期成同盟に期待すること。2007-12-11

高島市のAA進出反対期成同盟に求めたいことがある。
期成同盟の、現状のままでの進出を受け入れないとする方針を、
僕は全面的に支持はするが、
期成同盟の情報発信力の弱さには、やや失望している。
徹底抗戦の意思があるならば、情報戦に遅れを摂らぬよう求めたい。
AAの不実を発信し続けることだけが、
世論の注目を集め、AAの実態を明らかにしていき、
活動の根本への疑惑を浮き彫りとさせる。
それが彼らの横暴を制御する唯一の道だと思うのだ。

AAは自らのHPで、AAにとって都合のよいように情報を操作しつつ、
代表ブログや日誌で次々と情報を出している。
AAの発信を信ずれば、期成同盟とAAの間には、
話し合いの内容を秘密裏にするという協約があったように思える。
話し合われたことを公表しないというのなら、
それはどちらにも課せられた制約なのである。
そういう制約がある話し合いは、交渉とはいえない。
むしろ事前折衝と呼んでよく、お互いの論点整理のための会合に過ぎない。
公式の話し合いとは断じていえないのだ。
そういう性質にしかならないということは、交渉ごとの約束といってよい。
つまり過去5回の話し合いは、
初回が地元説明会という位置づけで、
後の4回、あるいは5回は事前折衝でしかない。
事前折衝の期間中に、
ひとつだけの約束事をAAが破り犬を持ち込んだのが、
今回の滋賀シェルター開所騒動の実態だ。
ひとつだけの約束事とは、すでに興味をもたれていれば知っている通り、
「地元と同意があるまで、犬を持ち込まない。」である。

信義に則れば、会合の内容を公表しない取り決めがされているのなら、
双方とも話し合いの内容を公開してはならない。
そして、内容を秘密とする話し合いでは協定を結べない。
水面下での折衝も同様である。
話し合いの進捗状況に、論点が明かされない性質のものがあるのなら、
どちらも内容に踏み込んではならない。

ならば、AAのHPに載せられていた記事は、
信義を破り続けてきた行為に他ならないのではないか。
AAは期成同盟の行為を批判し続けてきたが、
自分たちだって、審議則を守っていなかったのだ。

そうした交渉のありよう、経過について位は、
公式ブログ・HPに載せるべきだったのではないだろうか。
公表がかなわない交渉は交渉ではない。非公式な折衝に過ぎない。
非公式な折衝は、あくまで非公式なのであり、
公表を前提としない交渉は契約として未完といえる。
非公式の折衝であれば、その場で合意を示すことなどないのだから、
どちらも発表してはならないのである。
AAが破った時点で、約束は反古となっているのである。

そもそも、こういう交渉のあり方自体が、本来望ましいものではない。
多くの共同体の成員にとっては、そうした秘密交渉の結果は、
その経緯が不透明であればあるほど、
後々共同体内での不信を招来することとなるのだ。

まして期成同盟側が信義を守っている最中に、
AAは信義を破り情報戦を仕掛けてきているのである。
「私たちは譲歩している」という姿勢を示し続けていたではないか。
公式HPでは、AAが通告した取り決めがあったのか、なかったのかも含めて
情報を開示しておかねばならないのだ。
信義を破る行動があったのならば、抗議も必要だったのだ。

さまざまな悪徳商法では、秘密交渉とすることで、
自社の不実を隠蔽しつつ、代表者への利益をちらつかせ、
自社に都合のいい情報操作を仕掛け、
その犯罪性の発覚を避ける手法が用いられている。
そうした過去の例に教訓を求めるべきだったろう。

一番よい手法は秘密性の拒否だった。
やや遅きに失するが公開を原則とした活動に転換を望みたい。
すでに信義を破られているのである。
過去の経緯、期成同盟の質問内容、相手の回答を含め公表し、
AAの発信に事実の捏造や曲解があれば、
直ちにコメントを発するように計ってもらいたい。

僕は「ひろしまドッグぱーく」以前からアーク・エンジェルズに注視していた。
なんとなく釈然としない思いを抱き続けてきた。
ARKの姉妹団体といっていた時期、
ARKの活動=シェルターを中心にすえた保護活動に限界を感じ独立したといっていた時期、
「ひろしまドッグぱーく」から「和泉のブルセラ犬騒動」と、
ずっと見てきていて、釈然としなかった小さな不信は、
いまや確信に近い不信へとなっている。

彼らのHPだけを見ていたら、彼らの作り出した物語に巻き込まれる。
そういう意味では彼らの生み出す物語は完璧だ。
慎重に読んでいたなら、HP上の記載にも大きな齟齬があるとわかるが、
普通に読んでいたなら見過ごしてしまったとしても仕方のない物語世界になっている。
それほどに巧妙なのだ。

今回の譲渡会でも、11月27日に持ち込んだといわれる犬は、
「行き先」が決まっている犬だ、と彼らは言った。
通常に解釈すれば譲渡会をする必要のない犬なのである。
個別面談譲渡が27日時点で決定していたものと判断できる。
なのに、活動記録にはその記載がない。
マスコミに対しての説明が虚偽としかいえない。
そうした矛盾を明確に発信することが公式HPを立ち上げた以上、
期成同盟には求められているのである。

もちろん全国へ理解を求めずに反対運動を行うというのなら、
そういうことをする必要はないだろう。
しかし、AAは地元住民の意思を地域エゴとして発信し続けているのである。
地元だけでの反対運動の枠に止まっていては、勝ち目など絶対にない。
彼らへの非難を強めている人たちとのネットワークを維持することが、
期成同盟の目的を果たすためには欠かせないものと感じるのだ。

AAは、6回目の話し合いを持ったと発信している。
12月5日に持たれたとする話し合いについて、期成同盟からのコメントはない。
こうしたところで情報戦に負けているのである。

譲渡会前に突然浄化槽を設置するという提案をしたとAAが発表した。
工事時期も設置する浄化槽の種類もわからない。
実際に施設を稼動しながら工事をできる根拠も明らかでない。
その他の改善要求に対しても、どういう交渉になっているかもわからない。
AAは、自分たちで譲歩したとの姿勢を示さなければならない立場になっているのだ。
その経緯と期成同盟としての判断を書き込まなければ、
この先の進出反対への展望は開けない。

農業が主体の地域でネットになれていない住民が多いとしても、
彼らの情報戦に、公式HPを設定して挑んでいる以上、
遅れをとることのない体制を整える必要がある。
発信力のある人物を代表者の中に入れ、
今後は秘密交渉は行わないと明言したうえで、
AAと対峙する。そういう姿勢が求められているのである。

地元の意志は固いと信じている。
疑わしい団体の進出を拒否したいという意思がある限り、
僕は期成同盟の活動を支持したい。応援する。

そのためにこそ、地元からの発信を的確に正確に速報できるよう、
全力で取り組める体制を作って欲しいと願っている。

と、あるHPの品位。2007-12-11

と、あるHPの持ち主が提出したという資料が公開されている。
http://hdp-gennkoku.sakura.ne.jp/index.html
その資料は僕が見たものと同じだ。偶然見ての感想は、
http://kumaneko.asablo.jp/blog/2007/12/02/2468690
で書いた。

実は感想はほかにもあった。
資料を目にすることのない人にはわからないから触れなかったことである。
目にした図面に、バーベキュー・コーナーがあるのを見て驚いた。
多目的スペースではなく、バーベキューコーナーなのである。
不幸な犬を引き取り、家庭犬としてのしつけを入れなおし、
新しい飼主を探す事業所にバーベキュー・コーナー?

商用施設ではないし、しょっちゅう外来者が訪れるわけでもないだろう。
ボランティアやスタッフのためにねぎらいを兼ねて、
たまには施設内で慰労会などがあるとしても、
バーベキュー・コーナーなどいるのか。素朴に疑問に感じた。
それもわざわざ入り口に近く設営し、車の進入を阻害しかねない位置に、
見通しを悪くしかねないのに、植栽までして、バーベキュー・コーナー?

いったいどれほどの機会があると踏んでいるのか。
スタッフの慰労を兼ねてバーベキューを実施するとしても、
倉庫の奥の使いにくい空間に椅子など出してすればよいのであり、
玄関先とも言える位置に、常設コーナーとして設置する意味があるのか、
本当に不思議に思っていた。
本当にシェルターなの?
実は商用施設と考えているんじゃないか?なんて考えていた。

12月6日付の林代表の「ずばり一言」を読んで、
このバーベキュー・コーナーの不思議が氷解した。
「観光都市の目玉になればいいなぁ」と、林代表は思っているそうだ。
保護施設を観光の目玉にすることが可能との判断なのだ。
観光の目玉として場所を提供するということは、
すなわち訪問者にさまざまなサーヴィスを提供するということになる。
たかだか200平米の施設で観光の目玉としての魅力があるのか?
という点はさておき、シェルターを多くの人に公開していく気持ちがあるようなのだ。

譲渡会に身分証明書の提示が必要と考えている団体が、
どこの誰ともわからない人々の訪問を受け入れることがあるらしい。

常設のバーベキュー・コーナーである限りは、
そうした観光客にコーナーを開放し、
有償でバーベキューを提供するのだろうか?
もし、そういう計画なら営利事業といえるのではないだろうか。
もちろん、これは林代表の発言から感じた僕の妄想にしか過ぎない。
バーベキュー・コーナーを、
シェルターにわざわざ設置している理由が見当たらないため、
つい想像してしまったことである。

「ずばり一言」にはさらに面白い記事がある。
「保護されたワン達のリハビリステーションの第一歩が踏み出せた」
との記載が9日付である。
造語なのかミスタイプなのか、よくわからない。
造語なら意味合いを書くべきだろう。
ミスタイプなら僕もよくするので愛嬌に過ぎないが、
どちらにせよシェルターの昨日は犬のヒト社会への社会復帰を目指す、
再教育を含んだ施設と位置づけているのだろう。
保護犬のリハビリテーションとは誰がするのだろうか?
リハビリテーションをするなら、
犬について造詣の深いトレーナーや獣医等が必要と思う。
玄人はだしの素人もいるにはいるが、
そういう人材はAAにどれほどいるのだろうか。
wan lifeでは代表自身がトレーナーであるにも拘らず、
ホストの家庭で犬が噛まれて死亡するという事故もあった。

素人がするとしても、あの施設でどういうプログラムが実施できるのか?
犬の社会復帰を目指すためには、相当な根気と制御する能力が問われる。
単なる犬好きが安易に手を出すことは困難なことである。
下手をすれば間違った矯正を無理に行い、
人を怖れる犬にしてしまう可能性もあるのだ。
矯正は、地道に毎日少しずつ手間隙かけて行う必要がある。
犬の生活空間・時間に、時折干渉する必要がある。
10頭に一人のスタッフで、犬舎の清掃、適度な運動、給餌、トリミングなどをしてなお、
そうした再訓練の時間が確保できるとは思えない。
トレーナーが移動時間がゼロで常態的にいたとしても、
一日に矯正できる犬の頭数はおのずから知れている。
リハビリは、人になれている犬という条件があるのなら、
適切な家族の元で行うほうがよほど効率がよい。
協力してくれるトレーナーがいたら巡回指導すれば事足りるだろう。
が、シェルターを設置した以上、
いきなりホストに渡すわけに行かない犬を救うという気概があるはず。
かなりな実力のあるトレーナーがいないと、
野犬に近い犬がいると、思わぬ咬傷事案が発生する。

先の「観光の目玉」とも大きく関わる事態である。

「ずばり一言」も「活動日誌」も、
読み流せば口当たりのいい甘い言葉が羅列されている。
少し注意深く読めば、数々の不安なり、疑問が見えてくるのである。

事実かどうか知らないが、11月27日以降に滋賀シェルターから、
何頭かの犬が逃げ出したという噂もある。
それが事実ではないと信じたいが、
「つばさ」の脱走の件もある。(後で盗難だとAAは発表している)
存外脱走も事実であるかもしれない。

あとひとつ、
協力獣医は、かつて「ひろしまドッグパーク」レスキューへの意見、
「せめてボラへの食事を出していたら」との発言に
犬を助けるボラが食事など望むわけがないと指摘していた。

活動日誌10日付の記事では、またたび獣医団佐上氏より、
50人分のホテルからの出前を喜んでいた。
かの獣医なら、この事実に対してどう判断するだろうか。
「犬の保護を望む団体が、そういう祝いを受けるとは思えない。」
「そんな金があるのなら犬たちのために寄付して欲しいというに違いない。」
差し入れは支援者からの行為だから受けたのだとでも言い訳するのだろうか。
その差し入れ者も、また愛護団体の主催者であるのだが。

広島ドッグパークから逃げるようにして撤退し、
多くの協力者に慰労会さえ実施せずにいた団体の活動の実態だ。
協力獣医の意見が聞きたいものだ。

ほかにも読み込めばおかしな点が満載のAAのHP。
できれば疑いの目で読んでみて欲しいものだ。
読み込めば矛盾が満載。

何度も言うが、AAの保護団体としての姿勢はおかしい。
いやAAのみならずWAN LIFEもおかしい。
WAN LIFEへの疑惑はAAとまたたびが言い出したことだ。
保護活動には、どうしようもない闇が見え隠れしている。

保護団体の評価機関の設置を、
ぜひ保護団体が作り出すべきだ。
それができないなら、保護団体などないほうがよい。
僕は考えている。