雨の訓練日2006-09-06

きょうは訓練日だ。
「そらんん」はお迎えが来ると一声も鳴かず、振り返りもせず、
いそいそと車に乗り込む。
バ飼い主より訓練士と遊べるのが、嬉しくて堪らないのだ。
バ飼い主としては、とても哀しい…。

昼前に僕も訓練に行こうとしたら、激しく雨が降ってきた。
あらあら、どうしましょと考えていたら、訓練氏からの連絡が。
激しい雨になっていますから、来ていただいても無理です。
実は先週から母が入院しているので、
訓練参加は控えるのが人の道かと不安に思っていた。。
で、先週の警察施設内への一般人の立ち入り制限に続き、
雨天による訓練の中止は、世間をして「親不孝者」と呼ばさせるのを回避した。
なんとなく、僕の評価が普通の人として保たれるようにとの、
天からの恵みなんだろうなって思い、ほっとしている。

まあ、日曜に基本服従のおさらいをしたところ、
「そらん」にしては珍しく、僕のいうことを完璧に効いていたので、
2週程度抜けても、今以上に舐めることは無いだろう。

ただのいぬ。2006-09-06

小山奈々子 服部貴康  角川文庫  438円

書店でこの本を見かけたとき、「只の犬」と読んだのだ。
何の変辰も無い只の犬の本というのは、どんなんだ?
そう思い購入したのだ。

「ただのいぬ。」は無料の犬という意味だった。
全国にある動物愛護センターにいる飼い主も名前も無い犬たちを、
カメラマン服部が撮り、デザイナー小山が詩をつけていく。
ただそれだけの本なのである。

「あとがきのようなもの」で、捨てられた犬と処分について記述が無ければ、
可愛い子犬の写真集でしかない。
何の主張も、声高には訴えないでいる。

それだけに収められた写真の子犬たちの運命が、
もしかしたら殺処分になったなら、なんて考えさせることになる。
その無垢の表情に、人が与えた過酷な運命を呪わずにいられない。

「ただの犬。」は、企画展として開催されています。
また、企画展として開催されるのを待っています。
児玉さんが先鞭をつけ、犬や猫の飼育放棄に関する啓蒙活動は、
新しい活動家を生み出させているのだと実感できます。

最後に記される言葉「ただのいぬではありません」を
どのように解釈し、消化し、未来につなげるのか?
それは読者が作るうねりに任されていくのです。