あれから1年2006-08-06

「ごお」との最後の八ヶ岳行きから1年が経った。
なんだか遠い昔のようでいて、つい昨日のことのようにも思う。
「ごお」が「ごお」でいることが難しくなった日。
水泳中の発作で沈んでいくのを助け出し、
水を吐かせたら、何とか生還してきたときには、
「ごお」との生活は、まだまだ続けられると思っていた。
まさか、その日から2月を経ずに逝くとは思っていなかった。

人にはいろんな記念日があってよい。
しかし、僕には「ごお」との特別な楽しい記念日はない。
あるのは8月6日と9月23日だけなのだ。
「ごお」が「ごお」でいるのが難しくなった日と、命日。
でも、そのほかの毎日は楽しい記念日だったんだ。
特別に楽しい日々なんてなくて、ほんとに毎日が楽しい日々だった。

ちょうど一年前の今頃は、多賀SAあたりまで戻ってきていた。
「ごお」の発作が続いては大変と、予定をすべてキャンセルして、
15時ごろから、興奮させないようにしながら帰阪していたのだ。
5日の0時ごろから出発して、6日の0時過ぎに大阪に戻った、
そんな苦い一日だった。

犬を措いて旅に出る。2006-07-21

2005年8月5日、最後の八ヶ岳行。発作の直前
年に何回か犬たちを措いて旅に出なければならない。
できれば連れて行きたいものだとは思うが、
会議などに出席しなければならず、犬の世話ができないうえ、
宿泊先も指定されていて犬と一緒にいることもできないのだ。
だからやむを得ず預かってもらったりしてきた。

『そらん』が来てからは預かり先から受け入れを拒否されるようになったため、
近頃ではペットシッターに来てもらうようになっている。
母が在宅しているので、ご飯や水の心配は不要だが、
散歩だけは80歳には無理だから。
ペットシッターの料金は、この夏の2回の旅で3万ちょっと。
年間で5万円程度に上る。結構つらい出費なのだ。
ぼちぼち『そらん』には落ち着きが欲しい。
そうすればボスちゃんとこで預かってもらえるんだぞ。

『ごお』もお世話になったペッシッターに明日から来てもらう。
『ジョン』も2度目になる。
安心して頼めるペットシッターがいて助かる。

写真は昨日のものと同じ日。同じ場所。
てんかん発作を起こす前にくつろぐ『ごお』

思い出せるよ。2006-07-20

リバーランドで溺れた直後。
最近になって、漸く『ごお』の晩年の写真を冷静に眺められるようになって来た。
リバーランドで遊泳中のてんかん発作を起こしてから、
死んでしまうまでの間に撮った写真を見ると、
激しく動揺している自分がいたのだ。

思えば2005年8月6日が、
『ごお』が『ごお』でい続けることが難しくなった日だった。
どんなに疲れていても泳ぎ続けていた、
たとえ真冬の凍るような水であっても泳ぎ続けた、
そんな根っからの水泳好きが、泳ぐたびにてんかん発作を起こし、
水没してしまうようになってしまったのだ。

悲しかった。切なかった。泳がせているうちに溺死するかもしれない。
それでもどこかに行きたいという『ごお』、川を見れば興奮する『ごお』、
その喜びの爆発を消すことは選べなかった。
水遊びをやめさせてまで、生きながらえさせる選択ができなかった。
どれだけ『ごお』が壊れていくとしても、
できるだけ生活を変えない。そう決心し、最後の日を迎えたのだ。

『ごお』の死後、何度も選択が間違っていたのかも、
僕のわがままが『ごお』を早く死なせてしまうことになったのかもしれないと、
ずっと自問してきていた。
漸く僕自身の中で決着がついた。
決着がどうついたのかは、いつか書く。

セラピー犬2006-05-21

ぶるぶる写真第2弾
今日(正確には昨日)、NHKでディロンだとかのドラマが放映されていた。
母が見ていたので、何気なく眺めているとゴールデンが映っている。
どうやら放棄されたゴールデンを引き取った女性が、
自らの精神的な失調をゴールデンに癒されるという要素と、
老人の嘘に端を発して、犬をつれ介護施設を訪れるうち、
犬が癒す力を持つということに気づいていく物語らしい。
いわゆるセラピー犬物語ということらしい。
セラピー犬については、自然とのふれあいの一環ということで、
他の要素をも含め、もっと着目し、ふれあいの機会を増やすのは当然だ。
気づくのが遅すぎるぞ。昔語にはもっと注意しとかな。
学校に動物がいることの重要性も、
いまごろ再確認しているようじゃね。

ドラマの中のゴールデンをちらちらと眺めていて、
「ごお」のほうがいい顔をしていたし、
生まれながらの癒すことが得意な犬やったと、
親ばかだけではなく、思ってしまった。
北海道盲導犬協会の元訓練士に本気で「ごお」は褒めてもらった。
作業意欲、集中力、温厚さはトップレベルであり、
こういう犬に育てるのが家庭犬としての目標になる。
子どもを残したらいいとまで言ってもらえたのだから。
盲導犬に向くとは言われなかったが、
べた褒めに褒めてもらえたのだから、嬉しい限り。

「ごお」は一生を通じて攻撃的になることは無かった。
群衆に囲まれて触られても平気だったし、笑っていた。
セラピー犬という役目はこなせる犬だったと思う。

なんともはや、「くまねこ@良犬を駄犬にする男」だったのか。

雨ばっか2006-03-01

このところ雨降りが多い。
雨の散歩は大変である。
腹当てをつけ、レインコートを着せて、
帰ってきたら手足を洗い、それから体中を乾いたタオルで拭く。
強い雨だと2頭同時に行くのは無理っぽいので
時間は倍かかる。
あまりに強い雨のときは短縮した散歩で済まそうと試みるのだが
うちのお犬様たちは絶対に許してくれない。

今日も雨だったので、やっとこさとお世話終了したところだ。
ジョンには「ごお」のレインコートを着けている。
一回り小さいジョンだけれど、どういうわけか「ごお」のレインコートが
ぴったりしているのだ。
「ごお」のお下がりということでは、首輪もリードもそうだし、食器もそうだ。
「ごお」の遺品として記念に残したのは
一番古いリードと死んでしまったときつけていた首輪だけ。
それらは「ごお」の体臭が染み付いているものだ。

ジョンはうちに来てから10日間なのに
すっかりとずっと居てたよという顔で寛いでいる。
でも、抱っこには緊張しているためがちがちだし、
ねんねさせてひっくり返されるのにも戸惑っているよう。
それでも少しずつ力が抜けてきた。

ジョンを見ていると、なんだかずっと一緒にいたような気がする。
それから「そらん」もとても慕ってくれている。
2頭とも可愛いし、よく言うことも聞き、なついてくれている。
だけれど「ごお」に感じていたものとは違う。
「そらん」もジョンもいい犬だけれど「ごお」を思う僕がいる。
いつか「ごお」を越えていけるのか、「そらん」よ。ジョンよ。

どうしたんだろう2005-12-08

今日は朝から何度も何度も『ごお』のことを思い出していた。
『そらん』との朝の散歩のときから
それこそ何回も同じ光景が浮かんでくる。

病院で僕と一緒に帰ると呼んだ姿が
それこそ何度も何度も。

気持ちの整理はできたと思っていたのに、
いまだに引きずっているのかもしれない。
もしそうだとしたら、僕はなんて弱いんだろう。

だけれど、僕を呼ぶ『ごお』の姿は悲壮ではない。
脳裏に浮かぶ姿がいとおしい。

明日は、『そらん』をはぐはぐしてやろう。
嫌がるぐらいに。

誕生日2005-11-25

今日は誕生日。
生きていれば満10歳になる。
いっぱいの楽しみがずっと続けばいいと願っていたのが
昨年の今頃。

今、僕は左腕に『ごお』を戴せて、『そらん』と暮らしている。
これからの冬、いつもいっしょにいるのだ。

散歩をしていると、『そらん』と腕の写真を見比べ
違う犬でしょ?と聞かれる。そして僕は応える。
ええ。最高の犬だったのですが、遠くに行ってしまいました。

でも随分『そらん』も『ごお』みたいになってきた。
いつの日か『ごお』を越える犬になる?
きっと犬としてなら越えている。
でも『ごお』は犬を越えていたのだ。

四十九日法要2005-11-06

早いもので『ごお』が逝って今日で45日目。
10日が四十九日となる。
ちょいと早いけれど、その日は何かと予定が入っていて忙しいから、
四十九日の法要に出向いた。

人間の法要にあまり積極的でないこともあり、
いくら『ごお』のためといっても大げさにはできないなと思い、
ガムだけ持って、花も数珠も持たずに霊園分院を訪ねた。
本当は電話予約が必要だったらしいが、空いていたので、
僧侶の読経をあげることもできた。

もう、悲しくて涙など流れまいと思っていたが、
まだ乾ききっていないのか、少しばかしこぼれてきた。

『そらん』はクルマで待機していたが、
なぜか今日はたくさん甘えて吠えた。

いつになれば、楽しかったことだけが想い浮かぶ日々になるのか。

ドギーズパーク滋賀2005-11-03

まだ、たまらへんねん
9月18日に『ごお』と最後にお出かけした場所を訪れた。

2002年末にプレオープンという広告を見て訪れ、
広大なドッグランが気に入って、会員になった。
会員証は当然『ごお』の写真を使っている。
正式なオープンは2003年4月だから、
通い始めて2年半ということになる。1ヶ月に2-3度訪れている。

ここにも浅いけれどプールがあり、『ごお』は行くと必ずそこに陣取る。
11月ごろでも水を張れといって、プールから出てこなかった。
水しぶきをあげながら、僕が投げるボールを何度も何度も追いかけた。

『そらん』はドッグラン内を自由にあっちこっち歩き回り、
いろんな人のところに行っては、かわいがってぇ、と
お尻からにじりよっていくのであった。

『ごお』がいなくなって、はじめてのドギーズパーク。
驚いたことに『そらん』は、『ごお』のような落ち着きを見せていた。
もしかしたら、『ごお』の不在は『そらん』にとって大きな衝撃をもたらし、
僕にとっていい犬であろうとしているのかもしれない。
そうだとすれば、いじらしい良いやつである。

パートナーズハウス湯浅に行く。2005-10-30

早く水いっぱいにな
7月23日以来、3ヶ月ぶりに和歌山までお出かけをした。
パートナーズハウス湯浅はオープンしてしばらくに行き始めた。
http://www.partnershouse.jp/
二の丸温泉のお湯をタンクローリーで運んでのペットスパが
皮膚病で悩んでいた『ごお』にとって、
劇的なまで症状を和らげることが分かって、
それ以来、ほぼ2週間に一度行くようになったのだ。

行くうちにどんどん設備が整ってきて、
800平米のドッグラン、ペットスパだけでスタートしたものが
アジリティ広場、山の散歩コース、プールと次々と充実し、
『ごお』がもっとも気に入っていたスポットになつた。
今年も春から初夏にかけて、何度も訪れていた。
病気でしんどくてもプールでおおはしゃぎし、『そらん』に負けじと
飛込みまでしていたのに…

『そらん』が来てからも、同じペースで通い続けていたが、
この夏は水泳中のてんかん発作を起こしたため、
行くのを見合わせていた。毎週末、クルマの前で泳ぎを催促していたのを、
涼しくなって、プールの時期が済んだらまた行こうなと、
『ごお』をなだめていたのだけど、もう一度訪れることはできなかった。

『そらん』を連れて今日訪れたところ、全天候型ドッグランまでできていた。

『そらん』は、ここのスタッフさんのグレートデンが大好きで、
行くといつも遊んでもらっていたが、今日は一番好きな子がいなくて
ちょっぴり残念そうだった。
宿泊ができるところなので、ゆっくりと楽しみたい向きにはいいと思う。