近頃のジョンと「そらん」2006-08-17

えばりんぼの「そらん」は、生前の「ごお」には頭が上がらなかった。
しきりに遊ぼうと誘っても、「ごお」にその気がなければ、
一喝されると、しゅんとしていた。いつだって遊んでほしいのだ。
遊んでくれないとわかっても、
「ごお」のおなかに頭を乗せてべったりくっつき、機嫌をとるようにしていた。
そのうちに「ごお」も仕方なく相手してやるのである。
だけど、病魔に冒されてからは、それも難しくなってしまったのだ。

「ボス」ちゃんが来ると、だから必要以上に甘えてしまう。
「ボス」もどういうわけか、「そらん」には根気よく付き合ってやるのだ。

そういう関係だったのが、去年の突然の「ごお」の退場で、
「そらん」にとって、もっとも身近で信頼する犬がいなくなって、
ただべったりと僕に付きまとう犬になったのである。

ジョンが来て、「そらん」はうれしかったに違いない。
なのに、ジョンは「そらん」の爆発に付き合えず、ただ逃げ回っていた。
それがどうだ。近頃では自分から遊びに誘うようになったばかりか、
「そらん」の隙を見つけては、僕のほうが偉いぞ!と、ばかりに、
時には吠え立て、時にはマウント行為に及んでいる。
と、いっても「そらん」が一度怒ればしゅんたろうになるのだが。

「ボス」にとっては、ジョンの存在は不快らしく、
一度激しい叱責をした後は、ジョンなどいないがように振舞っている。
おかげで、5月くらいまでは「ボス」は「ジョン」を可愛がっていれば、
僕のことも見えない振りをしていたのだ。
最近は、ジョンだけが見えないようである。
犬の感情は複雑でなかなかに不可思議なのである。

「そらん」とジョンは仲良しになっている。
僕さえいなければ、いつも並んで寝ているそうだ。
僕がいても、落ち着きさえすればごらんの通り。

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