禁煙小説2021-03-01

垣谷美雨

禁煙というのは簡単なものだが、持続するのはむつかしい。
やめようとすればするほど煙草が欲しくなる。
僕もいまだにタバコをやめないでいる。

1年近くやめていたことはある。3-4か月づけたこともある。
1週間程度は何度もやめている。
40年以上の喫煙期間で空白時間は合計3年くらいになる。
だから永続的な禁煙に成功しそうなものなのだ。
なのにいつの間にかたばこを手にしている。吸っている。
こうして喫煙者のままでいる。

禁煙が一番つらく感じたのは、意識してからの2日間ほど。
ほんとにつらい。吸いたくて吸いたくて、ほかのことが考えられない。
死ぬほど忙しければタバコがあることすら忘れてしまっているのに、
少し余裕ができると無性にタバコが欲しくなる。
周りで吸われると我慢できないし、
やめようとすれば、必ずと言っていいほど他の喫煙者がたばこを勧めてくる。
吸ってはいけないと言われるほど、欲しくなる。

この小説は、そこんところがよく書けている。
結局禁煙が成功するには、この小説のような経過なのだろうなと思える。

垣谷さんは目の付け所がいいなあ。
「70歳死亡法案」も面白くて怖かったけど、
禁煙小説も怖くて面白い。

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