宇宙の果てのレストラン2006-07-12

ダグラス・アダムス  河出文庫  650円

「銀河ヒッチハイクガイド」の第2作。

前作のラストで飯を食いに行くこととしたアーサー・デント他の一行は
なかなか食事にありつけず、トラブルに巻き込まれ、
離れ離れになってしまう。

ハチャメチャ振りは筆舌に尽くしがたい、
時間を行ったり来たり、
そんな中で人類の祖先と出会ってみたり
宇宙の支配者が、至極まともな男であったり、
鬱ロボットの思考がコンピュータを絶望に導いたり、

このシリーズはでたらめである。

きょうの猫村さん 22006-07-12

出た直後に買っていた。
だけどなかなか書く気にならなくて今日まで来た。

やはり予想通り買ったものの、予想通り後悔している。
1巻でも書いた内容が、そのまま当てはまります。

http://kumaneko.asablo.jp/blog/2005/10/19/113430

で、3巻が出たらたぶん買っていて、
ヤッパリ買わなきゃよかったと思っていることでしょう。

佐竹義宣2006-07-13

近衛龍春  PHP文庫  838円

佐竹義宣という名で関東の戦国大名だとわかる人は通だ。
名高いのは武断派の蜂起から三成を匿った事跡ぐらいであるが、
勢力としては与力をあわせて100万石にまで達した武将である。
凡庸であるはずがない。

畿内が焦点化される戦国において、
北関東の情勢はさして注意が払われていない。
伊達や北条と佐竹が覇を争い、
時には伊達を苦境に陥れるなどしていたとは、
あまり意識していなかった。

秀吉によって徳川への押さえとして蒲生や上杉などとともに、
期待されていたことも始めてしっった。
関が原合戦時において、佐竹は全国でも十孜に入る大大名である。
上杉や意思だとの黙契で徳川に対抗しようとしていたのだから、
なかなかに面白い動きをしているのである。

関が原合戦の帰趨により、徳川から疎まれ秋田へ転封となったものの、
幕末まで源氏の旗の下存続した名門である。
果断な当主の苦悩を語る本書から、
何を見出すのかは読者しだいである。

邪馬台国ははどこですか?2006-07-14

鯨統一郎  東京創元社  660円

ダンディーで温厚な日本古代史が専門の三谷と、
その助手にして世界史を専攻と豪語する才媛・早乙女静香に
雑誌のライターをしているらしい宮田の3人が、
とあるバーで歴史談義を闘わせる。
バーテンダーの松永が、さしずめ行司という役どころ。

歴史のなぞに迫るミステリなのだけれど、
その体裁は一風変わっている。
酒の上での戯言にしか過ぎないのだからる
学者がライターと論争して、結果にあっと驚くというあたりは面白い。

邪馬台国は青森県。釈迦は悟りに到らなかった。
聖徳太子は推古天皇で、本能寺での謀反は自殺。
明治維新は勝海舟が黒幕、磔にされたイエスはユダだった。

6つの短編で語られる宮田の仮説は、
ある意味で凄い説得力がある。
もしかしたらなんて思わせるところは凄いけれど、
やはり資料の勝手な解釈があちこちでされていて、
ほんまもんの歴史家からは怒られてしまうかも。

参照されている資料はたいてい有名なものばかりなので、
宮田の資料解釈から導き出される理論の面白さには、誰でも気づけます。
にわか歴史ファン、高校での授業程度の知識で十分に楽しめます。
安楽いす探偵ならぬ止まり木探偵宮田に注目。
歴史ミステリという分類だけれど、与太話、大風呂敷の類のユーモア小説。
静香がヒステリックな女性という印象を強めるのはごあいきょう。

ジョンもベッドで寝る。2006-07-15


僕の家では、秋田犬の涼子のころから犬が人のベッドで寝る。
もう、ベッドに犬が寝初めて30年近いのだ。
だから、ジョンも早晩ベッドで寝るようになるのは時間の問題だったのだが、
ついに、というか、やはりベッドで寝ている。

最近では夜はお先に失礼とばかり、先にベッドで熟睡しているのだ。
ひどいときには「そらん」が横に寝ていて、
ジョンがたてに寝ている。
僕の眠る場所が見つからないなんてこともしばしば。

こんなことでいいのか。わし。

にわか雨2006-07-15

そらん相手だと強いぞ、ジョン。
3連休だ。日曜から月曜にかけてだんだん天気が落ちていくらしい。
だから今日ドギーズパークまで行くことにした。
(なんか毎週同じこと言ってるなあ。)

いつもと同じで五月橋で休憩してドギーズパークへ。
きょうも「そらん」の仲良しがいて安心。
3ヶ月ぶりで出遭ったボーダーの飼い主さんからは、
ジョン君が見違えるように若々しくなりましたね、と褒められた。
それほどにジョンは元気に遊ぶようになって来た。
もっとも1時間だけだけど。

ちょうど電池の切れる時間ににわかに雨が降り出す。
休憩を兼ね食事タイム。
食べ終わるころには雨も止み、もう一度ランへ。
たっぷり4時まで走らせてシャンプータイム。
ジョンをきれいにして乾かした後、
「そらん」は訓練のおさらい。結構上手にできた。
その後、「そらん」もシャンプーして乾かす。

帰宅後、夜の散歩で突然の強い雨に見舞われる。
せっかくきれいに洗ったのに、なんて間が悪いんだ。

きょうも元気に下僕三昧2006-07-16

3連休の中日である。週間予報に反して晴天が続く。
来週、再来週は下僕ではいられないから、
きょうも晴れてるからお出かけに行くことにした。
道路の込みようは少しはましかと思っていたけれど、
残念ながら激しい渋滞ができていた。

海南から湯浅を抜けるのに40分と聞いて、
日本一高いといわれた湯浅海南道を通らずに
パートナーズハウスを目指した。
順調なら2時につくはずが、3時近くになってしまった。
もちろん車内で犬たちは不満げである。
ジョンは出かける前に蕎麦湯を1リットルばかし飲んだので
おしっこだという始末。渋滞の中で一時停車もやむを得ず。

苦労して着いたけれど、パートナーズハウスは人も犬もいっぱい。
おまけにがうがう犬がいて、「そらん」に噛み付いてきた。
やる気満々で応戦せんといてえなあ。「そらん」。
2時間遊んで、1時間洗い乾かす。
「そらん」は今日も訓練のおさらいを少々。
きょうはうまく集中できません。遊び足りりんかったようだ。

6時過ぎに帰途に着いたが、湯浅から海南が渋滞の模様。
仕方がないから地方道を使って海南を目指す。
渋滞がないものの、山間ルートなのでカーブが多い。
ところどころ1車線半だし、気を使う。
順調なら7時過ぎには帰り着いているところが、
やっと7時で海南。

犬の下僕道は険しい。体力がなくなればお仕えできなくなる。
とりあえず、あちこちぽんんこつであっても、元気な自分がいる。
元気ゆえの下僕道だ。

犬の話2006-07-17

角川書店編集  角川文庫  438円

幸田文や椎名誠など20人の筆が「犬」を語ります。
いづれ劣らぬ「文学者」たちであります。
知性に溢れる人たちであり、怜悧な表現者なはずである。
ところが。犬を語る彼らはみんな変な人である。
もともと変な人だったのか、犬を語るから変な人になってしまうのか。
とにかく知性は「痴」性に堕するし、
怜悧な表現には程遠く感情的な表現が目立つ。
これでは僕らとなんら変わらんではないかと思えてしまうのだ。

犬と暮らす、なんもかも全部が暴かれる作品集です。

奥様はパタリロ2006-07-17

「家政夫パタリロ」に続くシリーズ第2集といったところ。

前作で父親の残した莫大な借金返済のため、
スーパー家政夫として働く10歳のおパタが登場視した。
今作品集ではアメリカの実業家からの依頼で、
失踪した妻の身代わりをすることとなるおパタ。
奥さんのマシュマロはおパタにそっくりで、
実にとんでもなく魅力的な女性というのである。
なんとなく頓珍漢なずれを残したまま、事件が起き、
どたばたのうち一件落着。

そして、拝金主義のおクマさんとのコンビで代理妻家業の始まりだ。

なんとなくパタリロという伽羅を使う必要があるんかいという感じです。
本編の東カリマンタンののりでおかまの凄腕が出るあたり、
「花とゆめ」はレディースコミック化しているのかな。

怪しい天気でも、訓練!2006-07-19

こんな風に乗られても喧嘩しないのに…
天気予報では今日は一日雨。
さすがに訓練は休みだろうと思って、主従でごろ寝していたら
ピンポ~ン、訓練士さんがお迎えに来た。
訓練士とは気づかない『そらん』は、無精にもベッドで寝たまま吼えている。
下僕としては様子を見極めねば仕方なく、おきてみる。
『そらん』にお迎えやがなと言えば、
気付いた『そらん』は一目散に階下へと急ぎ、クルマに乗り込んでいく。

何とか午前中は雨にならずに済むようだとのことで、
訓練に向かう『そらん』。ジョンはベッドで寝たまま降りて来もしない。

例によって、午後前から訓練に参加。
短い時間、主従の逆転を試してみた。
本日はいつもより犬の上に君臨できたような気がする。
傍目には変わらないだろうけど…。

遠隔操作もかなりわかってきている『そらん』。
下僕が情けなくとも試験に合格できるのなら
絶対に名犬だぞ。がんばれ『そらん』。
ハンドらーに正確さは求めるなよ。

終わりがけに雨が降ってきたので、そのまま『そらん』と一緒に帰宅してきた。