Elesta for Analog Disc vol.12015-09-30

レコード再生での悩みといえば静電気。
盤が帯電すると埃は取れにくい。
埃があるとブチブチ音が出、気分が悪い。。
帯電することで再生中にスクラッチ音が出ることもある。
何が困るといって静電気ほどのものはない。

大昔は帯電防止スプレーなど噴霧していたこともある。
静電気こそ、噴霧することで、除去できるものの、
溶剤に揮発性物質が含まれているから、レコードにダメージとなる。
知識が十分でないときは、噴霧しすぎてろくなことになっていない。
噴霧した後、きっちり拭きあげなければ、
ごみを盤にこびりつかせてしまうこともあった。
それがカビの原因になったことさえ。

帯電防止スプレーが盤に悪いと知ってからは、
レコードケアをどのようにするかが悩みとして付きまとっていた。
ゼロスタットという、ピストル型の静電気を中和する用品、
カーボンブラシなども使って生きた。
再生前には静電気を除去できるものの、
針を落として聞き始めれば、たちまち帯電し始める。
空気中の埃があっという間に付着してしまう。
ならば、埃対策にと、トーンアームに似た形状のクリーナーを
同時にレコード盤上を走らせる。
だけれど、結局摩擦があるから静電気対策にはならない。
ブラシ面を清潔に保つには、結構頻繁に清掃しないといけない。
ただ、ただ、めんどくさくて大変。そういう作業が増えていく。
帯電しにくくなるとのうたい文句につられて、
ディスク・プロテクトという盤に塗布する潤滑剤を使ったこともある。
こいつはピークフルな傷のトレース音を和らげるくらいだったから、
重宝するものではあったが、
塗布に時間がかかる点と、傷の音が緩和されるくらいだから、
全体として音立ちがぬるくなる傾向もあった。
だから結局は傷ができた盤を中心に200枚くらい処理したものの、
使うのをやめてしまった。
案外と静電気にも効果があったのはD4システムというクリーナー。
方向性のあるベルベットのクリーナーに、
中性で安定した水を主成分とする液剤を使い拭きあげる。
レコード盤のごみは、ほとんどなくなり、
ホントにきれいな再生音になる。
ところが、D4を扱っていた代理店がなくなり、
補充液が入手できなくなってしまった。
これほどすぐれたクリーナーは、ほかにない。残念。

さて、前振りが長くなった。
Elesra(エレスタ)はG-Clefという会社が発売したものだ。
DP-1300MK2購入して、なんだかアナログ熱が戻ってきた。
ここのところ1日数枚ずつ聞いている。

それなりにレコードケアには気を付けてきたから、
カビの発生した盤などはあまりない。
バキュームクリーナーもある。
レコードケアのための環境は整っている。
あとは静電気対策だ。カーボンブラシも新たに買おう。
それから、44-Gは、元気のいい華やかなシュアーらしい音で、
満足はしているのだけれど、
やはりもう少し落ち着いた音で聴きたいと思うこともある。
もう一つカートリッジも買おう。

で、日本橋に出向き、河口無線、シマ無線で物色をした。

ずいぶんと価格は高くなったが、
カーボンブラシを入手。ちゃちくなったレコードクリニカも買った。
それからカートリッジを物色する。、
そのときショーケースの中のこの商品が目に留まった。
効能書きには、静電気をリアルタイムに除去、とある。
直径8cm高さ6cm位の円筒状のものだ。

店員に声をかけ見せてもらう。
効能書きに謳う効果があるのかと尋ねると、
あるという。実際に使っている人の評判もいいと返ってきた。
だけれど、大きさの割には軽く、スタビライザーとしては使えない。
手持ちのスタビライザーとは併用できそうにないので躊躇していると。
暑さ1mmのスタビライザーと併用できるものもあると実物を取り出す。
価格は2割ほど安い。
さらに薄いのでターンテーブル・シートに常時設置できる。
そのようにして使っている人も結構いるとのことだ。
効果については半信半疑だが、購入してきた。

使ってみたら、本当に静電気の発生が抑えられる。
クリーナーの滑りも確実によくなり、
小さな埃までよくふき取れる。
再生が終わった後も、スリーブに入れるのにくっつかない。
30年ほど前、フェルト上の帯電防止マットを使っていたが、
それ以上の効きめに、びっくり。

14000円は高いけれど、効果のほどに大満足な一品だ。

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