レイクサイド ― 2011-10-20
東野圭吾 文春文庫 493円(別)
東野圭吾は、今や人気・実力をかけ備えた大家になった。
著書の映画化、ドラマ化も数多い。
多くの書店でコーナーを見かけるほどだ。
なのに僕はほとんど読んでいない。
天邪鬼なので、人が読んで褒めていたり、
傑作だと騒いでいたりすると敬遠してしまうところがある。
だからなのかもしれないが、
しかと読んだ記憶にあるのは「あの頃僕らはアホでした」だけです。
ほかのものは、映画だったり、マンガだったり、ドラマだったりで、
見たか、聞いたか、しただけのように思います。
ほぼ同年齢で、大和川を挟んではいるが、
ほぼ同じ地で育っていて、
見ていた風景も似たようなものであるはずで、
「あの頃僕らはアホでした」はエッセイだけれど、
同じ時代を同じ場所で生きていたと強く意識もし、好ましく思っていた。
読めば必ずしっくりとくるはずなのに、読んでいない。
意識して避けていたわけではないのに、読んでいない。
国民的作家の名がふさわしいだろうに、読んでいない。
この作品が、たぶん僕の東野小説を読む初めての作品となる。
結論。なんで読まなかったんでしょうか。僕は。
もっと早くに読んでいたらよかった。
子供の中学受験のため、3家族と塾講師が合宿学習するため湖畔の別荘に集った。
そのうちに並木家もあった。
並木家は俊介に愛人がいて崩壊寸前の様子。
それでも俊介は息子・には愛情を感じている。
その章太ために別居中の妻・美菜子と仲のよい夫婦を演じていた。
章太の中学受験のための合宿はやりすぎとの疑問を抱きつつも、
仮面をつなぐために合宿地を訪れる俊介。
そこに愛人・高階英里子が別荘を訪れる。
口裏をあわせて英里子と落ち合う約束をするが、英里子は現れない。
英理子は別荘近くで死体に成り果てていた。
私が殺したの。
美菜子の言葉に愕然とする俊介は、常識的に通報しようとするが、
事件が受験に影響するのを避けようと他の家族が死体を湖に遺棄しようと提案する。
やむなく同意する俊介だったが、その結論に疑念を感じる。
俊介が事件を振り返ってみると奇妙な事実が浮かび上がってくる。
美菜子が殺したというのは本当だろうか。
驚愕の真相を知った時、
俊介の選ぶ決断は、全員との秘密の共有しか残されていなかった。
いくつもの伏線を巧みに配置している構成といい、
家族たちの心理描写もうまい。
背景になってしまっている子供たちの恐ろしさも、
ラスト近くの短い会話でたっぷりと知らされる。
本作は2005年に「レイクサイド・マーダーケース」というタイトルで映画化されている。
俊介の子供が娘になっているなどしているようだ。
東野圭吾は、今や人気・実力をかけ備えた大家になった。
著書の映画化、ドラマ化も数多い。
多くの書店でコーナーを見かけるほどだ。
なのに僕はほとんど読んでいない。
天邪鬼なので、人が読んで褒めていたり、
傑作だと騒いでいたりすると敬遠してしまうところがある。
だからなのかもしれないが、
しかと読んだ記憶にあるのは「あの頃僕らはアホでした」だけです。
ほかのものは、映画だったり、マンガだったり、ドラマだったりで、
見たか、聞いたか、しただけのように思います。
ほぼ同年齢で、大和川を挟んではいるが、
ほぼ同じ地で育っていて、
見ていた風景も似たようなものであるはずで、
「あの頃僕らはアホでした」はエッセイだけれど、
同じ時代を同じ場所で生きていたと強く意識もし、好ましく思っていた。
読めば必ずしっくりとくるはずなのに、読んでいない。
意識して避けていたわけではないのに、読んでいない。
国民的作家の名がふさわしいだろうに、読んでいない。
この作品が、たぶん僕の東野小説を読む初めての作品となる。
結論。なんで読まなかったんでしょうか。僕は。
もっと早くに読んでいたらよかった。
子供の中学受験のため、3家族と塾講師が合宿学習するため湖畔の別荘に集った。
そのうちに並木家もあった。
並木家は俊介に愛人がいて崩壊寸前の様子。
それでも俊介は息子・には愛情を感じている。
その章太ために別居中の妻・美菜子と仲のよい夫婦を演じていた。
章太の中学受験のための合宿はやりすぎとの疑問を抱きつつも、
仮面をつなぐために合宿地を訪れる俊介。
そこに愛人・高階英里子が別荘を訪れる。
口裏をあわせて英里子と落ち合う約束をするが、英里子は現れない。
英理子は別荘近くで死体に成り果てていた。
私が殺したの。
美菜子の言葉に愕然とする俊介は、常識的に通報しようとするが、
事件が受験に影響するのを避けようと他の家族が死体を湖に遺棄しようと提案する。
やむなく同意する俊介だったが、その結論に疑念を感じる。
俊介が事件を振り返ってみると奇妙な事実が浮かび上がってくる。
美菜子が殺したというのは本当だろうか。
驚愕の真相を知った時、
俊介の選ぶ決断は、全員との秘密の共有しか残されていなかった。
いくつもの伏線を巧みに配置している構成といい、
家族たちの心理描写もうまい。
背景になってしまっている子供たちの恐ろしさも、
ラスト近くの短い会話でたっぷりと知らされる。
本作は2005年に「レイクサイド・マーダーケース」というタイトルで映画化されている。
俊介の子供が娘になっているなどしているようだ。
コメント
トラックバック
このエントリのトラックバックURL: http://kumaneko.asablo.jp/blog/2011/10/20/6162978/tb
※なお、送られたトラックバックはブログの管理者が確認するまで公開されません。
コメントをどうぞ
※メールアドレスとURLの入力は必須ではありません。 入力されたメールアドレスは記事に反映されず、ブログの管理者のみが参照できます。
※なお、送られたコメントはブログの管理者が確認するまで公開されません。