バッテリー Ⅳ2008-01-09

あさのあつこ   角川書店   476円

強烈な個性を放つ原田巧を中心にすえた物語第4弾。
全巻までの感想は以下。
バッテリー   
http://kumaneko.asablo.jp/blog/2007/06/16/1582055
バッテリー Ⅱ
http://kumaneko.asablo.jp/blog/2007/12/03/2469986
バッテリー Ⅲ
http://kumaneko.asablo.jp/blog/2008/01/02/2542319

天才打者・門脇秀吾と対戦したバッテリーは、
打たれはするものの狙い通りに門脇の心を魅了する。
しかし、原田の3球目の無意識の手心が、
バッテリーに微妙な距離感を与える。
その微妙な関係のまま門脇を擁する強豪・横手との練習試合に突入する。

天才・門脇をもってしても原田の前には三振に終わる。
しかし、伏兵・溝垣によってバッテリーの心理に漬け込まれ、
原田は完膚なきまでに打ち込まれる。
豪は原田が打ち込まれた原因が自分にあると知り、深く傷つく。
敗戦後、号とたくみは言葉さえ交わさず、
バッテリーとして続けていけなくなる。
天才に魅せられながら、その才能についていく苦しさに気づいた「豪」、
あふれる才があっても、受ける者のいない現実より、自分の限界を感じる巧。
二人の心の揺れが本館での読みどころとなる。

溝垣が秘めている門脇への思いは、豪と巧との関係にも似ている。

練習試合は、バッテリーが打ち込まれたことと、
顧問を無視した試合計画のため、不完全燃焼なまま没収される。

門脇の巧への強いこだわりにより、
海音寺と溝垣は再戦に向けて動き出す。
巧と号がバッテリーとして対峙することができるのか。
目が離せない。

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