間取りの手帖2006-09-09

佐藤和歌子  リトルモア  950円

僕の密やかな楽しみは、土曜日曜に新聞に折込まれてくる。
さまざまな中古物件ー古家ーの広告を眺めるのだ。
新築の建売物件やマンションは、どれを見ても似たり寄ったり、
ところが古家には、首を傾げたくなるような謎に満ちた空間があったりする。
その家に暮らした人のこだわりなり、家族構成がもたらす謎を解くのは、
結構面白いし、刺激に満ちた興奮がある。
もし、その家に暮らすこととなったらどう使うかなんて考えるのも、
とっても愉しい遊びとなる。

同様に不動産屋に掲げられた賃貸物件情報にも、
首をひねるような不思議な図面があると、つい考え込んでしまい、
長居することとなって、時に不動産屋のセールストークに受けることとなる。

さて、この本は2003年に発売されている。(まだ手に入るはずだ。)
賃貸物件での変な間取りを集めている。
玄関が二つ、トイレも二つあるのに、キッチンはひとつ、
ユニットバスがひとつ、部屋は二つだけど真ん中を押入れが仕切っていて、
ちょいとものを置けば二つの物件のようになるもの。
100帖ものバルコニーがある物件。
ワンルームだけど、部屋の中央にキッチンカウンターが鎮座していたり、
闇雲に長いローかがあったり、
ベランダにつながる廊下だとか、
もうしっちゃかめっちゃか、吹き出す間取り満載なのだ。

中には作図上の間違いもあるのかもしれないが、
たいていの場合、ありえる間取りであり、
誰かがすんでいるかと思うと、どんな生活になっているのかと好奇心が溢れだす。
賃貸価格も書いているので、変な間取りにすみたいなら、
(ちなみに100帖のバルコニーのある1DKは7.8万円だそうだ。)
本書ほど参考になるものはありません。
できれば、物件所在地のクレジットがあればと思います。
絶対見学に行きたくなる間取りです。

変な間取りを見てみたい物好きは本屋に急ぐべし!!

コメント

_ ぱんだんて ― 2006-09-09 22:20

わたしも間取りみるの大好き~!!
んで、この本も読みましたよ(確か立ち読みで…)
私は新築もチェックしますよ。
新築は流行がすぐに現れるよね。

うち建てた時なんて、
「階段はリビングの内に」とか
「玄関の上は狭くても吹き抜け」とか
「梁はむき出しでいい」とか言ったら
真っ向から否定されて階段以外はあきらめたの。
でも、今は、というか、その直後から建売でも流行出したのよね。
S○Lのデザイナー、流行の先端を全く知らなかったのよ。

あ、きりがないからやめとくわ(^^;)

_ くまねこ@犬の下僕 ― 2006-09-10 00:58

階段、リビングに設定しているんだ。
うちも真剣に考えたんだけど、結局オーソドックスに廊下につなげてしまった。
その代わりといっちゃ何だが、
階段の周りを360度行き来できるのだ。
全部車椅子が通るようにした。

間取りの手帳ぶっ飛んでたでしょ/
VOW辺りにでも登場できそうな物件の多いこと、多いこと。

_ ちゃき ― 2006-09-12 23:11

この本、すっごく気になってさっそく本屋さんに行ってみたけど、売り切れでした~。
でも、取り寄せできるのでさっそく注文してきたよ。
楽しみ~♪

_ くまねこ@犬の下僕 ― 2006-09-12 23:15

わはははは。
ここにまた変な間取り愛好家が生まれたのだ。
間違っても3ワンの上に卒倒しないよう、落ち着いて見てね。

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