長いお別れ ― 2006-11-15
レイモンド・チャンドラー 早川書房 840円
ハードボイルドの巨匠チャンドラーの代表作。
『長いお別れ』は、その存在を知ってから、実に長い間、
読みたいと思いつつも、機会を逃し続けていた作品である。
フィリップ・マーロウ。
その名の私立探偵は、その後のミステリ界に多大な影響を及ぼし続ける。
ハード・ボイルドに登場する私立探偵のイメージを、
脅迫的に決め付けてしまうほどの異彩を放つ存在である。
『長いお別れ』を初めて呼んだ感想は、「なぜ読まなかった」である。
オールタイムベストの常連に名を連ねるのにふさわしい作品だ。
出版後50年を経て、金銭感覚にずれが生じているところはあるものの、
チャンドラーが描く人間の心のゆがみへのペン先は、
いまでも的確なものだと感じる。
マーロウは酔いつぶれた一人の青年と出会い、心惹かれる。
彼の名はテリー・レノックス。
大富豪の娘と2度結婚し、2度目に妻を殺害しマーロウに助けを求める。
だが彼の無実を信じ、マーロウはテリーのメキシコ出国を手助けする。
そして彼から手紙を受け取る。5000ドルの紙幣と共に入っていた文面は、
『コーヒーをつぎ、タバコに火をつけてくれたら、あとは僕を忘れてくれ』
妻の殺害を告白していた。
遠いメキシコで死んだ彼の言葉は、マーロウに痛みを残す。
だが、別な依頼により、マーロウはテリーの事件に再び関わることとなる。
さまざまなピースが絡まりあい、やがてテリーの殺人の全貌が姿を見せ始める。
テリーとマーロウの友情の行く末には、
あまりに遠い永久の別れにつながっていた。
大傑作。
ハードボイルドの巨匠チャンドラーの代表作。
『長いお別れ』は、その存在を知ってから、実に長い間、
読みたいと思いつつも、機会を逃し続けていた作品である。
フィリップ・マーロウ。
その名の私立探偵は、その後のミステリ界に多大な影響を及ぼし続ける。
ハード・ボイルドに登場する私立探偵のイメージを、
脅迫的に決め付けてしまうほどの異彩を放つ存在である。
『長いお別れ』を初めて呼んだ感想は、「なぜ読まなかった」である。
オールタイムベストの常連に名を連ねるのにふさわしい作品だ。
出版後50年を経て、金銭感覚にずれが生じているところはあるものの、
チャンドラーが描く人間の心のゆがみへのペン先は、
いまでも的確なものだと感じる。
マーロウは酔いつぶれた一人の青年と出会い、心惹かれる。
彼の名はテリー・レノックス。
大富豪の娘と2度結婚し、2度目に妻を殺害しマーロウに助けを求める。
だが彼の無実を信じ、マーロウはテリーのメキシコ出国を手助けする。
そして彼から手紙を受け取る。5000ドルの紙幣と共に入っていた文面は、
『コーヒーをつぎ、タバコに火をつけてくれたら、あとは僕を忘れてくれ』
妻の殺害を告白していた。
遠いメキシコで死んだ彼の言葉は、マーロウに痛みを残す。
だが、別な依頼により、マーロウはテリーの事件に再び関わることとなる。
さまざまなピースが絡まりあい、やがてテリーの殺人の全貌が姿を見せ始める。
テリーとマーロウの友情の行く末には、
あまりに遠い永久の別れにつながっていた。
大傑作。
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_ コンフォートライフ - 2007-02-05 01:11
ハードボイルドでお薦めの本は? と聞かれたら、迷わずレイモンド・チャンドラーの作
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