トム・ウェイツ2010-07-31

「酔いどれ詩人」なんてフレーズが懐かしい。

大塚まさじや友部正人らが惹かれたトム・ウェイツ。
初めて聞いたのは『異国の出来事』だった。
ジャズ色の強い、ストリングスまで使った意欲作だった。
発表は1975年だけれど、
もう少しあとで聞いたような気がする。
1978年くらいだったかな。

しわがれ声で、語るように歌う。

多作家ではないし、爆発的に売れたわけでもない。
でも玄人受けしているのか、カバーされることも多い。
どのアルバムでも一流のミュージシャンがサポートしている。
ジャズ界ではビッグ・ネームたちが、さりげなくクレジットされている。
とてもしゃれた小粋な音世界なのだ。

MP3化するために、1973年のデビュー作『クローシングタイム』から、
1976年発表の『スモール・チェンジ』まで続けて聞いているけれど、
この初期のころの世界は、たまらない。

ピアノを主体にして、ストリングを被せ、
アメリカ古謡の雰囲気も醸し出している。
打ち込みリズムが主流の今だからこそ、やすらぎの音作りが心地よい。

今だからこそ聞いてみても良いんじゃないか。

トム・ウェイツの音作りに関してはロック色が強まって行く80年代より、
このアコースティックな70年代のほうが、個人的には好きだ。
世評は『ミュール・バリエーション』あたりのほうが高いようだけれどね。

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