聞いた朔太郎は勇躍謎に挑戦する。
と、言うのが作中作。

この作中作と、細見辰時の語りが交互に配される。

『白骨鬼』は著者西崎のおじが実際の事件捜査メモから書き起こされていた。
『白骨鬼』に異様に関心を示す細見辰時は、著者西崎に権利を譲るよう要請する。
果たして、細見の真意はどこにあるのか。

すべてを読み終えたとき、周到に用意された歌野氏の力技に驚愕せぬものはいないだろう。

敗訴後のアークエンジェルズ2009-05-12

『不正競争行為差し止め請求(名衣装使用指し止め)』訴訟の一審判決が出たのが4月23日。
アークエンジェルズは
日誌が判決前にアップしていた23日付記事の後はしばらく書かず、
29日から5月2日、5月4日、そして5月6日に更新し停止中。
『ずばり一言』は4月27日に更新され、その後新たに書かれていない。

活動日誌では5月6日に、
『パソコン故障の為、日誌の更新が遅れています。ワン達の様子のお知らせは、数日お待ち下さいませ。こどもの日に、
頂いたプレゼントは、大喜びでした。可愛いお写真を沢山撮りました。有難うございました。』
と、使用中のパソコンが故障してネット更新ができない旨、説明している。

5月12日に彼らのHPを確かめに行くと、大幅なデザイン変更が行われていた。
先日確認した折には旧デザインだった
想像するとパソコンの故障中に
ホームページデザインを変更していたちゅうことになる。
なんかよくわからない。

水面下でデザインを一新した上でリニューアルするのはありだが、
せめて完成を確認したうえで出せばよいのに。
全体としてつぎはぎだらけでごちゃごちゃしていたHPが、
画面上はすっきりと整理された。なのに、リンクがぐちゃぐちゃ。
新しいプロジェクト『エンジェル・オーナー ゴールデン・フェアリー』など、
クリックしてもどこにも行かない。工事中ですらなし。
スタッフ活動日誌は『ずばり』にリンクされるなど、散々だ。
そのほかにもリンクの間違いは放置されたまま。
つぎはぎだらけで管理者もわけがわからなくなったのかと思っていたが、
新デザインにしてもリンクがおかしいままなのから見れば、
デザイン力に乏しい人が構築しているのかもしれない。
せっかく見やすくなったのだから内容も精査し、
イベント報告なども最新のものに帰るなどすればよいものを。

ホームページデザインを一新する前に、
敗訴の現状打開を打ち出すべきだろう。
判決に従い、名称変更するか、別の対策を採るのが急務。
ARK‐Angels、Ark‐Angels。アークエンジェルズ、アーク・エンジェルズ、
そのどれも使用してはならない。
これらの文字が含まれたドメインの使用も禁じられた。
その言語の入ったグッズの破棄も判決で述べられ、
看板、名刺においても使ってはならないとされた。
2週間以内に控訴し戦うとしても、一審では仮執行が付いている。
司法の判断は、アークエンジェルズの行為を不当と判断した。
それに対してまともな反論ひとつせず、
仮執行の手続きがされていないからと、
判決を無視した状況は一般人から見れば奇異に映る。
せめてトップページに不当判決と明示し、
上告したと記して抵抗とするべきではないか。

『ずばり一言』4月27日付で、下のほうで、
錯乱気味に意味不明なうわごとめいたものが載せられている。
まさかあれをもって上告の意思表示と、支援者への説明とするなら、
あまりにも支援者を馬鹿にしていると思う。
せめて裁判の争点を明かし、双方の見解を併記した上で裁判所の判断の不当性を訴えるべきだろう。
イメージだけで、『いじめられています』って情けなさすぎ。
もう少し地に足をつけて発言しないと、さらに支援者が減るよ。